二次創作小説(紙ほか)

Re: 【銀魂】サディスティックパニック!【紅桜篇】 ( No.92 )
日時: 2014/02/04 17:16
名前: 牡丹 ◆9nf7vs0ewk (ID: x2W/Uq33)

そのころ私は、先導する鉄子さんの後を白バイで追っていた。

免許は一応ちゃんと持ってます、これでも警察なんで。


どうやらもう、船のほうでは戦い始めているようで。
旦那なんか、俺達が行く前に方が着いちまうんじゃないか、なんて言っている。

それは私が許さない。
なんとしてでも、桂と高杉を捕まえる。


鉄子さんが旦那に刀を差し出す。


(アレ?)

いやいや、言わないけどさ…アレ?ちょ、ねえ



「刀はいいけど、何これ…この鍔の装飾?うんっ……コッォォォ!!!!!」




旦那は地面と友達になりました。
いや確かに私も思ったさ、でもねぇ、作った本人にそりゃないわ旦那…



 「尊…私も思っちゃった…」
 「うん、ボクも…」
 「…うん」
 「…俺も…」
 「…」


私の後ろを走る、樹たち。
上から、花蓮、尊、九六、秋人、樹。
ちなみに、花蓮と尊はさすがにバイクに乗れないため、花蓮は樹、尊は秋人の後ろに乗っている。


こそこそ話しているつもりらしいけど、前を走る私には丸聞こえ。



「ウンコじゃない、とぐろを巻いた龍だ」
「テメェ!俺がウンコと言い切る前にウンコと言ったという事は自分でも薄々ウンコと思ってる証拠じゃねぇか!!」


ご尤も、旦那。
絶対思ってたでしょ鉄子さんも



「…ん?」



エリザベスが、いた。





     .風神.





旦那とは別れた。
旦那には旦那の戦いが、私達には私達の戦いがあるから。

私達は鬼兵隊の船の中を駆け回る。


桂は後にするとして、まずは…



「高杉、晋助!!」



コイツを捕まえなければ。



そのときだった。
聞きなれた声を捕らえたのは。



「これ以上先には行かせられない。…立て込んでいるんでな」


出来れば、信じたくは無かった。
初めて会ったときは、疑っていたというのに。


なんで。


なんで、ここに居るの?

なんで、刀を向けてるの?



「…宗助…」


薄く怪しげに笑った宗助が、刀を抜いて、私達に突きつけていた。









「っ隊長!!!!」


気づけば、私は樹に抱きかかえられていた。
私が一瞬前まで居たところには、宗助の刀が突き刺さっている。
明らかに、避けなければ死んでいたのだ。

兄さんよりも強い、これは自分でも理解している。
でも、そんな私が、避けられないほど神速の一撃。


「なんだ?特別部隊隊長ともあろう方が、これくらい避けられなくてどうするんだ」
「っ…」


真撰組でみた、攘夷戦争時代の資料のとある頁。

”風神”の二文字が脳裏に浮かび上がる。

ああ、鬼兵隊総督といい、狂乱の貴公子といい、この船には敵が大量に乗り込んでいるらしい。



「ありがと、樹」


樹に礼を言い、私は刀を抜いた。


「風神!!神妙にお縄に着きやがれッ!!!!!」