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二十五訓／表と裏。自我と非我。どれも全て要は自分自身だよね？


頭から血を流しながら伊藤が目を覚ます。

「ここは」

見渡す限りのガラクタばかり。元は列車の客席。
ふと腕が瓦礫に埋まっていた。

「土方……そうか…僕は勝った！僕はついに土方にかっ」

そこで自分の右腕がなかったことに気づいた。
それが自分の腕だと理解するのに時間がかかった。

「ああああああああ！！！」

慌てる伊藤。そこへ奇兵隊のヘリが来たのだがあろうことか伊藤を標的と定めた。

「やっ…やめてくれ……」

銃が乱射される。かろうじて引っかかっていた服が破けて下に落ちる。












僕はこんなところで死ぬ男じゃない…

やめてくれ…僕はもっと出来る男なんだ…

もっと、もっと……！


僕を一人にしないでくれ！

隣にいてくれ

僕の隣でこの手を……にぎってくれ！！！












落ちかける手を伸ばす。
が手は空気を掴んだ。