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二次創作小説(紙ほか)
- Re: 【カゲプロ】目を止めた双子の咄 ( No.20 )
- 日時: 2014/06/01 02:46
- 名前: 木蓮 (ID: 1SUNyTaV)
<3> 目に浮かぶ咄 -2
何も変わっていない。
なんのへんてつもない、ただの道路だ。
事故があったのなら、何か痕跡が残っていてもおかしくはないだろう。
しかし何だって言うのだ。
血の一滴も見当たらない。
本当に事故があったのだろうか。
それすらも信じられなくなってきている。
だが、こうして奈菜美が姿を消している以上、ドッキリでない限りあり得ない。
いや、まさかとは思うけど…ドッキリなの!?
もしもそうなら企画に参加した奴等、全員叩きのめしてやろう。
ふいに風が吹いて、一枚の花びらが飛ばされていく。
それに私は『目を止めた』。
その先に、何か重大な事が、助けられる可能性がある!
風に背中を押されつつ、駆け出して行った。
どれだけ走っただろうか。
既にあの花びらは地面に落ち、ギラギラと照りつける日光を浴びていることだろう。
しかし私は今も尚、走り続けていた。
目的地は不明。
ただ駆けていくだけだ。
流れる風景の全てに目を止め、本能のままに走る。
体温も向上し、水分を取っていない体はふらついている。
たまに倒れそうになるが、なんとか持ち堪えていた。
ちら、と横を見るとコンビニがあった。
涼しいだろうなぁ……。
オアシスになるだろうなぁ………。
意味のわからない思考を捨て、やはり走った。
見つけた、あれが…答えだ。
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