二次創作小説(紙ほか)

Re: FAIARYTAIL「悪霊憑き」 ( No.131 )
日時: 2015/04/03 22:10
名前: 有栖 ◆n4kxWl0qaU (ID: oUY4LzoD)

第41問「成長って何…?」


「お姉ちゃん!」

「! こんにちは」


「あら…ノエル、いらっしゃい」

肘まである栗色の髪。瞳は明るい緑色で肌は白。
顔立ちは目がパッチリとした二重で、おっとりとした美女性。
ドロテア・アッシェファルケさん。

二男一女の子供を持っているがその若さはまだ健全だ。

「リヒャルトさんは今いますか?」


天郎島がアクノロギアによって消滅。
お姉ちゃんや他のギルドの皆は、消えてしまったのに私だけ消滅から逃れていた。
何故かは良く分からないけどシエルは私は特別何だとしか言ってくれない。

「今呼んでくるわ。ちょっと待っていて」

『自分の子孫…か。何度見ても不思議なものだな』

私に懐くドロテアさんの子供を見てセオドア・アッシェファルケさんは言う。
腰まで伸びた一切の色素が無い白髪、鮮やかなルビーのような赤眼。
そして、異様に白い肌…アルビノの症状を持つ男性だ。

最近、契約した人の1人。


またドロテアさんに呼んで貰っているもう1人の男性。

リヒャルト・ヴァン・アッシェファルケさん。
彼もまたアルビノの症状を持つ。
ただ、髪はそこまで症状はひどくないのかライトブラウンという色をしている。


「待たせてすまないな」

「いえ…頼んでいるのはこちらですから……。今日はファーディナンドさんも一緒なんですね」


ファーディナンド・ブルーティガーさん。
ブルネットの天然パーマをオールバックにし、瞳はアンバーで肌が白い男性。
彼はリヒャルトさんの弟子らしい。

「あぁ、お前か」

「今回はファーディナンドにも手伝って貰っていたんだ。
…天郎島の件、確かに“完全に消滅はしていない”」


やっぱりそうだった。
天郎島付近で感じた空気は確かに仲間の魔力。
それと別に違う者の魔力も感じたけれど。
でもハッキリしているのは…お姉ちゃん達はまだ消えていない。


「ありがとうございます、リヒャルトさん。助かりました」

「構うな」

私はもう一度お礼をして彼らの家を出る。
後は青い天馬ブルーペガサスの所へ。
7年前に買ってもらった蝶のヘアピンを握り締めまた新しい発見がありますようにと足を前へと進めた。

Re: FAIARYTAIL「悪霊憑き」 ( No.132 )
日時: 2015/04/06 23:20
名前: 有栖 ◆n4kxWl0qaU (ID: oUY4LzoD)

+++


妖精の尻尾ギルド。
随分とショボくれてしまったそのギルドに人は少なかった。
依頼掲示板に貼り付けられている仕事もそれほどない。

そんな時に突然の来訪者。


マグノリアを代表とする黄昏のトワイライトオウガだ。
主要メンバーがいなくなってしまった今、妖精の尻尾は弱小ギルドと言われるまで落ちてしまった。

「何しに来たんだ」

「今月分の金だよ」

借金の返済が遅れているからはやく払えと。
その請求に来たらしい。


「来月まで待ってくれや。ちゃんと払うからよォ」

現、マスターであるマカオがそう言うとリーダー各のティーボがマカオを蹴っ飛ばす。
黄昏の鬼は笑っていた。



「やめて下さいよ、ただいきがっているだけのギルドさん。」

出入り口から入って来たのは大きく成長し、緋色の髪を腰まで長く伸ばしたノエルの姿。
前髪には蝶のヘアピンが付けられていた。
手に持つのは大きなカバン。



+++

「何だとォ!?」

ティーボと呼ばれたその人は私の方へ向き直り私を蹴りあげようとする。
しかし咄嗟に彼の足を持ち上げ防いだのは霊体になったリキの姿。


『野蛮な奴だな』

魔力も上がり、私とリキの分離が成功したのだ。
リキ自身は魔力も高く、私が実体化させなくても現世のものに触れるようになっている。
皆にはリキの姿は見えていないけど。

「何だ、足が……いで!いでででで、や、やめろ!!」

リキが掴む力を強くする。

「…目的は“借金の返済”でしたね」

持って来た鞄を彼以外の人に投げ渡して中身を確認させる。
用意したのは今月分の借金量だ。
寮の家賃もあり一気に全額は払えそうにない。



「それでいいでしょう?それ以上望むものはないはずです。
仲間の暴行、ギルドの破壊を望むというならば私1人で全力で相手をしてあげますよ」

殺気を含め彼を睨みつけると怯えた顔をする。

「こいつ、“殺害の妖精”っスよ!」


「…っち、今日はこれくらいにしてやる。帰るぞ」

リキがその言葉を聞いてバッと掴んでいた手を離す。
黄昏の鬼は次々とギルドから出て行った。


「いつもすまねぇ…ノエル」

「気にしないで下さい、マカオさん。それよりも今日はとてもいい情報が手に入ったんですよ!」

私は笑う。彼を安心させるために。
そしてこれから伝える情報がいいものだと分からせるために。




「ヒビキさんやリヒャルトさんの力を借りてやっと判明出来たんです。
天郎島はまだ残っている」







「殺害の悪魔」から「殺害の妖精」に変わったのは仕樣。