二次創作小説(紙ほか)
- Re: 怪盗レッド〜幼き頃の私達〜 ( No.107 )
- 日時: 2014/02/12 19:55
- 名前: 瑠璃& ◆eLkrjSIK9U (ID: V5dR7mxV)
第四話 >> 03
「ええええぇぇぇぇ!?」
思わず辺りに響くほどの大声を出してしまった。
いやだってさ!
ドアを開けたらケイが待っていた。
そこまでは良い。そこまでは!
問題なのは、服装! ケイの服装!
着てるのは黒のコート。
それは良いよ? 着てるの見たことないけどっ、けっこー似合ってるし?
問題は顔! っていうか、顔を隠してる物!
なんと、伸縮性のある(っぽい)生地で、目が出てるのマスクを付けている。
「……何?」
ケイが口を開く。
いやいやいや、何? じゃないし!
「どうしたの? その服」
明らかにレッド用、だよね?
私達が最初に盗みをする前に、私がコスチュームを貰った時、ケイのは無いとか言ってたのに!
「あの後、必要になるかもしれないし……一応これだけは作ったんだ」
ケイが顔をしかめながら言う。
ふ〜ん。そうなにイヤなんだ?
「当たり前だ。あくまで可能性を踏まえて作っただけだから、予想外だったんだ」
別にいーじゃん。似合ってない訳じゃないし。
あっ、もしかしてさっきのため息の原因これ!?
もう、心配して損したじゃん!
絶対ケイには言わない!
それにしても……
「何? ニヤニヤして」
え? 私、笑ってた?
それにして、ニヤニヤって酷くない?
「なんか、新鮮だなーって」
「……もう出来る事なら、二度とやらないから」
そんなにイヤなのぉ?
え〜? もったいなくない?
思わず不服装な顔をすると、ケイに訝し気な顔をされた。
「笑ったと思ったら、そんな顔するのか? なんでたよ」
「べっつにー」
「……百面相?」
いや、別に作ってる訳じゃないし!
てかそんなに私、顔変わってる?
むぅと、考え込んでいると……
「ほら、また……」
あっ、こういう事か!
なるほど!こういう時の顔か!
「今度は納得するのか」
ちょっと! 私を観察しないでよ!
眉をひそめると、ケイにふと手を伸ばされる。
ふっと、前髪にケイの手が触れ、ドキッと一瞬、胸が高まる。
い、いきなり何!?
「前髪が目に入りそうだったから……」
ああ、そう……
本当にびっくりするから、不意打ちやめてよね!
その時、ケイがふっと笑った。
「怒るの終わり?」
ケイが笑うのは、本当に珍しくて、私は少し見惚れてしまった。
そういえば、レッドの時は結構笑ったりしてるみたいだけど……
通信機越しだし、見るのは初めてかも。
私が脱出する頃には、いつものケイに戻ってるし。
その時、ふいにケイが抱えていたパソコンに目を向ける。
「……来たか」