二次創作小説(紙ほか)

Re: 魔天使マテリアル  〜偽られた王子〜 ( No.8 )
日時: 2014/01/01 21:35
名前: 夕花 ◆HQG9Vadfno (ID: TFVRu1Ih)
プロフ: 第一嘘 ー偽りの関係ー


.嘘に嘘を重ねる日々.

誰にも言えない秘密を抱える日々。
唯一、生きる力をくれるのは、君と仲間たちだけ。

(それだけでいい。・・・バレなければ・・・)

最近、自分がよくわからない。

誰かにこの秘密を言いたいのか・・・

言いたくないのか・・・

複雑な気持ち、だ・・・・・・

自分自身がわからないまま、店内に降りる。

(気づかれたらいけない・・・・・・いけない)

自分に言いきかせる。

バタン・・・

ドアを開ける。

「レイヤくん、おはよう」

僕のずっと、ずっと遠い親戚の紗綾。

「・・・・・・おはよう」

僕自身は、全てが、嘘で出来た塊のようだ。

(バレたら、終わりだ・・・・・・)

自分自身にいいきかせる。

一体、何度目だろう。
何度も、何度もいいきかせてきた。

僕の気持ちも、身体も、全てが、嘘なのだろうか・・・

「・・・くん、レイヤくん、聞いてる?」
「・・・・・・ああ、聞いてる」
「本当?」

サーヤが僕のことをのぞきこむ。

(バレたらいけない、バレたら・・・・・・)

「まぁ、いいや。レイヤくん、お兄さんの様子、は?」

僕は、横に首をふる。

「・・・そっか」
「なんだ、まだ、目覚めないのか?」

サーヤと僕のことを引き取ってくれた男・伊吹。
『Windmill 』のマスター。

僕にとっては、偽りの兄。
紗綾にとっては、本当の兄。

なんで、その兄の話になっているかと言うと・・・

時は、1週間前のパトロールまで、さかのぼる。