二次創作小説(紙ほか)

Re: 怪盗レッド〜幼き頃の私達〜 ( No.406 )
日時: 2015/05/18 22:26
名前: 瑠璃 (ID: IjQjsni6)

第一話 >> 04

「ゆっくりしてるのも良いが、遅れるぞ」

お父さんに苦笑気味に言われる。
あっ、本当だ。
私は慌てて食べ終える。

「ごちそうさま!」

食器を軽く片付けてると、お父さんに声をかけられた。

「今日、帰るの遅くなるからな」

んー了解。

「レストラン?」
「 ああ。最近忙しくてな。……お、天気予報か」

同じニュースに飽きたのか、お父さんがチャンネルをぴこぴこ変えていると、ちょうど天気予報が始まったみたい。

「雨、か。……洗濯物はやめておくか」
「やめといてよ」

帰って来て、大変なの私なんだから。
ケイが手伝ってくれても、逆に大騒動だし。

「お、雷もか。この辺に落ちたら、困るなー」

お父さんの独り言に思わずビクッとしてしまう。

「……アスカ?」
「なんでもない。ケイ! 早く飲んでよ!」

誤魔化すように、ケイに声をかける。

「……アスカってさ」
「なに? もー早くしてよ。遅れる!」

なにかを言おうとしたみたいだけど、ケイはちょっと悩んで言った。

「……なんでもない」

なんでもないって……1番気になるんですけど。
もー、朝から秘密主義すぎるって。

「ただ……」
「ただ? ただなに?」

答えてくれるのを半ば諦めて、カバンを手に取っていた私にケイが言う。

「……変わらないなって、思っただけだよ」

あくびをしつつケイが面倒くさそうに言う。

「……なんの話?」
「……なんでもない」

答えるのも面倒になったのか、もう答えてもくれない。

「おい、2人共。そろそろ行かないと本当に遅刻するぞ」
「え! あ、ケイ、行くよ!」

学校じゃ聞けないし。
帰って来てから聞くことにして、
私はケイと早く学校に行くことにした。
あーもー、帰ったら覚えといてよ!