二次創作小説(紙ほか)

Re: FAIARYTAIL「悪霊憑き」*オリキャラ募集中 ( No.47 )
日時: 2014/04/02 10:19
名前: 有栖 (ID: NFbvEd0b)
プロフ: 第2難解 〜1人で生きる問題〜

第16問「ここはどこ?」

「冷たい…」

全身びしょぬれで陸地に着く。
途中まで自分が何を考えていたかはっきりしていたのに今、何も分からなくなった。
あれ…。ここどこだろう。
見知らぬ土地。あたりを見渡すけれど見えるのは知らない村と流されてきた海。

「危ないよ、」

後ろから声がして何者かにしゃがまされる。
その時、上空を何か鳥のようなものが飛んでいく

「ここらへんはあの鳥の敷地内だから気を付けた方がいい。おいで」

そういってその人は私を立ちあがらせ手をひっぱって連れていく。
妖精の尻尾(フェアリーテイル)以外で私に話しかけてくることは滅多にないのに。
後ろ姿からしか見えないけどその人は髪が長いことから女の人、だと思われる
私の髪の色とは逆に青い色をしていていつからのばしていたのかその髪は足首まで伸びている。
地面につきそう…。邪魔じゃないのかな
その人は私を連れて村のような場所へ連れていく。
連れて行かれたのはひとつのギルド。
名前はみえなかったけど闇ギルドではなさそうだ。
彼女は手を離しギルドの中へ。私も慌ててついていく

「お、帰ってきたなユウ。今回の仕事、大成功だったみたいじゃないか」

「っふ、お前たちにはきっと無理だろうね」

「おいおい…俺達だってやるときゃやるからな?」

「“やるときは”でしょ?」

彼女たちの会話を聞く。
どうやら彼女の名前は“ユウ”っていうらしい。
小声でシエルに話かけた。

「ねぇシエル。ここってどこだろうね」

『……さぁな。聞いてみればいいじゃないか』

「……私が話かけても大丈夫なのかな」

『主は本当に控えめな人ね』

私とシエルの会話を聞いていたラーウェルが口を出す。
別に控えめな訳じゃない。ただ、怖いだけ。

「それより、後ろのその餓鬼は?」

「あぁ、拾った。そうだな…新しい服をやってあげてくれ」

「あら、珍しいわね、ユウ」

「びしょぬれの子供を放っておけるほど人間ができてない訳じゃない」

ユウさんの肩を叩いて変わりにこちらへやってきた彼女が私を違う所へ
彼女の部屋らしき場所へたどりつき服を貰った。

「ねぇ、どこから来たの?」

「マグノリア……」

「じゃあお隣さんかな?」

「あ、あの……私、妖精の尻尾に行きたいんです」

顔をうつむかせ言った。そしたら彼女は優しく語りかける
私達のギルドに入ればいいじゃない、と。
でも、もうすでに妖精の尻尾に入っている為にそれは出来ない。
紋章を見せると納得したらしい。彼女は簡単な地図を渡してくれた。

「でも大丈夫なの?海で溺れてそのままここにたどりついたんでしょ?」

確かにお金はないしあまり知識もない。
でも私にはシエル達がいるから。

「大丈夫です。教えてくれてありがとう」

それだけいって家を出ようとすると引き留められてきんちゃく袋を渡される。
開けていいか確認してから中を見るとそこには1週間くらいは生き延びていけそうなお金はあった。

「え、」

「やっぱり心配だから。持っていきなさい」

「でも……こんな私なんかに…」

彼女はすっと座りこみ手を私の頬に添える。

「あなたの目は奇麗な赤いろをしている。奥に見えるのは人々に与える“優しさ”。でもその半面で邪悪な部分もある。それも全部これから先に解決するわ」

「………」

初めてだ。目に関してこんなにも優しくしてくれる人は。

「ふふ、あなたはユウと正反対ね。いってらっしゃい、気を付けるのよ」

「ありがとうございますっ」

貰ったきんちゃく袋を大切にしまい今度こそ家を出た。




『やっと始まり、か』

シエルが一言呟いた。