二次創作小説(紙ほか)
- Re: 【銀魂】はろー、幕府のお犬さま ( No.7 )
- 日時: 2014/08/07 19:26
- 名前: 春太郎 (ID: D7i.SwLm)
「土方さぁん。眠いんですけど」
「うるせェ。ごちゃごちゃ言ってんじゃねェよ」
どうも、お久しぶりです。遥DETHじゃない、遥です。
真選組に入隊してから、一週間が経ちました。
が、土方さんやら、沖田さんやらに朝早く起こされて寝不足気味ですが何か?
今流行りのブラック企業ですかコノヤロー。馬鹿なんですか? 馬鹿なんでしょう。
「馬鹿野郎土方死ね!」
「テメエ今死ねって言ったよな? 完全に言ったよな?」
「言ってません。シネマって言っただけです」
「何なの? その下手な誤魔化し方」
第六訓【あれ? これ第六訓であってるよね? あってるよね? あれ? まあいいや……】
「ところで、今日は何しに行くんですか?」
「テロリストの監視だ」
「テ・ロ・リ・ス・ト!! うひゃあ! マジですか!?」
ヤバい。これ真選組入って初めての大事件だよ。
今まで、猫耳つけた変な女泥棒の取り調べしかしたことないから、嫌でもテンション上がる! 嫌じゃないけども!
「テロってあれですよね、爆破とかありますよね?」
「あー、まァあるかもな」
「土方さん、爆風で吹っ飛ぶんですよね?」
「てめっ! 俺殺す気か!! って、何でそんな目ェキラキラさせてんの!?」
「だって、テロですよ!? なんかウキウキするじゃないですか!」
爆弾でも、ミサイルでも、何でも来いテロリストめ!!
〇
「……つまんない」
とある一室に来てから、かれこれ二時間……。
未だに何も起こりません。
「そう簡単にテロが起こるか」
土方さんは、二時間ずっと窓に張り付いて、外を監視している。トイレに行く様子もない。
ちょっとこの人変態なんじゃないの、ってレベルなんだけど。
沖田さんは、人を小馬鹿にしてるみたいなアイマスクをして、すやすや眠っている。
ちなみに、一度イタズラしてやろうとアイマスクに手を伸ばしたら、眠ったまま急所を的確に狙ってきたので、それからは恐ろしくて一定の距離をとっている。
そして私はと言うと、土方さんみたいに仕事馬鹿でもなければ、沖田さんのようにどこでも寝れるわけじゃないので、あやとりをしている。
山崎さんがいれば、相手をしてくれるのに、今日はみあたらない。
「チッ。使えねぇやつだな」
とかなんとかぼやいていると……。
ドカン!!
ガラガラガラ……。
ガシャアン!!
突然聞こえる爆音と、お腹に響くような大きな揺れ。あまりの衝撃に、声を出すのも忘れていた。
「とうとう尻尾出しやがった」
先ほどまで窓に張り付いていた土方さんが、ぽつりと呟く。
「山崎。何としても奴らの拠点おさえてこい」
「はいよっ」
土方さんの声に、どこからともなく現れる山崎さん。てか、あの人いたのか。
「土方さん、今のって……」
「アァ」
土方さんが、煙草の煙を吐き出しなから頷く。
「天人との戦で活躍したかつての英雄も、天人様様の今の世の中じゃただの反乱分子か」
手に握っていた紙を丸める土方さん。
天人との戦って、やっぱり攘夷戦争のことだよね……。
窓の外を見ると、格好がバラバラの四人組が逃げているのが見えた。
ってことは、あの人たち、攘夷志士なんだ……!
土方さんが投げたゴミが、沖田さんの枕に当たって跳ねる。
「オイ、沖田起きろ。お前よくあの爆音の中寝てられるな」
「爆音って…またテロ防げなかったんですかィ?」
沖田さんもようやく目を覚ましたようだ。
「何やってんだィ、土方さん。真面目に働けよ」
「そうですよ土方さん。窓から見てる場合じゃないですって」
「永遠に眠るかコラ」
永遠に眠るかとかこの人どんだけ血の気多いんだろう……。いやてか、そんなことより!
「天人の館がいくらフッ飛ぼうがしったこっちゃねェよ。連中泳がして雁首揃ったところをまとめて叩き斬ってやる」
「真選組の晴れ舞台だぜ。楽しい喧嘩にな……」
「テロリストキタアァーー!!」
「てめっ! 俺の台詞に被せてンじゃねェ!!」