二次創作小説(紙ほか)

Re: 怪盗レッド〜幼き頃の私達〜 ( No.207 )
日時: 2014/04/20 20:20
名前: 瑠璃& ◆eLkrjSIK9U (ID: V5dR7mxV)

第八話 >> 01

〜ケイside〜

「いったぁ……」
「たたた……」

さほど高くは無かったのだろうが、その頃の僕らにしては崖と同じだった。
よく無事で済んだものだ。
と、考えているとアスカが庇ってというか、一緒に落ちてくれたらしい。

「……アスカ、大丈夫?」
「へいき〜……ケイこそ、だいじょうぶ!? わたしは、なれてるけど……」

……いよいよ、おじさん何を教えてるんだ?
父さんも人の事言えた、立場じゃないけど。

「どこもケガしてない? みせてみ……キャッ!」

倒れ込んで居た、木の辺りから頭を上げて、声を上げて引っ張られるようになった。

「!? ……え、大丈夫!?」

慌てて声をかけると、

「いたいぃ……」

涙声で言われる。

「え? 大丈夫!? ……アスカ?」

何事かと声を上げると、不意に顔を上げた。

「なまえ……」
「え?」
「はじめて、よんでくれた〜。うれしい!」

あんまりにも素直に言われるので、思わず頬が熱くなる。
って、そんな事より、どこが!?
問い詰めると、

「……かみ、ひっかかったぁ」
「え? 髪?」

手を伸ばして見てみると、木の幹に引っ掛かって絡まってる。
これは痛い、な。

「ちょっと待って。取るから」

横から取ろうとするけど、意外と難しい。

「……髪、解いて良い?」

1つに束ねられてるけど、このままだと余計に絡まる。
了解を得て解くと、さらりと柔らかい髪が手に落ちて来た。
思わず、気が動転しそうなのを抑えて、髪をいじる。
無理矢理したら痛いだろうと、ゆっくりと解きほぐす。
その時、アスカが口を開いた。