二次創作小説(紙ほか)
- Re: 怪盗レッド〜幼き頃の私達〜 ( No.391 )
- 日時: 2015/05/04 23:14
- 名前: 瑠璃& ◆eLkrjSIK9U (ID: IjQjsni6)
第一話 >> 03
「そりゃあ、そうだろう。俺が居なかった日だってそんなに多くなかっただろ?」
……確かに。出張多いなーとは思ってたけど。
それほどじゃなかったのかな?
「あんまり1人にさせたらダメだろう。小学生だったし」
「それにしては多かった気もするけどね」
お父さんがしょぼんとした顔を見せる。
まあ、預けたりしたら、怪しまれるからだろうけどさ。
「お父さん達がデビューした頃の話ってあんまり聞いたことないなー」
ちょっと話を変えてみる。
「やっぱりデビュー当時の仕事は多かったの?」
「……そうでも、なかったはず」
お父さんの前にケイが答える。
「……レッドが本格的に活躍、して……知名度が上がったのは、2人が高校生の、頃……」
こっくりこっくり船を漕ぎつつケイが言う。
「おーよく調べてあるなあ」
だから、なんで他人事?
「後半はなぁ。アスカとケイくんの学校行事とか、うまく重ならなかったからなー」
レッド引退!? とか言われたなー。
って、お父さんがちょっと懐かしそう。
ニュース読んでる人も、そんな理由でレッド休んでたなんて考えもしなかっただろうね。
にしても、お父さんなりに気を使ってくれてたんだなあ。
1人置いて出張なんか行くもんだから、てっきり愛人でも居る?
って、考えちゃってたじゃん。
まあ、愛人とは言わないんだろうけどさ。
ていうか、ケイの方もそんな感じだったんだ。
おじさんがまめなことしてたって、ちょっと意外かも。
「……って、ケイ! なんで食べ終わって二度寝しようとしてるの!?」
こっくりこっくりどころの騒ぎではなく、寝入りそうになっていたケイを起こす。
「ほら、コーヒー! 飲む! 起きる!」
無理やりぐいぐいと、ケイの手にカップを握らせる。
その拍子にちょっと指が当たってドキッとしてしまう。
あーもー、おかしいって。
「……何?」
ケイが眠そうにしてる目を向けて言う。
「別にっ」
なんでケイは普通なわけ!
言ったのは私なんだし、当然っちゃ当然だけど!