二次創作小説(紙ほか)

Re: 【銀魂】 サディスティックパニック! 【紅桜篇】 ( No.64 )
日時: 2013/12/31 08:54
名前: 牡丹 ◆9nf7vs0ewk (ID: x2W/Uq33)





「…貴方、誰」

「俺?前原宗助」

「…隊長、この人」

「私の友達よ、何もしないから平気」

「…わかった」






        .敵は近くに居るって、理解してても気づけない.


九六が、宗助を鋭く睨む。
確かにコイツ、表情あんま変わんないから怪しいけど。
「平気」だということを伝えたら、取り合えず引いてくれたので良し。


「で、どうしたんだ?警戒しているようだが」
「ああ、いや、最近辻斬りが出てるでしょ?その正体が掴めたんで、ちょっと」
「正体?」
「そこは内緒」


まさか、辻斬りの正体までたどり着いていたのか、と、若干冷や汗をかく。
既に派手だといえるが、それほど暴れまわっているわけでもない。
動くのも夜だけだ。

特別部隊の不思議さを見た気がした。


「へぇ。正体か」
「危ないんだから夜、出歩かないでよ」
「隊長、そろそろ、次」
「分かった、九六。じゃ、またね、宗助」


九六に促され、私は宗助と別れた。
やはり、九六が宗助のことをどことなく警戒してるのは…気のせい、じゃないんだな…


もうさっさと見廻り済ませて いい加減兄さんのところへ行きたい
何日お預けされてると思ってるの!


「九六、行こう」
「…」

その後見回りを続け、私たちは屯所へと戻ってきた。




「兄さーん!!!」
「伊織!」



…また、他の男のにおいがするって怒られたのは…別の話。







鬼兵隊の船。
その中の、自分の上司…鬼兵隊を引き入っている高杉晋助のところへ向かった。


「晋助、入るぞ」
「…宗助か」
「ああ。……どうやら、真撰組の特別部隊ってところに、辻斬りが岡田だってことが知れているらしい」
「…そらァ…面倒なことをしてくれたなァ…岡田ァ…」
「…ああ」
「どうせそのうち、紅桜のことも含めて表に露見するが…それが早まったと考えてやれるくれェ、俺の気が長くねェこたァ、誰もが知ってることだよな?」




まぁ…どうやら真撰組の特別部隊も絡んでくるようだし。
…今回は面白いことになりそうだ。


…案外俺もテロ好きなのか?上司の気にやられたな。









「伊織、伊織!」
「何、秋人?」

夜中のこと。
廊下から秋人の声がして、資料を片付けにかかっていた私は、ノロノロと立ち上がった。

秋人の横には樹も尊も九六も居て、皆一様に焦った顔をしていた。

「…どうしたの?」







   どうやら、桂が岡田に切られたらしい。




あの桂が?




冗談なのではないか、と、一瞬思ったけれど。
どうやらソレは、本当のことらしかった。

本格的に、鬼兵隊が動き出した。
私たちも、動き出さなければと、私は皆と顔を見合わせた。



「…どうしたの」