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二次創作小説(紙ほか)
- Re: 怪盗レッド〜幼き頃の私達〜 ( No.274 )
- 日時: 2014/06/07 12:54
- 名前: 瑠璃& ◆eLkrjSIK9U (ID: a6RsoL4B)
第九話 >> 05
あれから、私とケイの溝は、深まる一方だった。
会ったところで、話さない。目を合わせない。笑わない。
でも、
そんな関係に音をあげたのは、私だった。
意地を張るのに疲れたの。
後悔は、積もる一方だったし。
10歳くらいだったかな。
お父さん達も気を使ったのか、あんまり会わなかったから、久しぶりに会った時の事。
ふと、目が合った。
話したいたわいの無い事が沢山あった。
衝動的に私は声をかけたの。
でも、ダメだった。
遅すぎたの。
何の感情も無い、何も映してない目だった。
興味など無かったのだろうか。
でも、一瞬だけ私が映った気がした。
なのに、すっと目を逸らされた。
自分と同じ事をされただけなのに。
私は、もっともっと、酷いことをしたのに。
苦しくて苦しくて、仕方なかったの。
辛くて辛くて……
忘れる事にした。
どうせ、あんまり会わない。
無理矢理体を動かしていれば、忘れられる。
だから、忘れために友達の誰にもケイの事は、話さなくて。
必死で忘れたの。
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