二次創作小説(紙ほか)

Re: 【銀魂】 サディスティックパニック! 【前原宗助篇】 ( No.16 )
日時: 2013/12/18 17:51
名前: 牡丹 ◆9nf7vs0ewk (ID: x2W/Uq33)





  今日は樹が非番。


の、ため、一人で見回り(と書いてサボりと読む)をしています。



    .”また”ってどれくらい先のことを言うの?.




先日、辻斬りの現場で会った男、「前原宗助」。攘夷志士かと、私は屯所の書庫をあさって見たけれど、それらしき情報は無し。

   じゃ、攘夷志士じゃねーの?

   いやいやいや、あの気配の消し方はフツーできないって、うん。

   じゃ、攘夷志士なの?

   あの強さで名前が知れてないって言うのも…


それ以前に、前原宗助という人物が強いのかどうかも確認していないが、あの場ではじめから気配を殺していられたということはそれ相応に場数を踏んでいることだと考えて…いいよね?


「はー…ダルイ」


つぶやいてみてから、最近兄さんパワーが足りないせいだ、と考えた。
帰ったら部屋に乗り込もう。
そうと決まれば見回り(サボり)は終了。
さぁ帰ろ……


「…お、お前」


なんか聞き覚えある声聞こえた!
んんか聞き覚えある声聞こえた!!

ぐるんっと振り向くと、そこには案の定…


「あ、…前田宗太郎くん」
「前原宗助だ」


前と宗しか合ってないだろ、とか言いながら、彼はこちらによってきた。
瞬間警戒態勢をとってしまってから、それに気づいて力を抜く。


「三日ぶり、後野木助くん」
「前原宗助だ」


「…ていうか、お前、名前覚える気ないだろ?」
「うん」
「…    お前、名前は?」
「沖田伊織」
「沖田…真撰組の一番隊隊長の縁者か何かか?」
「妹だよ」
「ほぅ」


っととと…
この前原宗助って男、どうやら口がうまいようだ。
軽く機密情報化なんかもっていかれそうで怖い。
お口ミッフィーちゃん!!


「うん…で、今日は何用」
「特には?なんとなく、会いにきた」
「…」

ちょっとこの男、どっかしら抜けてるのか?
男が理由もなしに女に会いたくなるとか…誤解されても仕方ないと思うけど。
まあ、私は兄さん一筋だから、絶対揺るがないけどね、うん。


「じゃあ丁度いいや。見回り…という名のサボりに付き合ってよ」



兄さんパワーはいつでも補給できるしね。
この男についても探りを入れたいし…。








「はは…お互い厄介な上司を持ったもんだ」



数十分後、探りがどうのこうのとか思っていた私はどこへやら、宗助と談笑に興じていた。


「私んとこの上司はゴリラだし、マヨラーだし、あ、でも私の兄さんは王子様だよ」
「俺んとこの上司は…まぁ、我侭っていうか狂いかけっていうか…
本当厄介な奴だよ」
「大変だね」
「ご尤も」


再び笑い始める。
どうやら、宗助と私は気が合うらしい。





「じゃ、私は、そろそろ戻るね」
「ああ。しばらく江戸に居るから…またな」


次が楽しみだ。