二次創作小説(紙ほか)
- Re: フェアリーテイル ー砂時計ー ( No.3 )
- 日時: 2013/11/29 19:13
- 名前: 秋刀魚 (ID: qToThS8B)
昨晩の正体>>4
ルーシィside
朝ギルドに行く前、昨晩青年と出会った場所に足を運ばせた。
が、勿論其処には あの青年は居ない
(折角御礼言おうと思ったのに…)
肩を落とし、渋々とギルドに行く。
今月も例の如く家賃がヤバい。
またお願いして仕事を手伝って貰おう。そう考えながらギルド前に着くと何時も以上の騒ぎ
(一体何なの?)
中に入ると、異様な光景が有った
グレイとナツ…良く知る2人だが、その2人が私と目が合った瞬間に頭を下げたのだ。
「す、すまねぇ!!ルーシィ!」
「俺も 謝る、すまない!!」
「えぇと…?」
2人に謝られる事をされただろうか?
訳が分からないと眉を寄せていると奥からクスクス笑いながらミラさんが登場した。
「ルーシィちゃん昨日オレンジジュース飲んでいたでしょ?」
何のことやら分からないまま頷く。
「実はアレ、薬入りだったの」
「へぇー、って、えぇっぇえ!!」
語尾にハートマークが付きそうな程のほんのりさに騙される所だったが薬とは危なくない!?
流れを読むと2人が私に呑まそうとしたのは分かる。
あのグレイとナツの事だから変身薬とかだろう。
「何の薬ですか? もう病院空いてますよね!??」
今にも駆け出しそうな私の手首をミラさんは呆気なく捕まえる。
「薬の正体は惚れ薬よ。効果は半日弱。…もう切れてるわ」
「はぁ?」
一瞬聞き間違いだと思ったが、周りを見てー2人は顔を逸らしギルド内は大爆笑からして本当だろう。
「何でまた私に、そんなのを…?」
2人に問い掛けても謝罪が返ってくるのみ。
なのでミラさんに聞くと、次は2人らしい回答が返ってくる。
「ロシアンルーレットですって。
ギルド内全員で」
「私そんなの参加していません!」
キッパリ言うと、グイッと肩を引かれガツッと頭が何かに当たる。
「まぁまぁ良いでは無いか」
鎧を着た緋色の美女ーエルザは「うむうむ」と頷く。
(いやいや、自分には 良くないんですけれど…?)
エルザの鎧に打ち付けられ頭が微かにジンジンと痛む。
「………分かりました、けど…何でグレイとナツが?」
「言い出しっぺだから?」
首を傾げ疑問風に言うミラさん。
それは遠巻きに「で、どうだった?」と聞いている。
見れば周囲も後ろめたさよりも、好奇心の方が大きい様で、中にはナツ達にグットをしているバカ者までいる。
まだ鎧に私を付けているエルザも同様に何処か楽しんでる様だ。
「あ、あるわけないじゃん!
不良品だよ、きっと!」
あははっと誤魔化す。
昨晩の事を思い出したから。
そこで皆残念そうな顔をし口々に何かを言い合っている。
そして酒を又 飲み始めーーーたら本当に良かったのに。
ミラさんが指を立て、軽く私の鼻に触れる。
「嘘よね?アレ強力な奴だし、しかも一気に呑んだから」
(ああ、本当にミラさんには叶わないな…)
グレイとナツは、いつも通りに喧嘩を始めていた。それを横目で見、今日何回目かの溜息をつく。
「…昨日、帰ろうとした時…その人に助けられて………」
「まぁっ!」「ほほう?」
完全に面白がっているミラさん&エルザ。
もうヤケだと 全部隅々まで私は2人に話すと、逃げる口実ついでに首謀者のナツ&グレイを説教した。
流石にジュビアも空気を読んだらしく、グレイの横で「恋敵恋敵」と連発しているだけで止めはしなかった。