二次創作小説(紙ほか)
- Re: 銀魂“真選組討伐部隊・零番隊帰還”急遽ネタ募集!! ( No.463 )
- 日時: 2014/03/16 23:50
- 名前: 楼蘭 (ID: kXLxxwrM)
三十訓/男と女。高嶺の花も路傍の石も生きてりゃ価値はかわらねぇ
「………で?これなんの騒ぎ?」
「えっと……」
鵲がトイレから帰ってきた目の前には上半身を脱いだ鳳仙と神威が向かい合っていた。
「おーい。二人とも酒のまねぇの?」
「あんた状況わかってる!?」
「だぁって……あんなバケモンの戦いに首突っ込めば逆に俺死ぬsっ!」
鵲は巻き込まれ壁にぶち当たった。
相当な勢いだったが無傷で瓦礫から顔を出す。
「ひっ!!」
「……くそっ!いてぇな!バケモンぞろいじゃねぇか!阿伏兎!止めろよ!」
「あんたも充分バケモンだよ」
「みてみろ、お前がさっさと止めねぇから心臓に突き刺さったじゃねぇか」
ものの見事に板が貫通している。
「それで生きてるのはあんただけだよ」
「すまぬ、わっちがもっと早くに逃がしておれば」
「大丈夫だよ。逃げる気さらさなかったもん。ね?」
「お前、警察って事理解しろ」
松菊にはたかれる。月詠はそんな様子を見ながら訪ねる。
「行くのか?」
「いかなきゃ晴太君が死にます」
「行けば主らも死ぬ。夜兎が四人。軍隊一個あっても足りんぞ」
「こっちには三人。スケットも呼びました☆」
「あいつは俺がやらないとな」
「あいつは私がなんとかするネ!」
「誰がためにいく。晴太か日輪か」
「………ちょっくらおひさん取り戻しに行ってくる」
「こんな暗がりに閉じ込められるうちに、みーんな忘れちまった太陽を………
どんな場所だろうとよ、どんな境遇だろうとよ、太陽はあるんだぜ
日輪でもねぇ、辻ちゃんの旦那でもねぇ、てめぇのお日さんがよ
雲に隠れて見えなくなっちまうことも良くあるがよ
それでも空を見あげてりゃ必ず雲の隙間からツラを出す時がやってくる
だからよぉ
俺たちゃ、そいつを見失わねーように空を仰ぎ見ることをやめちゃいけねぇんだ
背筋伸ばして、お天道様まっすぐ見て生きていかにゃならねーんだ」
「そういややめてた人居ましたね☆」
菫は笑いながら罰の悪い顔をした松菊をみた。
「ホントお前ヤダ」
「ここにもいるけどな」
「ん?どうして僕をみるの?」
如月も夕凪を見下ろす。
「しみったれたツラした連中にいっといてくれ
空を見とけって」
三人とも立ち上がる。
「あの鉛色の汚ねぇ空に俺たちが、馬鹿でかいおひさん
打ち上げてやるってな」
「おひさんって打ち上げるんだね」
「比喩だよ、比喩」
「バカだな、要するにこの人口フィルターを突き破るんだよ」
「ひゃっほー!月詠ちゃん!みててね!」
「それはできんな」
「何で?」
「わっちも共に行くからのぅ」
「「………そうなの?」」
「「バカ二人は黙ってろー」」
キョトンとした夕凪と松菊に冷静に如月と菫が突っ込む。
「吉原との戦いに吉原の人間を連れていくわけにはいかねー」
「裏切り者になるんじゃないか?」
「言ったはずじゃ
わっちが護るのは日輪じゃ
吉原に忠誠を誓ったことなど一度もない
晴太を見殺しにする方が余程の裏切りぞ」
「まぁ、そうだけど……」
「…それにわっちも人に頼るばかりじゃなく、自分で捜してみる気になったのさ
てめーのおひさんというやつを」
月詠の振り返りに松菊も如月も菫もみんな笑う。
「…帰るとこなくなっても知らねーぜ」
「心配いらんわ
だってぬしら、吉原を叩き潰してくれるんじゃろ?」
「月詠ちゃん!もしダメだったら真選組おいでね!」
「あっ、それいい!」
「………もしダメって俺ら死ぬときじゃね?」
縁起でもない話になりそうな中、幸若がふと尋ねる。
「俺…いる意味ある?」
「兄さん、裏は取れてんだぜ☆しょっぴく「よっしゃ!待ってろ!鳳仙!」
スミレの腹黒いのに圧倒され元気に拳をあげた。
「で、どう侵入するかだが」
「黒田さんと幸さんはそのまま乗り込めるでしょ。あとは」
「えっ!?このまま!?」
「うむ、確かにいい案じゃ」
「ならみんな同んなじにしちゃえばいいんだよ!」
「「「「「は?」」」」
夕凪は満面の笑みだった。