二次創作小説(紙ほか)

Re: 【カゲプロ】 キドとカノの約束 ( No.13 )
日時: 2014/03/08 11:57
名前: 木蓮 (ID: 1SUNyTaV)


書く

◆◆◆◆◆◆◆◆◆

キドが107と描かれた部屋を飛び出して行ってからも、みんなは変わらない様子で誰も追いかけようとはしなかった。
けれどたった一人、キドのために腹を立てている少女がいる。

「ご主人っ!団長さんを追いかけて下さい!!」

エネはケータイをブルブルと震わせて言う。しかし、そのご主人は耳を向けようともせずにテレビを見て笑っていた。

「ちょっと!聞いてますかご主人!?」
「うるさい、エネ」
「聞こえてるなら一回で返事して下さい。耳ツンボですか?」

事を察しないご主人にイラつき、少々口が悪くなったエネは言い放つ。

「ツンボって…「団長さんを探しに行きますよ」
「はぁ!?何言ってんだよお前…」
「みなさん、団長さんが能力をいたずらに使う人だってずっと思ってたんですか!?」

エネはゼィゼィ言いながらこっちを睨み付けた。けれど、みんな知らん顔で話し続けたのだ。

「もういいです!つり目さん探してきますから!!」
「あっおい!エネ…」

ご主人、もといシンタローが止めるが時はすでに遅し、ケータイの中にエネはもう居なかった。

「カノは今任務中なのに…」


☆☆☆☆

どうしようか…。
キドは街中をとぼとぼ歩いていた。時々、人とすれ違うが誰一人としてキドに気づかなかった。

「やっぱり、必要となんかされてなんだ…」

そう呟いたのは、部屋を出て来てから10分程たった夕方のことだった。
「はぁ、」とため息を吐いて顔を上げると、ドンと誰かにぶつかって尻餅をつく。自分がどんくさい…。

「大丈夫?キド」

名前を呼ばれて驚くと、そこにはいつものカノがいた。

「あ…なん、で…」

目の前が潤んでカノの姿がよく見えなかった。

「泣いちゃだめだよ、せっかく可愛いのにさ」

ああ、泣いてるのか…俺は。そう思うと、余計涙が出てきた。


◆◆◆◆◆◆◆◆◆

終わりじゃないです。続きます。
完全なる駄作です、ありがとーございましたー。