二次創作小説(紙ほか)

Re: 怪盗レッド〜幼き頃の私達〜 ( No.92 )
日時: 2014/01/30 22:08
名前: 瑠璃& ◆eLkrjSIK9U (ID: V5dR7mxV)

第三話 >> 04

この場にそぐわないしっかりとしたケース。
その中に王冠が置いてある。

「わあ」

思わず声が出る。
ケイが言ってた通り、中央に大粒のエメラルドがはめ込んであって、周りには大小のルビーが、散りばめられている。

「えと、これを持って帰れば良いんだよね?」
「いや、待て」

手を伸ばした瞬間、ケイに言われる。

「王冠には動かせば警報が鳴り響いて、全員飛んで来る仕掛けにはなってるだろう」

ふうん……
って、えええ!?
その仕掛け、解除とかしなくて良いの!?

「出来ない事はないけど……時間がかかり過ぎる。
最初に眠らした警備員が起きると、色々と面倒だろ」

ああ、そっか……
じゃあ、どうするわけ?

「そこに窓があるだろ?開くか?」

ケイに言われて、近くにある少し大きい窓に手をかける。

「ちょっと、錆びついてるけど平気。で、どうするの?」
「とりあえず、王冠を手に入れたら、そこから出られるか?」

ええ?まあ、大きさ的には出られない事もないけど……

「戻ってたら鉢合わせるからな」

なるほどね。そうなったら、まずい。
そのまま、帰れば良いの?

「いや、俺がいる建物まで来れるな?」

まあ、教えてくれるなら……
どこで何してるか、聞いてないし。
てか、行ってどうするわけ?

「それは、行きながら教える」
「分かったー」
「じゃあ、王冠を取れ。警報が鳴るだろうけど、気にするな」

いや、気にはするけど……
取っても窓から逃げて、ケイの所に行けば良いんだね?
私は、手をそっと伸ばして、王冠を取った。

ジリリリリリ リリリリリリ