二次創作小説(紙ほか)
- Re: FAIARYTAIL「悪霊憑き」 ( No.126 )
- 日時: 2015/02/16 10:22
- 名前: 有栖 ◆n4kxWl0qaU (ID: 8y9cmuB3)
第39問「悪魔の心臓って何?」
「これは…」
爆発音を聞いてやってきたのか。
レビィが連れてきたのか。あるいは両方だろう。
エルザとジュビアが今、起きているこの様子に驚いていた。
「もう終わり…だ。直に本隊が上陸する。
拙者が足元にも及ばぬ魔導士たちがやって来るぞ……“煉獄の七眷属”」
「うるせーよ」
未だに喋り続ける剣士に蹴りを入れて黙らせる。
煉獄の七眷属…ね。
エルザが迎撃体勢だと、赤い信号弾を出す。
S級試験は中止。
そうせざる負えないだろう。
「エルザさん。これからどうします?」
「とりあえずメストとウェンディを探そう。キャンプの場所がわからず迷ってる可能性もある」
レビィは、傷付いたガジルに肩を貸してキャンプへ連れて行くと歩き出した。
「さて…悪魔の心臓の目的は……」
「恐らく、黒魔導士ゼレフだ」
「! (今はリキ、なのか…)ゼレフだと?」
「この島に上陸しているらしい。そうなんだろ?シエル」
シエルを実体化させ、彼女たちにも声が聞こえるようにする。
彼は頷いた。
「バカな!ゼレフは何百年も昔の人間だ!生きているハズがない!!」
「いや…ゼレフは生きている。間違いない」
シエルはそのまま話を続けた。
魔力の反応は薄い。
かつてのゼレフとは程遠い力。
しかし、もしそれが復活したのだとしたらこの世界は完全なる闇へと染まる。
「奴らはそれを狙っているんだろう」
「妖精の加護に包まれた島で狼藉を働くつもりなのか」
「…あいつらより先にゼレフを見つけ出さなきゃな」
エルザは少し考えた後、指示を出す。
ジュビア達でゼレフを探し。私はウェンディ探しだ。
「リキさん、1人で大丈夫なんですか…?」
「私はノエルとは違う。大丈夫だ。ゼレフを見つけるならこいつも連れてけ。
ノエルがシエルに渡した魔力がまだ残ってるだろ?」
「オレもお前とは一緒について行きたくないね。まだこの状態は維持出来る魔力は残ってる」
それを聞いて私はすぐにウェンディ達を探しに走り出した。
…闇に染まった世界、か。実際どんな世界なんだろうな。
自分の欲求を優先した思いやりのない世界。
いや、それとも毎日自分の優劣を競う為に戦争ばかりの世界、か。
何故かどちらも違う気がする。
難しいんだな。
「うぉりゃっ!!」
「?」
声がしてすぐに避けるとそこには敵の姿。
どこから現れたかと思うとどうやら空から降って来てるらしい。
1人だけじゃない。それはもう何十人と数がいる。
「クレア」
クレアを憑依のち、実体化させて防御を固める。
このままクレアで攻撃させてもいいがそうなると魔力の消費が激しくなる。
もう1人…いや、2人でもいいが誰か欲しいな。
「なぁ、お前に友達はいないの」
「随分と無茶なこといいますわね。この姿になってからは誰とも…
あら、あそこにいる悪霊はどうですの?(何処かで見た事があるような…)」
彼女が指をさしたところ。
そこにはショートカットの綺麗な銀髪、キリッとした青い瞳でボーイッシュな女性。
「よし、ナイスだ。おい、そこのお前」
目の前にいる人間が反応する。
が、違う。お前じゃない。
「私と出会った時もこんな感じでしたわね…」
しかし相手の霊は気付いていない。
むしろどんどん離れていくばかりだ。
「全然気付きやがんねぇ…」
シエルもいねぇし呼びに行く事も出来ない。
他の契約者はハッキリ言って私には使いづらい。
「あぁ、思い出しましたわ。ヒュウさん。ヒュウ・エリスさん!」
- Re: FAIARYTAIL「悪霊憑き」 ( No.127 )
- 日時: 2015/02/18 11:27
- 名前: 有栖 ◆n4kxWl0qaU (ID: 8y9cmuB3)
クレアがそう叫ぶとそこにいた彼女がこちらに振り返る。
どうやら名前をヒュウ・エリスと言うらしい。
『クレアじゃんか!おまえ、生き返る事が出来たのか?』
「いいえ。リキさんの魔法で一時的に実体化出来てるだけですわ」
知り合いなのか。
でもまぁいい。こちらに気付いてくれたのは立派な収穫だ。
『リキ…?』
「ハジメマシテ。リキ・アルムニストだ。
こいつの言った通り、私についてくれば一時的に現世に戻れる。さぁどうする?」
『へぇ、それは面白そうだね。乗った。私はヒュウ。ヒュウ・エリスだ』
契約成立だ。
「俺たちを無視して何をごちゃごちゃ話してんだよ!」
1人、防御壁に突っ込んで来た奴の剣が折れる。
バカな奴。
クレアの防御がそう簡単に壊れるはずがないだろう。
本人も割と自信満々だし。
スキを見てヒュウを実体化させ戦闘に参加させる。
どうやら彼女は影を操る魔法を使うらしい。
敵の影を動かし敵を攻撃させる。
一見、私の“呪い”や“呪怨”と似ているが明らかに違うのは…
相手の魔法もそのまま使える事だ。
魔力の消費はそれなりに大きいが使えない訳じゃない。
「転換」
近くの枝を拾い、それを銃へと変える。
魔法弾は使えないがスキが出来た相手に狙うだけなら充分だろう。
そうしている内に、空から降って来ていた敵はいなくなり周りにいる奴らは全滅。
はやくウェンディを探そう。
2人を幽体に戻し走り出した。
途中、ものすごい魔力が天郎島を震わせたのは気になるが無事にウェンディと合流。
どうやら悪魔の心臓と戦ったらしい。既に傷だらけだ。
更に、ナツ達もいたらしく空から降ってきた敵はナツが倒していっている。
その中で現れたのは炎の魔導士…。
ナツと似ているようで違う滅神魔導士のご登場。
彼の炎は黒かった。
ナツがその炎を食べる事は適わず、押されていく一方だ。
最後には見事に吹っ飛ばされてしまった。
「ナツさんを追いかけないと…!」
「大丈夫か、ウェンディ」
「はい!私は大丈夫です!!」
なら、追いかけようと次はナツが吹っ飛ばされた先へ走り出す。