二次創作小説(紙ほか)
- Re: 怪盗レッド〜幼き頃の私達〜 ( No.208 )
- 日時: 2014/04/20 20:27
- 名前: 瑠璃& ◆eLkrjSIK9U (ID: V5dR7mxV)
第八話 >> 02
〜ケイside〜
「かみなんか、のばしてるからいけないのかなぁ」
聞かれたのでは無く、呟いた様な一言。
「なんで?」
なのに、思わず聞き返した。
別に珍しくも何とも無い、ただの髪の毛だけど。
僕は、触れた瞬間ー良いなあ、と思ったのに。
……何を考えてるんだろ、僕は。
「おとうさんがね……ふいをつかれたら、どうすんだって」
不意? 引っ張られるとかか?
でも、そんな事を普通気にするか?
伸ばしてる子は、どうなるんだ?
おじさんの考えが、また分からなくなった。
「でも……みんな、のばしてるもん」
それは、女の子だし。
そういう子の方が、多いだろう。
「それに! おかあさんだって、のばしてるもん!」
確かに美緒さんは、髪を伸ばしている。
でも、アスカが気にしているとは意外だった。
「わかってるけど……イヤなの!」
投げ出す様に言い、体育座りの足に額を当てて何も言わなくなった。
その間も僕は、手を動かす。
こんな状態だから、沈んでるのだ。取れれば、いつものアスカに戻る。そうに違いない。
考えていると、不意に取れた。
思わず、少し残念な気持ちが浮かび上がる。
が、瞬時に否定し、手を離す。
「取れたよ……アスカ?」
返事が無く、待っているとグスッという鼻をすする音が聞こえて来た。
思わず、驚いてしまう。
……泣いてる?
今の状況を考えれば、そういう事になるが……
理由は? そんなに痛かったのか? それとも何か嫌だったのか?
「……アスカ?」
再度、呼びかけてみる。
「……わたしは、おかあさんみたいになれないのかな?」
いきなりの言葉で思わず、聞き返しそうになる。
髪の事、だろうか。
「わたしは……にあわないもんね。きったほうがいいのかな?」
何で、そんなに気にするのだろう。
分からないけど、アスカは髪をどうしても切りたく無い事は分かった。
「そんな事、無いと思うけど」
「え?」
「……確かにアスカは、美緒さんとは違うけど」
僕は何を言ってるんだろう。
「僕はアスカの髪。嫌いじゃないよ」
むしろー