二次創作小説(紙ほか)
- Re: FAIARYTAIL「悪霊憑き」 ( No.59 )
- 日時: 2014/04/02 10:13
- 名前: 紫苑有栖 (ID: NFbvEd0b)
第19問「賊はどこにいる?」
翌朝。
女性と子供がいた部屋へ向かうと静かに丸まって寝ているのが見えた。
よかった。とりあえずは安定しているみたい。
ルカさんは私の“友達”となった関係もあり魔力も安定して今は2人には見えてないだろうし。
「あの、起きてください。大丈夫ですか?」
女性の方をゆするとゆっくりと目を開ける。
最初、驚いた顔をされたがすぐに“助けに来ました”と伝えると納得してくれた。
帰り道はシエルが覚えててくれてすんなりと街へと戻ることができた。
女性の家まで無事に送り届けると森に入っていったっていうその子供が目を覚ます。
「……おねぇちゃん…は…?」
まだ寝ぼけているのだろうか。
それともルカさんのことをいってるのかな。
ルカさんに視線を送ると少しとまどいながらもその子供の頭に手をのせる。
「! …おねえちゃん。ありがとう!」
『……あ、うん……』
子供は霊力が高いっていうし分かるのかな。
私は一礼してからその場を去る。お腹すいたな。
どこかに寄ろうか。
マグノリアまでまだ時間かかりそうだしね。
近くのレストランへと寄って手頃なものを注文して食事をとる。
でもその時のこと。
大きな音をたてて扉が開かれ入ってくる大勢の人達。
一体、何事だろうか。
「てめぇら!全員動くな。妙な真似はするなよ」
『賊か。ノエル、隙をみて退治してしまおう』
私はうなずく。とりあえず今は床にゆっくりと座ろう。
その男性達は銃を周りに向けて脅す。
ルカさんとアクトでいいかな。
何か騒ぎを起こさせてそこに男性達を集中させる。
そっからアクトを出せば…。
拘束するならアクトの方が効率がいい。
ゆっくりと、気づかれないように男性たちの死角でルカさんを実体化させる。
小さな騒ぎを起こせればなんでもいいんだけど…。
そう思ってるとルカさんはその男性達が来ている服と同じような服へと変え銃を想像させる。
ルカさんの魔法は想像魔法(クリエイト)。
名前どうり物や生物を想像する魔法だから私の魔力次第では強力になる。
銃を手に持ったルカさんは天井へと一発、撃ち込んだ。
店にいたお客さんがおびえる。
男性達はルカさんの方を向き、まだ発砲しろと一言もいってないぞとかなんとか言いあっている。
「 自然物に憑依を possession(ポゼッション) 」
すぐにアクトさんを実体化させたのち、男性達は急に人が出てきた時に驚き動きを止める。
そこを狙って拘束した。
「2人とも、ありがとう」
2人はスッとすけていく。
ただ、男性達を捕まえている鎖はそのままなんだけど。
「ひっな、なんだこいつ!?」
シエルが賊、と呼んでいたその人達に近付く。
「ねぇシエル。賊っていうことは本部みたいなところがあるんだよね」
『あるかもな?』
よし。そこをつぶせばもしかするとこの人たちにおびえなくて済むね。
「えっと、すみません。おとなしく本部らしき場所を教えて…」
「誰が教えるかよ!」
うーん…それは教えてくれないよね…。
私はシエルを実体化させて脅す。
身長より大きな大剣を持ってるシエルにはぴったりだよね。
魔力消費も少ない。
最初は頑固だった人たちも最終的には教えてくれて…。
でもそんな地理に詳しくないからいろんな人に教えてもらいながらその本部らしき場所へと足を進めた。
- Re: FAIARYTAIL「悪霊憑き」 ( No.60 )
- 日時: 2014/03/27 18:49
- 名前: 紫苑有栖 (ID: 0.f9MyDB)
本部に1人で乗り込んで大丈夫かな、と不安もあったけど
頼れる人もいないし、今はこうゆうことでしか力を付けられないから。
お店に入ってきた時の賊達は全員、魔道士ではなさそうだったからきっと大丈夫だよね。
「ここ、かな……」
着いた所はすごい薄暗い屋敷で。
だけど立派に立ってるんだなー。全部盗んだお金でやってきたのかな。
「へへ、本当に1人で来やがった報告通りだぜ」
「よぅ、お嬢ちゃん。こんな人気のないところまで一体何のようだい?」
屋敷の中へと入ろうとする前に大量に出てきた人達。
捕まえた後、誰か報告した者がいたのかも。
もっと注意しとけばよかったな…。
まぁいいや。一気に片付けてしまおう。
相棒コンビであるムーンとレイさんを出し屋敷前にいる人達を蹴散らして行く。
外の人達を倒した後もかなりの人がいたが無視して最奥へ。
きっとそこに仕切ってる人がいるはず。
それにしてもあっけないなー…。
奥へたどり着くともそもそと動く人影。
何をしているんだろう。
「この人で終わり?」
「多分…」
「一発で終わらせる」
そう言ってムーンが構えを取り、思い切り人影に向かって攻撃する。
だけど…。何かおかしい。こんなにあっけなく終わっていいのかな。
「……! レイさん、後ろですっ」
「任せてっ カオスメイク・ダークニードル!!」
「ぐぁっ!?」
手応えあった。
後ろを振り向くとそこにいた1人の男性。
レイさんの攻撃をもろにくらったのかかなり苦しそう。
「っち、」
『気を付けろ、ノエル。こいつ魔道士だ』
「うん」
相手が銃を2つ取り出しこちらへ向ける。
ムーンも私のところへ戻ってきてレイさんと一歩前に出た。
「ファイナルエナジーっ」
同時に発泡した銃。
その両方から放たれた火の弾が二つとも重なり大きくなる。
それは真っ直ぐ私へと向かう。
「…私は大丈夫です。2人はあの人をやって下さい」
シエルを始め、アクト達の戦い方をただ見てた訳じゃない。
私だってやれる。
弾が近くに来るまで待ってギリギリでそれを避ける。
「出来た…」
ムーンとレイさんに魔力を与えるのも出来ている。
やれば、出来るんだ。
男性は、持っている銃はチャージかなんかが必要らしく無抵抗に
2人の同時にうたれた攻撃であっけなく終わってしまった。
少しだけやりすぎたかな…。
気付けば屋敷はあちらこちら壊れてて。
こうなればさっさとここから出てしまおう。
「2人とも、ありがとうございます」
気絶している人達をロープとかで縛ってからムーンとレイさんを戻し、
早々とこの屋敷を出て再びマグノリアへと足を進めた。