二次創作小説(紙ほか)
- Re: 【銀魂】はろー、幕府のお犬さま ( No.4 )
- 日時: 2014/08/07 18:32
- 名前: 春太郎 (ID: D7i.SwLm)
昨日はあのまま、朝まで五人で話をしていた(私そっちのけで四人が話してただけだけど)。
私は何だか置いてきぼりにされたまま、気付いたら鶏の鳴く時間になっていた。
つまり、何が言いたいかというと昨日は一睡もしていないわけで。
…………寝不足で死にそう。
第三訓【徹夜勉強して体壊したら大変だからテスト前日は早く寝るべき】
「オイ。テメエの部屋はこっちだ。寝るんなら自分ンとこで寝ろ」
「はっ!! え?今私寝てました?」
土方さんの声で、我に帰る。さっきまでの記憶が全くない。知らない間に、夢の世界に片足を突っ込んでいた。
危ない危ない。気を付けないと今度は全身浸かってしまう。
眠気を覚まそうと、頬を思い切りぶん殴る。
そんな私を見て、呆れたような目をしている土方さんに連れられ、屯所内の廊下を歩く。私たちの後ろからは他の三人が、近藤さん、山崎さん、沖田さんの順で着いてきている。
ひたひたと五人分の足音が鳴る。
ひたひた、ひたひた。
ひたひた、ひたひた。
ひたひた、ひたひた。
土方さんに案内されたのは、一番奥にある部屋。
土方さんに、襖を開けろと言われる。私の後ろでは、近藤さんと沖田さんが何やらにやにやした笑みを浮かべている。
「な、何なんですかその顔は……」
とりあえず、言われた通り襖を開けてみる。恐る恐る開いた襖の隙間から中を覗くと、見えた光景に思わず声が漏れた。
「ッう、わあ……!」
畳に静かに伸びる日向が、部屋を明るく照らしている。この部屋、かなり日当たりがいいんじゃないだろうか。
部屋に入り、周りをぐるりと見渡してみる。私が両手を広げて回ってみせても、大丈夫なくらいに広い。かといって、広すぎるわけではなく、人一人が生活するのにちょうどいい空間。
廊下にいる近藤さんたちの後ろには、中庭があって桜の木がどっしりと構えている。今はまだ蕾しかないけど、もっと温かくなればこの部屋から花見ができるだろう。
そして何より……、
似ているのだ。兄の居た部屋に。
「こんな良い部屋もらっちゃっていいんですか?」
「どうせ空き部屋だったし、遥ちゃんの好きに使ってもらっていいぞ」
私の質問に、にこにこ答える近藤さん。
まるで、はしゃぐ子供を見るような目で私を見ているけど、それは気にしないでおく。
「わーい! ありがとうございます!!」
真選組のイメージが少しアップした、今日この頃。
「あ、私今から寝るんで部屋出てってください」
「えっ? ちょっとォ遥ちゃん!?」
「オイてめっ! まだやることが残ってンだけど!?」
「二時間したら起こしてください」
「安心しなせィ。俺がしっかり起こしてやりまさァ」
「そのバズーカでってかコノヤロー!?」