二次創作小説(紙ほか)

Re: 銀魂“真選組討伐部隊・零番隊帰還”急遽ネタ募集!! ( No.489 )
日時: 2014/04/03 18:22
名前: しゅう (ID: 1/l/Iy6H)

私はたまに省いてしまいます……。

遅くなりましたが、華礼の過去になります。

数百年前、『異物』として産まれた化け物は、自分の存在意義を考えながら成長します。
そして、成長が止まり、数百年してから、自分は戦う為にあるのだと、存在意義を手に入れた化け物は、いろんな人に雇われながら、フリーの殺し屋をやっていました。
そんなある日、化け物は一人の男性に会います。
橙色の髪をしたその男は、虐殺者と恐れられ、忌み嫌われていた化け物にも臆することなく喋りかけ、友達になってくれました。
男はある日、名前がないと面倒だと言い、ずっと前、戦場で化け物が花に向かって礼のようなものをしていたのを思い出し、『華礼』という名前を化け物にくれました。
華礼となった化け物は、その男が大好きでした。
そんなある日、男が一人の女性を連れてきます。
男と似た橙色の髪をしたその女性を、男は自分の妻だと紹介しました。
恥ずかしそうに微笑む女の腹は、大きく膨れ上がっており、永く生き、全てを知る化け物は、個を身ごもっていると気づきました。
男は、女を化け物のそばまで寄らせ、化け物に、女の護衛を頼みました。
子が産まれそうだが、妻は知らない男につけられていると言うのです。
だから、産婦の人の元へいく間、妻を守ってくれと、男は化け物に頼みました。
貴様はどうするのだ?と、化け物が男に尋ねると、男は、妻をつけている男を捕まえると、言い切りました。
その後、男は去り、女と二人きりになった化け物は、産婦への道のりを、女と共に歩きました。
なるほど、と、化け物は思いました。
確かに男が一人、二人の後を追っているのです。
殺すか、化け物がそう思ったつかの間、女の夫である男の叫び声が響き渡りました。
慌てて後ろを見ると、男が化け物の友人に絡みつき、短刀で刺しているのです。
頭に血が上った化け物は、その男を八つ裂きにし、男を助け出しました。
しかし、男は虫の息で、助かりそうにありません。
男は微かな声で言いました。
『妻を…産婦の元へ…俺達の子供を、産ませてやってくれ…!』
化け物は涙を拭い、頷くと、泣きじゃくり、放心状態になった妻をおぶい、産婦の元へ急ぎました。
なんとか産婦の元へたどり着きましたが、女は夫の死で精神が弱まり、とても産める状態ではありません。
女は子を産むと同時に男の後を追って死に絶えました。
化け物に、『お願い、この子を、貴女が、育ててあげて』と言い残し。
子だけが助かり、産婦から化け物は子を受け取り、夫婦の墓を作り、その街を去りました。
そして、旧友である松陽に子を預けました。
去ろうとした化け物に、松陽は厳しい言葉を投げかけました。
『お前が頼まれたのだろう?お前が育てるべきじゃないのか?』
と。
化け物は悲しく笑いながら、『人間の子を育てたことはない。化け物のわらわには、個を育てる資格はないのじゃよ』といい、去りました。
そして化け物は決めました。
子が死ぬまで、自分が子を守ろうと。
命がけで子を守ったあの二人の代わりに。

『子供の名は、松菊っていうんだ。いい名だろ?』

誓いを決めた化け物の耳には、あの男の言葉が響いていました。


長くなりましたね。
華礼の過去です。
本当に、手短にできなくてすいません。
あと、勝手にキャラ作ってすいません。