二次創作小説(紙ほか)
- Re: フェアリーテイル ー砂時計ー ( No.16 )
- 日時: 2013/12/20 07:00
- 名前: 鮟鱇 ◆j5KZfkTVqc (ID: qToThS8B)
雨の公園>>16
グレイside
「………降ってきたな」
何と無く横に居る緋色の女剣士…エルザに同意を求める様に言う。
ここはギルドから少し離れた公園…
と、言っても噴水に屋根付きベンチが有るだけの何方かと言えば、広場に近いけど。
もう既に夜。
星々達も 雲で隠され、俺達が利用出来る明かりは頼りない街灯のみ。
それでも数年の内に買い換えたのか
かなり明るかった。
「まぁな、だが帰りは濡れずに済むから良しとしよう。」
「?、雨は止みそうにねぇぞ?」
「お前が居るではないか」
何のことだと思えば、俺は造形魔導師=帰りは傘を作れ。と言っているのだと思いつく。
「…いあ、結構魔力維持すんのが「黙れヘタレ」ヘタレじゃねーよ!」
エルザは腕組みをし、ほぅ?と意地悪そうに目を細める。
…………あ、俺死ぬかも…(精神的に)
「知らんかったな、会って間もない一生懸命に自分の主を守ろうとする最近では珍しい少年に、怯える青年をヘタレと言わないとは…「だからヘタレじゃねぇ」じゃ、なんだ?弱虫か?」
(酷ぇ…容赦ね〜)
先程までの俺を労わる気持ちは何処に消えた?って思う位の方向転換。
流石エルザ、だな…
「…本題に入ろう、喧嘩の真相は何だ?皆には言わないから安心しろ」
嘘はつくなよ?と付け足した風に、
微笑むエルザ、…あー、嘘付いたら殺される…(力で)
「…怖いんだ、あのリアって奴
だから喧嘩ふっかけた。」
名前を出すだけでも鳥肌と冷汗が滲んで来る。
エルザは「そうか」と言った後、直ぐに不思議そうに聞いてくる。
「?、知り合いなのか?」
「違う。けど…何処かで会った気がする………っぅ!」
何かを思い出しかけた時、鈍い頭痛が襲い掛かってくる。
自身のバランスまでも維持出来ず、堪らず地面に滑り落ちる。
最後に視界に映ったのは、見慣れた緋色ーーー
最後に耳に聞いたのは聴きなれない緋色の焦る声ーーー
最後に記憶を掠めたのはーーー赤い部屋でナイフを持って泣きじゃくるリアーーー
((俺は何処に進めば良いんだろう…))