二次創作小説(紙ほか)

Re: 銀魂“真選組討伐部隊・零番隊帰還”キャラ募集! ( No.187 )
日時: 2013/11/22 22:44
名前: 楼蘭 (ID: /AwggsBu)





二十五訓/表と裏。自我と非我。どれも全て要は自分自身だよね?


「あいつら…なんで?なんで?何でお前が…なんでお前がぁ…こんなところにいるんだよぉ……」

近藤は再び泣きじゃくり始める。
目の前には、オンボロパトカー。

「俺に…あんな仕打ちを受けたお前が……俺の為に何でこんなところまで……トシィ!!何できやがった!!馬鹿野郎!!」

がその感動もすぐに止まる。何故なら銀時がバズーカをこっちに向け容赦無く発射したから。

「えっ?」

爆音と爆風。

「近藤さん?無事ですかぃ?」
「ダメね、いないアル」
「何すんだてめぇらぁ!!!」
「あっ、いらっしゃいましたね」
「ふぅ、危ない危ない」

美月は自分の弟を盾にしていた。

「いや、姉さん!?」
「無事か?おい?何かお前ら暗殺されそうになってるらしいな。一丁前に」
「いや!今されそうになったよ!たった今!!」
「あれ?爆音を聞きつけて来てみたら面白い組み合わせの方々が」

血まみれで要と実華がいた。

「あんみつ様」
「あんみつ様!?」
「どうして万事屋の方々がこちらへ?」
「まさか……お前らトシをここまで?ありえなくね?お前らが俺たちを」

要と実華は下へ降りる。

「遺言でなぁ、こいつの」
「遺言?」
「妖刀に魂食われちまった。今のこいつはヘタレオタク。もう戻ってくる事もあるめぇ」
「妖刀…ですか…」
「じゃ今までのはそれが原因って訳ね」
「オタク……」
「妖刀だと?そんな状態でトシがお前らに何を頼んだんだ?」
「真選組を守ってくれってよ。面倒だからてめぇでやれって連れてきた次第だ。さぁ、俺たちの仕事はここまでだ。ギャラはてめえに振り込んでもらうぜ」
「振り込むさ。俺の貯金全部」

近藤は呆れたように笑う。

「局長って貯金あるんですか?」
「あるように見えないです」
「あるわよ?まだ独身だしね」

ヒソヒソ会話する女性陣。

「だが万事屋!俺もお前達に依頼がある。これも遺言だと思ってくれていい。トシを連れて逃げてくれ。こんな事になったのは俺の責任だ。戦を拒む今のトシを巻き込みたくねぇ。俺ぁ伊藤に注意しろというトシの助言を拒んだ。更には些細な失態を犯したトシを伊藤の言うがまま遮断した。こいつがそんなことになってるとも知らずに…こいつがそんな身になってまで真選組を守ろうとしていたことも知らずに…プライドの高ぇこいつがお前らに頭を下げて真選組を託したのも知らずに…すまなかったなぁ…トシ。すまなかったなぁみんな。俺ぁ…俺ぁ…大馬鹿野郎だ。全車両に伝えてくれ。今すぐ戦線を離脱しろと、近藤は戦死した。これ以上仲間同士やりあうのは沢山だ」
「局長!?待ってください!それじゃぁ」
「やめなさい。要」
「美月さん!?」

その言葉にいち早く反応したのはトッシーだった。

「あっあっ、大和の諸君。我らが局長近藤勲は無事救出した。勝機は我らの手の中にあり!局長の顔に泥を塗り恩を仇で返す不逞な輩…あえて言おう!カスであると!今こそ奴らを月に変わってお仕置きするのだ!」

《おいだれだ!!気の抜けた演説してるやつは!!》

「誰だと?真選組副長!土方十四郎ナリぃぃぃぃ!!!」

トッシーは思いっきり叩きつけた。

「土方さん…」
「近藤氏、僕らは君に命を預ける。その代わりに君に課せられた任務がある。それは死なねぇ事だ。何が何でも生き残る。どんな恥辱にまみれようが、目の前でどれだけの隊士が死んでいこうが君は生きなきゃならねぇ。君がいる限り真選組は終わらないからだ。俺たちはあんたに惚れて真選組に入ったからだ。バカのくせに難しい事考えてんじゃねぇよ。てめえはてめえらしく生きてりゃいいんだ」

土方はタバコに火をつけ煙を吐く。

「俺たちは何者からもそいつを守るだけだ。近藤さん」
「トシ…」
「バカはバカらしく。それが一番ね。特にズバ抜けてるゴリラには」
「副長…」
「来た」

実華は柄に手をかける。

「一度折れた君に一体何が守れるというのだ。土方君、どうあっても君とは決着をつけねばならぬらしい!」
「剣ならここにあるぜ?よくきれるやつがよぉ」

土方は後ろの窓ガラスを割る。

「ふわぁっ!!」
「万事屋!聞こえたぜ!お前の腐れ説教!」
「なんだぃ?」
「偉そうにベラベラベラベラしゃべりやがってぇ!!」
「さっさと抜きやがれ」
「だまりやがれ!てめえに一言言っておく!ありがとよぉ!!」
「おいおい、また妖刀に飲まれっちまったらしいな。トッシーか?トッシーなのかぁ?」
「俺ぁ…真選組副長…土方十四郎だぁぁぁぁ!!」