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二次創作小説(紙ほか)
- Re: 怪盗レッド〜幼き頃の私達〜 ( No.22 )
- 日時: 2014/01/03 22:45
- 名前: 瑠璃 (ID: .Y/VNxAC)
第一話 >> 09
「ほら、行くよ!」
食べ終わったらしいケイに言い、腕を引っ張って立たす。
「ああもう、本当ギリギリだって!」
「…アスカの走りなら、大丈夫だろ?」
いや、問題はケイでしょ。
朝っぱらから走るなんて、ケイに出来る訳がない。
「おい、話してる暇があったら、早く行けよ!」
「あっ!本当だ。ケイ、早く!」
ケイがカバンを持ったのを確認して、玄関に向かう。
急いで靴を履いてると、隣からー
「…髪」
「へ?何?」
「はねてる…」
ああ、私の髪がはねてるのか…
てか、自分のは気にしないのに、人のは言うわけ?
直そうと手を伸ばす前に、ケイの手がすっと伸びてきた。
…不意打ちやめてよ!
なんか、ちょっとドキッとしちゃったから!
また、手がすっと離れる。
「……行かないの?」
ちょっとボーっとしてたのか、ケイに怪訝そうに言われる。
「い、行くよ!」
「?…何、怒ってるの?」
「別に、怒ってないし!」
言える訳ないし!
「そう…」
「そうなの!」
振り向きながら言う。
なのに、ケイがまだ疑わしそうに見てくる。
「…ほら、行くよ!いってきます!」
「いってきます…」
ケイもしぶしぶ納得したみたい。
まったくもう!
…まあ、私もちょっと悪かったけども!
「ケイ、早く!遅刻とかイヤだからね!」
ぐいっとケイの手を引っ張る。
気のせいだよね?
ケイの顔がなんか見にくいのも、
ケイの手を掴んでる手がなんか変な感じなのも、
顔が熱いのも、
…全部気のせい!
学校行ったら、元通りだし!
いつも通りだって!
……多分。
なんか、変な感じを持て余しながら、私とケイは学校に向かった。
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