二次創作小説(紙ほか)

Re: FAIARYTAIL「悪霊憑き」 ( No.76 )
日時: 2014/08/09 13:58
名前: 紫苑有栖 (ID: NFbvEd0b)

第26問「私って誰?」


ナツさん達が中に入ってくるころにはジェラールは復活していた。
私は止めなかった。
本当は止められたけど止めなかった。

「ウィンディ!あんた治癒の魔法使ったの!?
何やってんのよ!その力を無暗に使ったら…」

シャルルさんがそう言うとウィンディはその場に倒れてしまう。
一方、ナツさんはジェラールを見て怒りに満ちていた。
そして立ち向かおうと走り出すがジェラールさんはそれを魔法で攻撃して止める。
ナツさんは落ちてしまった。さらには話しかけたブレインまで落とす。

そしてこちらを少しだけ見てどこかへと歩いていってしまう。
今はウィンディさんを連れていくのが先か。


「ナツさん!はやくお姉ちゃんの元に戻りましょう!」

「ジェラールは!!?」

「…もうどこか行きました。とにかくはやく。
この状態で放っておくのは危険です。お姉ちゃんも毒にやられているんでしょう?」


ナツさんは納得いかないような顔をするがすぐに決心してくれる。
そしてウェンディさんを抱え走り出した。

森の中、途中でレーサーとグレイさんが戦っているところを発見したが、
何とかバレずに突破。
その後、青い天馬ブルーペガサスのヒビキさんが連絡してきてお姉ちゃんんのところまでの地図を送ってくれた。

おかげで早いうちに到着。

「よかった。ノエルちゃんも無事だったんだね」

「1人で先走ってすみません」

「ううん、無事だったなら構わないよ。それより…」


私はラーウェルさんを実体化させウェンディさんを癒す。
起き上がったウェンディさんはすぐに謝ってきたけどナツさんが土下座しておさまったようで。
すぐに治療してくれた。

「エルザさんの体から毒は消えました」

ウェンディさんがそう言うとお姉ちゃんの顔はすっとよくなる。
どうやら本当に消えたようで。よかった。

「ルーシィ、ハイタッチだーっ!」
「よかったー」

ナツさんとルーシィさんがハイタッチ。
また、ハッピィさんとシャルルさんもタッチしていた。

「ノエル!」
「はい」

私もナツさんと手を合わせ、ナツさんはウェンディさんともハイタッチした。

「ありがとな」

「しばらくは目を覚まさないかもですけど。もう大丈夫ですよ」


それならよかった。

「…いいこと?これ以上ウェンディに天空魔法を使わせないでちょうだい。
見ての通り、この魔法はウェンディの魔力をたくさん使う」

「私の事はいいの。それより私…」


ウェンディさんはジェラールを復活させたことを気にしているのだろう。

「後はエルザさんが目覚めたら反撃の時だね」

「うん!!打倒、六魔将軍オラシオンセイス!!!」

「おーっ!ニルヴァーナは渡さないぞぉ!!」

ハッピーさんがそういった時、森の中心から光りだし、現れたのは黒い光の柱。
ニルヴァーナ…復活。


「あの光…ジェラールがいる!!」





“さてどうしてやろうかな” 

Re: FAIARYTAIL「悪霊憑き」 ( No.77 )
日時: 2014/08/09 13:59
名前: 紫苑有栖 (ID: NFbvEd0b)




ニルヴァーナのおかげで外に出られた。
とはいっても“ノエル”の精神も不安定だったから入れ替わるのもそう遅くはなかっただろう。

ったく、エーテリオンの時はよくもやってくれた…。

ナツは真っ直ぐ光の元へと走り出す。
今の話を聞いていたのであろうエルザも起き上がりすぐにそちらへ向かう。
私は自分の手をみつめ握ったり開いたりを繰り返す。


『……ノエル?…いや“リキ”の方か…』

「久しぶりだな、シエル」

シエルは私のことが嫌いのようでこちらと目を合わせようとしない。
状況が掴めていないのだろう他のノエルの“お友達”にシエルは説明していた。

「ノエルちゃん…?」

ルーシィが私の半身の名前を呼ぶ。


「初めまして、皆様方。
いや、ルーシィは私に会った事、あるかな?」

「!! ……あ、あの時の、ノエルちゃん…」

鉄のエイゼンヴァルトの時に一度、目にした覚えがあるはずだ。

「殺害の悪魔マーディオスフィンド。リキ・アルムニストです」


不適にそう笑い自己紹介するとルーシィさんが一歩下がりヒビキが前に出て戦闘態勢に入る。
名前は私がうまれた時についていた名前を借りているにすぎないけど。

「そうか、少し不思議に思っていたんだ。
リキ・アルムニストの容姿にすごく似ていたから。その正体は二重人格…」

「私はノエルの“心”からうまれた“闇”だ。
ノエルがお前等を“黒い人”だと認めない限りは殺す気はない」

「どうゆうこと?」


「説明は後、だ。今はナツを追いかけるんじゃないのか?」

腕を伸ばしナツが走っていった方へ指をさす。
そうするとヒビキの警戒は解いていないみたいだが納得したようだ。

「あーっ!!!」


いきなりシャルルが騒ぎそちらを見る。
どうやらエルザがいないのに今、気付いたらしい。

「なんなのよあの女!ウェンディに一言の礼もなしに!」

「エルザ…もしかしてジェラールって名前聞いて…」


「どうしよう…私のせいだ…私がジェラールの治したせいで……
ニルヴァーナ見つかっちゃってエルザさんや……ナツさんや…」

その時、いきなりヒビキがウィンディに攻撃を与え、気絶させる。
すぐにウィンディをヒビキはおぶり走り出した。
走りながら説明をするヒビキ。ニルヴァーナという魔法を知っている、と。


この魔法は意識してしまうと危険な魔法。
光と闇を入れ替える。しかしそれは最終段階。
まず封印が解かれると黒い光が現れる。
黒い光は手始めに光と闇の狭間にいるものを逆の属性にする。
強烈な負の感情を持った光の者は、闇に落ちる。

「それじゃあウェンディを気絶させたのは…」

「“自責の念”は負の感情だからね。
あのままじゃウェンディちゃんは闇に落ちていたかも知れない」


説明するよりも手っ取り早い方法だよな…。
いきなりだとさすがに驚くけど。

「ノエルちゃんが何の前触れもなくリキちゃんに変わったのは、
もしかするとこれが関係あるのかな?」

「正解。元々、“闇ギルド”を撃つっていう任務に関わらせるのが危険なんだ」

最近は大分、落ち着いてきているみたいだけど。
それもエルザと出会ったから、なのか。


「リキちゃんがノエルちゃんの“闇”だと聞いたとき気付いたんだ」

それはよかったな、気付いて。
ハッピーはまだ分からなかったみたいでシャルルから説明を受けていた。

「それが僕がこの魔法を黙っていた理由。人間は物事の善悪を意識し始めると思いもよらない負の感情を生む」

それらすべてをニルヴァーナがジャッチをするんだ。