二次創作小説(紙ほか)
- Re: 【銀魂】 サディスティックパニック! 【紅桜篇】 ( No.78 )
- 日時: 2014/01/24 18:16
- 名前: 牡丹 ◆9nf7vs0ewk (ID: x2W/Uq33)
隠せねェよなァ…と諦めたように言った旦那は、ポツリポツリと、今までのことを話してくれた。
.夜叉の語った修羅の話.
「じゃあ…岡田似蔵は既に紅桜に乗っ取られてるってことね」
「ああ」
旦那からの説明を聞き終えた私。
桂が斬られ、その犯人を捜そうとした神楽と眼鏡。
それと同時刻に、紅桜を探し始めていた旦那。
どうやら、旦那はその紅桜を探していた最中に岡田と遭遇したようだった。
「それで、殺りあった…」
「そういうこった」
目を伏せる旦那。
これ以上聞くな、とでも言うように。
それを感じ取ってそれでも聞くほど、私は無神経な女じゃない。
「…旦那?」
目の前に座っていた旦那が、再びバフッと布団に寝転んだ。
「お妙ェ、お前さっき赤マルジャンプ買ってきやがっただろ、ちゃんとジャンプ買いなおして来い!!」
叫んだ旦那。
「……はいはい、わかりましたよ」
仕方ない、とでも言うかのように苦笑して万事屋を出て行く、お妙さん。
その瞬間、私は、その二人がどれだけお互いのことを理解し、信頼し合っているのかを、見たような気がした。
「かわいくねぇ女」
「馬鹿な男(ひと)」
万事屋の玄関には、旦那の着物と、女物の傘、そして、お妙さんからのメッセージが、当たり前とでも言うかのように置かれていた。
ドカアアアアン!!!
「うわっ!」
「!」
船がグラリと揺れる。
「…敵か?」
「クク…どうやらそうらしいなァ…」
ここは鬼兵隊の船。
俺は、今、晋助の部屋で丁度これからの作戦を確認していたところだった。
「…見て来い、宗助」
「…分かった」
俺が外へ出ると、赤いチャイナ服を着て髪を団子に纏めた、丁度武市へんた……武市が好きそうなくらいの歳の少女が、十字の木に縛り付けられていた。
…縛り付けられていた?
「オイ聞けェ!お前らァ!お前らの目的は読めたァ! この娘ッスね、なんやかんやで、この娘を助けたいのは痛いほど分かってるッス!」
来島が、メガホン片手に耳鳴りがする程大声で、敵の船に向かって叫んでいる。
…ああ、あの娘を前に立てれば攻撃されないと思ったのか…
「…でも、それは違うと思うぞ…来島」
数秒後俺の思ったとおり、娘を前に立てた効果なんて何も発揮されず、ドカンと攻撃をお見舞いされた。