二次創作小説(紙ほか)
- Re: 【カゲプロ】 キドとカノの約束 ( No.87 )
- 日時: 2014/07/07 17:33
- 名前: 木蓮 (ID: 1SUNyTaV)
ありがとうです!
すみません、全然更新できなくて…。ネタ切れでしたっっ!
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気が付けば、もうとっくに次の日の朝である。
柔らかい朝日がカーテンの隙間から洩れ、僕を目覚めさせた。時刻は7時。
いつもより早い方だが、みんなは既にリビングに集まっている様だ。微かに笑い声が聞こえる。
あぁ、心地悪い。
こういうのを聞いてしまうと、起きるのが嫌になるのは僕だけなのだろうか。
それでも起きなければならない事に変わりはない為、「う〜ん…」と伸びをしてベッドから降りた。その時。
サラリ、と長い髪が肌を撫でる。
「うわあぁぁぁ!?」
今まで感じた事のない感覚に驚き、つい声を上げてしまった。
な…僕ってこんなに髪長かったっけ!?なんか色も違うし!!
「カノ?どうしたんだ、煩いぞ」
カチャリと音を立てて、部屋のドアが開く。顔を出したのは……僕?
一拍おいて、再び慌てた。
えぇ!?何これ幻覚?
「え、え!?何、何かのドッキリ…グフゥゥ!!」
「アホ。昨日の事、もう忘れたのか?」
「ああ…」と声を発し、殴られたところを擦りつつ、ゆっくりと昨日の事を思い出す。
確か……遊園地に行って、帰り道に熱で倒れて…マリーが薬を…………溢して…………何か思い出さなければ良かったかな。
まぁ一言で言えば僕とキドが入れ替わったみたいなものだ。普通ならありえない、実に突飛な話だが能力があったりする時点で、これを疑う事も馬鹿らしくなってくる。
……というかキドさん、自分の体殴っちゃってますよ?昨日はやらなかったくせに。
「カノ、お前…なんて格好してるんだ…!」
「……うん?」
言われて今の服を確かめる。
黒い半袖Tシャツに、キドのタンスから拝借した黄土色(?)のショートパンツ。部屋着ならば、何の問題も無いと思うが。
するとキドは顔を真っ赤にして僕に掴みかかった。
「…着替えただろ」
「うん。暑いからさ〜グフゥッ!」
二度目の拳が的確に僕の腹を突いた。駄目だよ、お腹は…。
「…見たな?カノ」
そういう事か。
いくら幼馴染とはいえ、体を見られるのは恥ずかしいとかいうアレか。本当にキドは女の子だな…。
「見てない、見てない!ちょっと着替える時に触っちゃっただけ!」
「〜っ!!カノ、元に戻ったら覚悟してろよ」
言わなきゃ、まだ命はあったかもしれない。
けれどもう遅いだろう。キドの殺気立った瞳が、ギンッと効果音を付けてこちらを睨み付けている。
あぁ、ごめんね。全部法螺話だよー!
とか言って終わらせられたら良いのにね……。
ぐぃ、と手を引かれて思わずつんのめる。
「ほら、早く行くぞ。飯が冷める」
少し赤くなった頬を膨らませ、口を尖らせたキドは僕の黒いパーカーを深く被った。
キドって黒も似合うんだ…。
新しい発見に、嬉しい気持ちが生まれて僕をにっこりと微笑んだ。
「いつもありがとね」
「あぁ、こちらこそ」
こちらこそ?僕ってキドに何かしたっけ?
「おい、飯無くなってもいいのか?」
いけない、早く席に着かなければ。
みんなに「おはよう」と言って、リビングに出た時には、もう起きたくないなんて気持ちは何処かへ飛んで行っていた。
これにも「ありがとう」…かな?
僕はクスッと静かに笑った。
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進展無しです…。
途中で何が何だか解らなくなりました!む、難しい…だと!?
ただカノキドの絡みが欲しかっただけです。ごめんなさい!