二次創作小説(紙ほか)

Re: 怪盗レッド〜幼き頃の私達〜 ( No.197 )
日時: 2014/04/19 11:49
名前: 瑠璃& ◆eLkrjSIK9U (ID: V5dR7mxV)

第七話 >> 03

〜ケイside〜

「……私、初対面のケイにそんな事したの?」

途中まで話した時のアスカの反応だ。
さすがに全部は言ってないけど。

「覚えてないの?」
「ん〜……仮面付けてるのかな? って、思ったのは辛うじて」

寄りにも寄ってそこか。

「で? 私らで公園で遊んだの? それでケガしたの?」
「……いや、それならまだ良かったよ」
「何よ〜それ〜!」

ムッとしたように言い返して来る。
いや、あれは9割方アスカのせいだから。
そう考え、また思い出し語り始めた。

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「でね〜、そこでおとうさんったらね〜」

旅館を出てから、アスカはずっと喋り通し。
僕は相槌をうってるだけだけど。
同級生の子とかと居るより、全然楽で良かった。

「……ケイ?」

不意に名前を呼ばれて、アスカの方を見る。

「どしたの? だいじょうぶ? ぼーっとしてたけど」

別に何でもないのに……
平気、という意味で頷いたのに、

「えっ!? ……っ! やっぱり、さっきつねったとこ、いたい!? ごっ、ごめんね!え? うそ! 1回、かえる!?」

慌てたようにまくし立てる。
いや、大丈夫だから。
そんな意味を込めて、慌てるアスカの服の裾を引っ張る。

「え!? どしたの!? そんなにいたい!?」

だから、何でも無いって。

「……大丈夫だから」
「……へ?そう、なの?」

拍子抜けした様に、ぽかんとする。
そうしてたと思ったら、今度はにっこりと笑い出した。

「良かった〜……」

……慌てたと思ったら、ぽかんとして、笑って。
まるで百面相だ。見てて面白い。

「にしてもさ、ケイはじめて、はなしたね〜!」
「……え?」
「ずぅっと、だまってたから〜“きんちょう”してるのかな?って」

……それで、話しかけててくれたのかな。
顔がくるくると変わるのも良いけど……
こうして笑ってるのが、1番良いな。
……言わないけど。
その時、アスカが声を上げた。