二次創作小説(紙ほか)

Re: 怪盗レッド〜幼き頃の私達〜 ( No.170 )
日時: 2014/04/10 21:52
名前: 瑠璃& ◆eLkrjSIK9U (ID: V5dR7mxV)

第六話 >> 03

〜ケイside〜

「……そろそろ警察も来るよ」

そんな言葉で誤魔化した。
……捻挫したからアスカに背負ってもらってる、それだけ。
と、頭では十分に理解している。
感情が付いて行かないとは、こういう事か。

「わ、分かってるって」

アスカが慌てたように言う。
……どうしたんだ?
茂みを抜けて行る途中、アスカの顔がー
妙に赤い気がした。

「……何?」
「な、何が!?」
「……別に」

なんとなく。
と、らしくも無い事を答えた。
アスカがキョロキョロと辺りを見て、人が居ないのを確認したのか、また歩き出す。
その時、そういえばー
と、思い出した。

「前にもあったね」

つぶやくようにアスカに言うと、

「何が?」

と、返されてしまった。
ああ、そうか……覚えてないのか。
当たり前、か。
随分、前だし。
まだ、とても幼かったし。
でも、僕が忘れた日など一日も無い。
だからー
と、僕は口を開いた。