二次創作小説(紙ほか)

Re: 【カゲプロ】 キドとカノの約束 ( No.87 )
日時: 2014/07/07 17:33
名前: 木蓮 (ID: 1SUNyTaV)  


ありがとうです!
すみません、全然更新できなくて…。ネタ切れでしたっっ!

◆◆◆◆◆◆◆◆◆

気が付けば、もうとっくに次の日の朝である。
柔らかい朝日がカーテンの隙間から洩れ、僕を目覚めさせた。時刻は7時。
いつもより早い方だが、みんなは既にリビングに集まっている様だ。微かに笑い声が聞こえる。
あぁ、心地悪い。
こういうのを聞いてしまうと、起きるのが嫌になるのは僕だけなのだろうか。

それでも起きなければならない事に変わりはない為、「う〜ん…」と伸びをしてベッドから降りた。その時。
サラリ、と長い髪が肌を撫でる。

「うわあぁぁぁ!?」

今まで感じた事のない感覚に驚き、つい声を上げてしまった。
な…僕ってこんなに髪長かったっけ!?なんか色も違うし!!

「カノ?どうしたんだ、煩いぞ」

カチャリと音を立てて、部屋のドアが開く。顔を出したのは……僕?
一拍おいて、再び慌てた。
えぇ!?何これ幻覚?

「え、え!?何、何かのドッキリ…グフゥゥ!!」

「アホ。昨日の事、もう忘れたのか?」

「ああ…」と声を発し、殴られたところを擦りつつ、ゆっくりと昨日の事を思い出す。
確か……遊園地に行って、帰り道に熱で倒れて…マリーが薬を…………溢して…………何か思い出さなければ良かったかな。
まぁ一言で言えば僕とキドが入れ替わったみたいなものだ。普通ならありえない、実に突飛な話だが能力があったりする時点で、これを疑う事も馬鹿らしくなってくる。
……というかキドさん、自分の体殴っちゃってますよ?昨日はやらなかったくせに。

「カノ、お前…なんて格好してるんだ…!」

「……うん?」

言われて今の服を確かめる。
黒い半袖Tシャツに、キドのタンスから拝借した黄土色(?)のショートパンツ。部屋着ならば、何の問題も無いと思うが。
するとキドは顔を真っ赤にして僕に掴みかかった。

「…着替えただろ」

「うん。暑いからさ〜グフゥッ!」

二度目の拳が的確に僕の腹を突いた。駄目だよ、お腹は…。

「…見たな?カノ」

そういう事か。
いくら幼馴染とはいえ、体を見られるのは恥ずかしいとかいうアレか。本当にキドは女の子だな…。

「見てない、見てない!ちょっと着替える時に触っちゃっただけ!」

「〜っ!!カノ、元に戻ったら覚悟してろよ」

言わなきゃ、まだ命はあったかもしれない。
けれどもう遅いだろう。キドの殺気立った瞳が、ギンッと効果音を付けてこちらを睨み付けている。
あぁ、ごめんね。全部法螺話だよー!
とか言って終わらせられたら良いのにね……。

ぐぃ、と手を引かれて思わずつんのめる。

「ほら、早く行くぞ。飯が冷める」

少し赤くなった頬を膨らませ、口を尖らせたキドは僕の黒いパーカーを深く被った。
キドって黒も似合うんだ…。
新しい発見に、嬉しい気持ちが生まれて僕をにっこりと微笑んだ。

「いつもありがとね」

「あぁ、こちらこそ」

こちらこそ?僕ってキドに何かしたっけ?

「おい、飯無くなってもいいのか?」

いけない、早く席に着かなければ。
みんなに「おはよう」と言って、リビングに出た時には、もう起きたくないなんて気持ちは何処かへ飛んで行っていた。
これにも「ありがとう」…かな?

僕はクスッと静かに笑った。

◆◆◆◆◆◆◆◆◆

進展無しです…。
途中で何が何だか解らなくなりました!む、難しい…だと!?
ただカノキドの絡みが欲しかっただけです。ごめんなさい!