二次創作小説(紙ほか)
- Re: FAIARYTAIL「悪霊憑き」 ( No.118 )
- 日時: 2014/12/30 13:34
- 名前: 紫苑有栖 (ID: 0y/6MWPS)
第36問「幽体離脱って何?」
「かーはっはっはっ!王様やっつけたぞー!」
竜騎士から王様を取り出し、地面へ横たわらせる。
完全に意識を失っていた。
—ありがとう、ムーン
憑依も解除しこれでひとまずは安心かな、と思っていたところ地面が震える。
地震や増援か、とも思われたがどちらも違くて原因は浮いている島が落ちてきているからだった。
何もできずにしばらくそれを見ているとこちらへやってきた1人のネコ。
ずっと腕を振り続けている彼はナディと名乗った。
エドラスの浮遊島はこの世界の魔力で浮いている。
それが落下を始めるという事はつまり…この世界から魔力がなくなろうとしているということ…。
彼はどう説明した後に、こうも続ける。
「この世界から魔力が消えようとしている。
つまり体内に魔力があるぼきゅ達もこの世界から追放されようとしているんだ」
それに乗じて私達に頼みたいことがあるみたいだ。
“悪役と英雄”について。
全ての話を聞き終わったナツさん達が頷きさっそく行動に取り掛かる。
私はみんなに今、聞いたことを知らせるためにみんなを探しに走る。
多分、エドラスのみんなは混乱しているはずだ。
こっちのフェアリーテイルのみんなも。
だけどみんなのところに行く頃には既に体は光始めていて…。
「! ノエルッ」
私を呼ぶ声がして振り返るとそこにはリキの姿。
「無事でよかった。お前もあっちに戻るんだな」
「そうみたいですね」
リキさんは一度俯いてから笑って私を顔を合わせる。
「少ししかいなかったけど…やっぱりお前は“ノエル”だよ、
あいつと一緒にいた時間のこと何度も思い出してお前と重ねてた。ありがとうノエル。じゃあな」
その時、リキさんの後ろに見えたこっちのノエルさんの姿。
リキさんは気付いていないみたいだけど…。
ノエルさんも笑ってこちらを見ていた。口元を見ると彼女も「ありがとう」と言っているみたいで。
「リキさん“達”も元気でやってください」
「?」
手を振って彼女達に笑いかけた。
- Re: FAIARYTAIL「悪霊憑き」 ( No.119 )
- 日時: 2014/12/25 18:24
- 名前: 紫苑有栖 (ID: 0y/6MWPS)
みんなでアースランドへと帰ってくるとそこにはネコたちもこちらへ来ていた。
最初はシャルルさんが認めない、と言い張っていたがいろいろと説明を受け認めてくれた。
ガジルさんがオレの相棒にする、と言ったリリーさんは妖精の尻尾にいたというリサーナさんを連れていて。
本当は死んでいたのではなくてアニマに吸い込まれてエドラスにいたことを知らされた。
死んでいたと思っていた人が本当は死んでいなかったことに驚いたがすぐに喜びの声をあげる。
ギルドへと戻るとまたそこでもリサーナさんが生きていたことにみんなが騒いだ。
「リサーナさん。ずっとエドラスの妖精の尻尾にいたんですよね?」
「まぁ詳しくは2年前…だけど」
「……“ノエル”さん、リキさんの他にあちらの世界で顔の似た顔の人は存在していたんですか?」
「ううん、ノエルちゃんとリキちゃんは双子だって聞いてるよ。どうして?」
「いえ…」
少し気になることがある。
あくまでこれは自分で考えていた事で推測でしかないのだけど。
エドラスはいわゆるこっちの世界…アースランドのパラレル世界だ。
私の2つ目の名、「リキ・アルムニスト」があちらの世界で“1人の存在”として生きていた。
更には最近よく、“黒い人”が関わる仕事で記憶が飛ぶ事がある。
もしかすると私にはもう一つの“人格”があるのかも知れないんじゃないか、と。
+++
『ノエル』
「! どうしたの、シエル」
『オレ、お前にすべて話そうと思う』
「…?」
真剣な顔をする彼に私は黙る。
もうお姉ちゃんは寝ているであろう時間で私の部屋でシエルは静かに話し出した。
私にはもう1人の人格が存在するのだ、と。
なんとなく気付いていた。だからそう驚きはしなかった。
『お前が話てみたいと思うなら話すことも出来ると思う』
「本当に?」
『あぁ。明日からそうゆう魔法を教えてやる。お前のもう1人も喜ぶんじゃねぇの…』
シエルはそのもう1人の私があまり好きではないみたいだ。
だけど彼は話してくれた。とても大切なこと。
それから数日間、シエルから“私”と話す…“私”を実体化させる魔法の習得に励んだ。
なんだかお姉ちゃんは忙しいみたいで相談することも、何もできなかったけど。
そういえばもうそろそろS級試験が近づいてきているんだっけ。
- Re: FAIARYTAIL「悪霊憑き」 ( No.120 )
- 日時: 2014/12/30 13:33
- 名前: 紫苑有栖 (ID: 0y/6MWPS)
それから数日のこと。
私はお昼だというにも関わらず自室のベットで目を閉じて横になっていた。
お姉ちゃんはきっとギルドにいるのだろう。
『そのまま足先から力を抜いていけ。足先から髪の毛の先まで』
言う通りになるべく何も考えず無心に力を抜いていく。
『そうしたらこの部屋で宙に浮く想像をするんだ』
自室にどこに何があったのか思い出して行き自分がその中心に目を閉じて浮く想像をする。
「…目、開けてみろよ」
シエルの言葉が実体化してないのにも関わらず新鮮に聞こえて目を開けると目の前には“私”が寝ている姿。
「?」
「まぁ幽体離脱って奴だな。まだ動き慣れないだろうがそのうち慣れる。
動きたければ自分が動きたいように頭の中で想像してみろ」
そう言われていつものように動かそうと思って動こうとしてみるが確かにどこも動かない。
しかし、頭の中で私が歩いたり飛んだりする動作を想像すると体が動くのだ。
何かおかしな感覚で慣れるにはこれは時間がかかる。
「…やっとお目覚めかい?“リキ”」
『少し混乱しているがな』
“私”の声が聞こえてベットの方に振り返るとそこにはベットから起き上がる“私”の姿。
私はここにいる。
きっと彼女がシエルの言うもう一人の私、なんだろう。
自分が動いているのを見ているとは何か変な感じ。
『…あぁ、こうして会うのは初めまして。ノエル…。お前を“感じる”のはあの姉ちゃんと会った時以来だな…』
彼女が“殺害の悪魔”と呼ばれているリキ・アルムニスト…。
「??」
『私の説明をしようか。シエルは何も話してないみたいだからね』
そう言って彼女は私の声で語り始める。
リキが生まれたのは2人目のおじさんが亡くなってしまった時。
幼少期の頃のストレス、育ててくれた人が死んでしまった時の悲しさで彼女は私の体質もあって“悪霊”としてうまれた。
その時はまだ“人格”ではなかったらしい。
が、彼女には自身に強大な魔力を悪霊にして持っていた。
彼女は私の闇の部分だ。夜にその魔力にて姿を現し、黒い人達を潰して行っていた。
「リキ・アルムニスト」と名乗り、“殺害の悪魔”と知らぬうちに呼び名がついていたのはそのせいだ。
そして“人格”へと変わったのは3人目が殺されてしまった時。
私はまったく記憶にないのだけど。
“「見てないで、殺してよ。あいつらを、殺してよ。」”
その私の問いかけにリキは答え、私に憑依した。
しかしそれは中途半端な憑依。まだ私の意思はあったらしい。
手足はリキが動かし、思考回路は私。
その中途半端な憑依が“人格”へと変わってしまった理由。
殺しが終わり出ようとしたリキだが何か鎖のようなものに繋がれ外に出られず。
ずっと私の体の中に潜んでいたらしい。
『私が外に出れない考えられる理由は1つ。私は元々“私”だからだ』
リキはそう言った。
*
2人の再開(?)リキがうまれた理由。
元は悪霊だった彼女です。
何か分からなければ質問、受け付けますん。
矛盾が発生してそうで怖い。
それと、第36問の題名を変えさせていただきました。
リキの説明が予想以上に長くなってしまった…。