二次創作小説(紙ほか)
- 第二十七話:フレア団再び----恐慌と龍王 ( No.83 )
- 日時: 2013/12/29 18:35
- 名前: タク ◆K8cyYJxmSM (ID: 0.DI8Vns)
「やっと着いたァー!!!」
カルムは思わず歓声を上げた。三日三晩の野宿の生活にもそろそろ嫌気がさしてきたところだった。その間、ずっと食事はカレーパン。まともなコーヒーも摂取できず、イライラしていたのだった。そんな中でも、ポケモン図鑑に登録するためのポケモン捕獲はちゃんとやっているのだから、そこはある意味関心である。が、曰く「どれも微妙」ということで、レギュラーにはしなかった。
「マップによれば・・・・・・ここがコウジンタウンか!!やったぜひゃっほう!!これでコーヒーが飲める-------------------------」
「何やってんのよ。」
鶴の一声。振り向けば-----------------仲間の笑顔ではなく、呆れた顔。
-------------いや、仲間っていうかライバルか?
「あのー、瀬玲奈さん?いつからそこでスタンバッてたんですか?」
「人をストーカーみたいに言うな!ついでに無理やり人の名前を漢字に直すな!!セレナね!!」
いや、そこに突っ込んじゃいけないだろ、とカルムはため息をつく。
--------------------あれはテンパっていたのであって!というか何故分かったし。
「あ、そうそう。私、今から化石研究所に行くつもりなんだけど、着いてくる?」
「え、いいのか!?」
コウジンタウンには、ポケモンの化石を研究する施設があるとは聞いていた。ならば、そこに行かない手はない。
「行く行く!!」
「子供ね・・・・・・。」
-------------コウジンタウン化石研究所中にて。
「・・・・・・。」
「・・・・・・。」
「・・・・・・。」
「・・・・・・。」
立ち尽くす4人。目の前には、いつかの背高兄ちゃんとぐるぐるメガネの少女--------------テイルと相方のマロンがいた。研究員と思われる人がテイルに声をかけてきた。一方、セレナもテイルに尋ねた。
「えーっと、テイルくんの知り合いかい?」
「知り合いっていうか、何というか・・・・・・。」
「ねえ、なんでテイルさんがここにいるのよ。」
「知るか、ていうか・・・・・・。」
カルムとテイルの声が重なった。
「「なんでてめーがここに居るんだ、鬼畜生がァー!!!!」」
互いに同じセリフで怒鳴った。
「あ、今お前俺のこと鬼畜生つった?言ったよね!?いーけないんだー、いけないんだー、先輩のことそんな風に言っちゃいけないんだぞー!せーんせーいーに、言ったろー」
「こっちのセリフなんですけど!?なんであんたがここにいるんだ!!僕ァ、今頃あんたがミアレの病院でおねんねしてる頃かと思ったんだけど!?つーか幼稚ィ煽り使ってんじゃねえ!!」
互いに言いたいことをぶちまけたあと、ハァハァハァと息を切らした。肩で息をしている。
「はっ!馬鹿げてら!ちょいとこの世に未練があってな・・・・・・黄泉帰ってきたのさ。」
「格好つけてるけど、あんた死んでなければ、死んだとも思われてすらいないからね?」
「お前いつから俺にタメ口利くようになった!?もっとお前は先輩を敬え!つーか、崇めろ!!」
「煩いですよ、金髪天パ(脳内含む)。」
「それ敬ってない!!てか誰の脳内が天然パーマだ畜生が!!」
軽くコントをしたあと、研究員がセレナとカルムに話しかけた。
「いやぁ、よく来てくれたね。君達、プラターヌ博士に選ばれた図鑑所有者だろ?」
「いや、博士1人選んだ奴間違ってます。あの赤帽子の-----------」
「化石の研究を、ここではやっていてね。」
その後、カルムとセレナは約1時間の間化石の話を長々と聞かされる羽目になった。
「全く、この洞窟にはかなりの数の化石があるな。それにしても、オペラの奴・・・・・・向こうの部隊がどうなっているのか、察しもつかんわ。しかし、私のエアームドのボールが見当たらんな。朝から。」
輝きの洞窟内部。コウジンタウンから、9番道路を経由して行けるこの洞窟は、化石の採掘がよく行われている。しかし、いま採掘を行っているのは、地元の研究員ではない。”フレア団”だった。ここに派遣されてきたバーミリオンは、オペラの部隊とともに採掘を続けていたのだが、全く連絡が来ない。
すると、ホロキャスター型の連絡機に着信音。メールだ。
「オペラからか。」
『Pメール受信
Re:そっちはどう?
親愛なるミリたんへ(^з^)-☆
採掘進んでるー?こっちはまだ全然だお\(^o^)/
PS 今日のごはんはすき焼きだお (((o(*゜▽゜*)o)))
いつも親切なオペラ君より』
ブチッ
「なんでてめーは、メールの時だけテンション高いんじゃああああああああああああああ!!!!!!うざっ!!きもっ!!なんでAA!?ふざけんな!!ていうかお前が親切なところ、一回も見たことないわ!!」
「バーミリオン様、叫ばないでください!!洞窟が崩れます!!」
「うるさい、余計なお世話だ!!」
すると、また着信音。
『Pメール受信
Re:ビビリすぎワロタ
親愛なるミリたんへ(^з^)-☆
叫ばないでお
おー、怖い怖い( ╬◣ 益◢)y━・~
洞窟が崩れるお
PS 冷蔵庫にエアームドが入ってるお 絶対に開けないでお♪ (゜A゜)アケルナ!!
プラモ大好きなオペラ君より』
「エアームード!!私のエアームドォー!!朝から見当たらないと思ったら、あの野郎冷蔵庫にぶち込んだのか!!ていうかお前の趣味なんか知りたくもないわァー!!というか、文字化けしてるし!!あいつ私のスペックに合わない顔文字使ったな絶対!!」
すると、近くにいた部下が再び注意する。
「だから言ったじゃないですか、崩れたらどうするんですか!!」
「崩れる訳無いだろ、こんな洞窟!!」
すると、今度も着信音。再び、メールを開く。
「またオペラか!!」
『Pメール受信
Re:私は貞子です(^死^)
このメールをあと1000人に回さないと、呪い殺されます。』
アドレスが違う。全く別の人間からのメールだった。
---------------た、ただの迷惑チェーンメールだったぁー!!!!
と、愕然としている間に、さらに着信音。
『Pメール受信
Re:さっきのは私です
親愛なるミリたんへ(^з^)-☆
さっきのは冗談だお ☆彡キラッ
アドレス変えてみたお
ビックりしたお?
びびったお?m9(^з^)プギャーワロス
PS エアームドはボールに入れてるから無事だお
いつも優しいオペラ君より』
と思いきや、さっきのチェーンメールはアドレスを変えたオペラの仕業だったのだろう。
「結局てめーかぁぁぁぁぁぁぁ!!」
「バーミリオン様ァー!!キャラが崩壊してますううう!!!」
「あいつ、たたっ斬ってやる!!」
と、怒り狂うバーミリオンだった。
「それにしても、ジョシュ君帰ってこないな。」
「ジョシュ君?」
研究員は、腕時計を見て時間を確認しながらそう言った。
「ああ、僕の助手だ。今日の採掘は3時までって自分で言ってたのに。ちょっと君達、悪いけど様子見に行ってくれないかな?僕は研究で手が離せないんだ。場所は輝きの洞窟だけど。」
「そうなんですか。」
という訳で、仕方なく洞窟に行くことになってしまった。しかし、カルム達4人は知らなかった。そこには、フレア団が潜んでいるということを。
後書き:今回、かなりギャグ要素多めです。はい。後半ふざけすぎました。すみません。オペラの趣味一覧に、メールが追加されたということですね。あと、結構途中のイベント飛ばしてます。タッグバトルとか。まあ、埋め合わせはどこかでしますけど。さあ次回、輝きの洞窟に乗り込みます。お楽しみに。