二次創作小説(紙ほか)

Re: FAIARYTAIL「悪霊憑き」 ( No.64 )
日時: 2014/04/19 18:50
名前: 紫苑有栖 (ID: NFbvEd0b)

第22問「神鳴殿って何?」

「ノエルーッ!!」

なじみのある懐かしい声が聞こえた。
振り返るとそこにお姉ちゃんの姿。

「お姉ちゃんっ」

よかった、生きてた。無事だった。
でもどうやって助かったんだろう

「よかった…無事で」

…生きていたんだから別にいっか。

「強くなったな」

「いろんなものを見てきたの」

私はお姉ちゃんを見て笑う。
そしたらお姉ちゃんも笑ってくれた。

「さて、エバーグリーン。ラクサスの居場所を教えてもらおうか。ノエルはギルドに戻っていろ」

「うん、分かった」

この場をお姉ちゃんに任せて私は言われた通りにギルドへと向かう。
久しぶりにみたそこは前とは違く新しくなっていてなにより、前より大きくなった気がする。
そうだ、ちゃんとに人質にされたみんなは戻ってるかな。

「ん。ノエルじゃねーか!無事だったんだなっ」

「そうか。もう一人の参加者はノエルだったか。無事でよかった」

ナツさんもマスターも変わらない。
石像にされていたらしいみんなも元に戻っている。
これで、ゲームは終わりになるはず。
そう思っていたのだけれど簡単には終わらない。
いきなりギルド中に術式の情報ボードが現れる。


「“聞こえるかジジィ。そしてギルドの奴等よ。
ルールが一つ消えちまったからな…今から新しいルールを追加する。
バトル・オブ・フェアリーテイルを続行する為にオレは神鳴殿を発動させた。
残り1時間10分。さあ…オレたちに勝てるかな?それともリタイアするか?‘マスター’”」


最後に高笑いすると情報ボードも消える。
マスターが「関係ない人たちまで巻き込むつもりか」と怒鳴るが
体調を崩し倒れてしまう。

「マスターッ」

どうしよう。神鳴殿っていうのがどんなものなのか分からないけど。
薬を取りにいったミラさんが戻ってくる時に外を見て、と。
ギルドの中にいた人たちがみんな、外に出ると空に浮かぶは無数の雷の魔水晶。
あれが放電したら…街に無数の落雷が落ちる…。

「そんなことはさせないわ!!スナイパーライフル換装!」

ビスカさんがひとつ、魔水晶を撃ち落とす。
だけどすぐにその攻撃がビスカさんへ…。
生体リンク魔法。これじゃ……壊せない。
だけど手がない訳じゃない。でもそんなの私はやりたくないから。


「どうすれば…街のみんなを助けられるかな」

Re: FAIARYTAIL「悪霊憑き」 ( No.65 )
日時: 2014/07/25 13:21
名前: 紫苑有栖 (ID: NFbvEd0b)

それぞれがラクサスさんを探しにギルドから出ていく。
私も術式には気を付けながら歩いていく。
マグノリア祭のこともあって人が多いから、避難させるのも得策とはいえない。


ナツさんとガジルさんはレビィさんが術式を解くまで出られない。
ミラさんにはさっきエルフマンさんの居場所を伝えたからそちらに向かってると思う。
お姉ちゃんとカナさんとジュビアさんはラクサスさんを探しに。

私は怪我人をラーウェルさんと、ともに癒して回っていた。
今の状況を説明しながら神鳴殿をどうにかさせる方法を考えてもらう。


でもそうしたらやはり壊すしかなくなってしまうのか。

「んー…」


できればはやくこの“ケンカ”は終わりにしたいしなぁ。


その時、感じた強い魔力。

『ここから近いな…』


「いってみようか?」

そう思って私は魔力のする方へと走り出した。



+++

たどり着くとそこでは乱闘が繰り広げられていた。
あのミラさんが戦っている。

川の水をまとい、フリードさんと戦っていた。


決着は付き、ミラさんはフリードさんを思い切り殴ろうとする。
しかし、その拳は顔のすぐ手前で止まった。

「こんな戦い…むなしいわね」

「勝者のおごりかミラジェーン………とどめをさせ…」


そんなフリードさんにミラさんは優しい言葉をかけていく。
一緒に笑って、騒いで、歩いて…。
1人が寂しいと感じたとき、人は優しくなれるんだと。


フリードさんはその言葉を聞いて涙を流す。

「こんな事…本当はしたくなかっ…た、んだ」

「うん…分かってるよ。来年こそは一緒に収穫祭を楽しもっ」


その言葉にフリードさんは頷いた。


「ミラさん!」

「! ノエルちゃん」


気付かなかったけど近くにはエルフマンさんとカナさん、ジュビアさんもいるみたいだ。

「怪我、あれば癒しますよ」

「うん、ありがとう」


お礼を言われて私はそれぞれ癒していく。
フリードさんが倒れた…。

エバーグリーンさんは私は倒したし…
あとはビックスローさん…だっけ。

『そいつはルーシィが倒した』

ルーシィさん戦えたんだね。
じゃあこれで残るはラクサスさん、のみ。


行ってないのは教会だけかな。

カナさんたちを癒し終わり、私はすぐに教会へと向かう。
その入り口に見たのはお姉ちゃんが剣をたくさん用意していたところ。

魔力もきれかかっている。

「お姉ちゃん!!」

「ノエルか…」

まさか…まさか宙に浮かんでいるラクリマをすべて壊す気なのか。


「あと100本なんだが…」

お姉ちゃんの体は持つのか。そう聞くと大丈夫だと笑う。
あと100本…。

「無理だよ…」


でも私には用意できない…

『ノエル、大丈夫』


話かけてきたのはシエル。シエルは私に笑いかけた。

『俺たちは大丈夫』

「ダメだよ…」


生体リンク魔法…。
私の場合、あのラクリマに攻撃できるとしたらシエルたちだ。
そうなると攻撃があたるのは私じゃなくてシエル達に攻撃が帰ってくる。

だからやりたくなかった。

『だいじょうぶ』


シエルは私の顔をみて頷いた。
だけど100人も用意できるか分からない。
協力してくれる霊がそんなにいるかも分からない。

最低限で用意できるのは30人。
魔力が、足りない。

「“おい!みんな聞こえるか!?一大事だ!空を見ろ!!”」


頭の中に響く声。
そっか、これは念話(テレパシー)だ。

「“よく聞けオマエら!あの空に浮かんでいる物をありったけの魔力で破壊するんだ!
一つ残らずだ!!あれはこの街を襲うラクサスの魔法だ!時間がねぇ、全員でやるんだ!!”」


そういえばウォーレンさんとはまだ会っていなかった。

「ごめんなさい。多分、私と会った人はほとんど知ってます」

「“! その声、ノエルか!?”」

グレイさんだ。
私はお姉ちゃんと顔を見合わせる。


「お姉ちゃんもいます」

「“よかった。2人とも無事だったか”」

念話からお姉ちゃんが無事ならば他の女の子たちは、と声があがる。
みんな無事だとカナさんは伝えた。


「“すまねぇ、オレの念話はギルドまで届かねぇ。
とにかくこれが聞こえてる奴だけでいい!あの空に浮いてるものを壊せ!”」

結局、それしか手はないか。
それぞれが覚悟を決める。


「北の200個は私がやる!!みんなは南を中心に全部撃破!!」


「30個は私も破壊出来ます」

「“1コも残すなよォ!!”」



ありったけの魔力で霊たちを実体化させ、すべてをラクリマへ攻撃するように集中させた。

一瞬にて同時に大きな音をたて、破壊されるラクリマ。
そしてその後すぐにリンク魔法はみんなを襲い霊体へと戻ってしまった。


「ありがとう…」

どうやら魔力を使いすぎたようで。
体の力が抜けた。