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二次創作小説(紙ほか)
- Re: 怪盗レッド〜幼き頃の私達〜 ( No.320 )
- 日時: 2014/08/21 10:43
- 名前: 瑠璃& ◆nM8P74KkG2 (ID: a6RsoL4B)
第四話 >> 01
「クリスマスツリー……見たよね」
確認のように、ケイに問う。
「うん」
「良かった」
もしかして、あの時の事忘れてないかなって。
「……覚えてたのは僕で、アスカは忘れてただろ」
うっ、確かにそうなんだけどね。
「あの時の事、実咲にも話してないよ」
「そう……」
素っ気ない言葉。
でもケイも同じだって思って、良いかな?
そして、もう一度記憶を呼び起こした。
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お父さん達に……ううん。
誰かに言ったら、本当に無かった事になってしまいそうで、怖かった。
だから、いっそこれは、秘密にしてしまえば良い。
ナイショの秘密という、薄い殻に包んで、大切にしまっておこう。
それが良いと思った。
でも、今この瞬間は、
もう少しだけ、
「ケイ」
「……何?」
「……なんでもない」
この時間のまま止まっていたい。
「アスカ」
不意に呼ばれる。
ケイから名前を呼ばれるのが、
久しぶり過ぎて驚いた。
「何?」
思わず顔が綻ぶのを止める事が出来なかった。
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