二次創作小説(紙ほか)

東鷲宮中学校放送部 第五回「日向 恋」 ( No.299 )
日時: 2016/01/11 17:34
名前: モノクロ ◆QpSaO9ekaY (ID: 9Mczrpye)

青葉
「みなさん、お昼の放送のお時間ですよ、お昼の時間! しかも今回は特別編ですよ! なんと! あの烏ヶ森学園の中等部との合同企画です! いやぁ、企画立案からプロジェクトを進めて、こうして実現するまで大変でした。まだ一年生の若輩者に、こんな大プロジェクトの司会進行を任せてくださるなんて、先輩たちの懐の深いことです。いやいやぁ、感慨深いのなんの……」


「……ねぇ」

青葉
「おぉっと! これは失礼しました。ついつい一人で盛り上がってしまいましたか、これほどの大役を任されてしまったんです。先輩たちの顔を立てるためにも、きちんと自分の仕事をしなければなりませんね。というわけで改めまして、お昼の放送のお時間です。今回は東鷲宮中学放送部一年、青葉が司会進行を務めさせていただきます。そして、ゲストはこの人です!」


「…………」

青葉
「おやおや? どうしました? 緊張するのは仕方ありませんが、お名前と学年をお願いします。さぁ、どうぞ!」


「……恋。日向恋……1-A……」

青葉
「はい! ありがとうございました! というわけで今回は特別編! 烏ヶ森学園中等部の、日向恋さんをゲストとしてお招きしております! ちなみに今回の放送はすべてレコーダーに記録しておりまして、それを再生するかたちになります。そのため、音質などがいつもより悪くなると思われますが、どうかご了承ください」


「音質大事……」

青葉
「おっと? ひょっとして、日向さんも放送関係のお仕事に興味がおありで?」


「放送……というか、アニメとか、動画とか……」

青葉
「あー、そっちですかぁ」


「それよりも、なに、これ……」

青葉
「最初に言ったじゃないですかー、お昼の放送ですよ。うちの放送部が、烏ヶ森の中等部の放送部とかけあって、こうして烏ヶ森の生徒さんをゲストとして招けるようになったんですよー」


「ふぅん……」

青葉
「……って、あれ? もしかして、聞いてませんでした?」


「おぼえてない……つきにぃは、とりあえずやってみたらどうだって……あきらもやってたって言うから、来た……」

青葉
「つきにぃという方は存じませんが、あきらと言うと、空城暁さんですね? いやはや、彼女にはお世話になりましたよ」


「……お世話に?」

青葉
「えぇ、えぇ。なにせ青葉がお昼の放送で初めて司会進行役を任された時のゲストさんでしたからね。彼女とのやり取りが好評だったそうで、その後も司会進行を任されるようになりましたし、青葉の株はうなぎ登りですよ。いやはや、本当にありがたいです」


「……あきら、すごい」

青葉
「そうですね。確かに空城さんは凄い方だと思いますよ。学校内外問わずお知り合いが多いみたいですし、彼女を知らない人は東鷲宮にはいないってくらいですからね。同い年だとは思えませんよ」


「……あおばには言われたくない、と思うけど……」

青葉
「同い年とは思えないと言えば、失礼ながら、日向さんも同い年って感じがあまりしませんね」


「どうでもいい……」

青葉
「こうして対面してみると、そうですね。大人しいですし、綺麗な声しているので、声だけ聴いているとちょっと年上っぽい感じがしますけど、本人を見ると小っちゃくて可愛いです。肌はきめ細かく、色白で、お人形さんみたいですね。妹にしたい感じです」


「……あっそ」

青葉
「フラれちゃいました。いや、しかしさっきのちょっと失言でしたかね。でも、本当に綺麗な女の子ですよ。将来は絶対に美人さんになりますね、青葉が保証します」


「ゲームの保証書以外は別にいらない……」

青葉
「さっきから会話が全然噛み合ってない気がしますが、青葉はめげませんよ。諦めません、話が終わるまでは。諦めたら、そこで放送終了なんです!」


「もう帰っていい……?」

青葉
「あ、いや、ちょっと待ってくださいよっ。まだ時間がありますし、青葉とおもしろおかしな大爆笑トークをしましょう!」


「自分からハードルをあげていくスタイル……きらいじゃない」

青葉
「おぉっとぉ!? ここで思わぬ好感触ゲットです! この機を逃さぬよう、話を誘導しなくては……えーっと、では、とりあえず部活動とかのお話でも。日向さんは、なにか部活動に所属しておられるんですか?」


「……つきにぃとおなじ部活」

青葉
「つきにぃ? そういえばさっきも言ってましたけど、それはどなたなんですか? お兄さんですか?」


「……私の大事な人……?」

青葉
「お? おぉ!? これは重大なカミングアウト! そ、そのお話、もう少し詳しく——」


「ごはん作ってくれるし、朝起こしてくれるし、掃除とか洗濯とかもしてくれるし、アニメの録画もやっておいてくれる…………あと、頼めばゲームの予約とか、漫画とか買って来てくれる……店頭特典つきのやつ」

青葉
「……なんかいいように使われてるように聞こえるんですけど、つきにぃさん。しかし話を聞く限り、やっぱりお兄さんでしょうかね。なんともまあ、献身的と言いますか、家庭的なお兄さんですね……」


「つきにぃがいないと……私、生きていけない……」

青葉
「青葉の目から見れば、日向さんは既に社会的に死にかけているようなものだと思いますけどね……そのつきにぃさんとやらがいなくなったらどうするんですか?」


「……あきらめる」

青葉
「ドライですね! 身の回りの世話をしてもらっているのに!」


「じゃあ……あきらと暮らす」

青葉
「あぁ、そうでした、空城さんです」


「あきらがどうしたの……?」

青葉
「いえ、青葉の持ちコーナーとなっている、ゲストの方のデッキ紹介があったな、と。あの時は本当にふと思いついてデタラメな企画をアドリブで打ち出したんですけど、これが案外好評だったので、今回もできるなら続けたいところでして」


「デッキ……? 見たいの……?」

青葉
「日向さんがよろしければ、解説なども一緒にお願いしたいです」


「別に、いいけど……」

青葉
「おぉ! かたじけない、ありがとうございます!」


「見られたところで負けるわけじゃないし……まだ調整中だし……ずっとだけど」

青葉
「自信満々ですね」


「ん……これ」



枚数:コスト:文明:名前

1:8:光:《聖霊龍王 バラディオス》
1:7:光:《天英雄 ヴァルハラ・デューク》
1:7:光:《護英雄 シール・ド・レイユ》
2:7:光:《支配の精霊龍 ヴァルハラナイツ》
2:7:光:《蒼華の精霊龍 ラ・ローゼ・ブルエ》
2:7:光:《高貴の精霊龍 プレミアム・マドンナ》
2:7:光:《記憶の精霊龍 ソウルガルド》
2:7:光:《龍覇 セイントローズ》
3:6:光:《龍覇 エバーローズ》
2:3:光:《殉教の翼 アンドロ・セイバ》
3:2:光:《制御の翼 オリオティス》
4:2:光:《聖鐘の翼 ティグヌス》
2:4:光:《フリーズ・チャージャー》
3:4:光:《ジャスティス・プラン》
2:5:光:《聖歌の聖堂ゾディアック》
4:6:光:《ヘブンズ・ゲート》

超次元ゾーン
1:5/9:光:《天獄の正義 ヘブンズ・ヘブン》
1:4/7:光:《不滅槍 パーフェクト》
2:3/6:光:《浮遊する讃美歌ゾディアック》
2:2/5:光:《革命槍 ジャンヌ・ミゼル》
2:2/5:光:《神光の龍槍 ウルオヴェリア》



青葉
「光文明単色の天門……《ヘブンズ・ゲート》ですか」


「それにドラグハートも絡めた型……本当なら《ドラゴンズ・サイン》も入れて、《キュプリス》と《キュテレイア》が入るけど……」

青葉
「え? なんですか?」


「なんでもない……難聴系主人公乙」

青葉
「え!? なんか急に罵倒されました!?」


「動きは簡単……《ヘブンズ・ゲート》を唱えるだけ」

青葉
「いやいや、ざっくりしすぎですよ。もうちょっと、詳細な解説を……」


「……つかれた」

青葉
「そこをなんとか! もう少し頑張ってください! あの空城さんもやったことなんです! おなしゃす!」


「あきらも……わかった」

青葉
「なんだか青葉、日向さんの扱い方が分かってきた気がします」


「初動は《ティグヌス》と《オリオティス》……どっちも軽量ブロッカーでビートへの足止めになる……それと、《ティグヌス》はハンデス対策……《オリオティス》は踏み倒しメタ……天門だから手札をやられたくないし、そこまで大型入れてないからそれ以上の大型出されても困る……」

青葉
「序盤にそういったクリーチャーで凌ぎながら、《ヘブンズ・ゲート》へと繋げるんですね」


「大体そんな感じ……《ヴァルハラナイツ》で制圧か、《ラ・ローゼ・ブルエ》で守りを固めるか……」

青葉
「ドラグハートで攻めてもいいですね」


「《エバーローズ》から《パーフェクト》を出すなら、クリーチャーの数に注意……できれば、出したターンに龍解したい」

青葉
「《エバーローズ》自体はパワーが高くないですし、《パーフェクト》も破壊には対応してませんしね。ブロッカー破壊も怖いところです」


「とりあえず、序盤から中盤はそれで耐える……」

青葉
「で、とどめとして《セイントローズ》ですか」


「まあ……そんな感じ……」

青葉
「《ヘブンズ・ゲート》なんかでは踏み倒しができない《セイントローズ》ですけど、普通に出す頃にはブロッカーは三体以上並んでいるでしょうし、すぐに龍解できそうですね」


「龍解自体は簡単……《ネバーラスト》さえ出れば、盤面制圧、呪文封殺、除去耐性……そのまま押し切れる」

青葉
「そうなると、《バラディオス》などはサブフィニッシャーでしょうかね」


「うん……」

青葉
「…………」


「…………」

青葉
「……空城さんは、改造点とかも話してくれましたね、そういえば」


「とりあえずこのデッキの弱点は……」

青葉
「思ったより素直な子ですね……単純というか」


「除去が弱いこと……基本はタップキルしかない。あとはフリーズで足止めくらい……一応、《シール・ド・レイユ》や《ソウルガルド》はいるけど、あまりアテにはできない……」

青葉
「光文明の宿命ですね」


「定番のブロッカー破壊も怖いけど、《ネバーエンド》はエスケープ持ちだし、《プレミアム・マドンナ》は相手ターン限定だけど、パワー低下以外じゃ場を離れない……《エバーラスト》で破壊以外の除去にも対応してるから、場持ちは悪くない……」

青葉
「《アンドロ・セイバ》や《ヴァルハラ・デューク》もいますしね」


「だから課題は、手札の枯渇……《ジャスティス・プラン》増量とか、《エンジェル・フェザー》とか……入れてもいいかもしれない」

青葉
「光は防御は強いですけど、基本的な手札とマナを抑えるのは苦手ですからね」


「あと、このデッキは光単色に拘ってるから《聖歌の聖堂ゾディアック》を入れてるけど、攻撃を止めるなら《マスター・スパーク》とかでもいい……」

青葉
「あぁ、確かに。唱えた時のハンドアドバンテージもゼロですもんね」


「……改造点はそのくらいかな……あとは精々、クリーチャーの種類を変えるくらい……《ティグヌス》と《オリオティス》は便利だからずっと入れてるけど、《アンドロ・セイバ》とかは変えてもいいかも……序盤に展開する小型クリーチャーは、便利なのいっぱいいるし……」

青葉
「たとえば、どんなのが候補に入りますかね?」


「私が使ったことあるのは……破壊されたらS・トリガーをつける《純白の翼 キグナシオン》……相手依存気味だけどマナを伸ばせる《栄光の翼 バロンアルデ》……単純にブロッカーとフリーズで守りを固められる《聖歌の翼 アンドロム》……ドラゴンの手出しも考えるなら《聖龍の翼 コッコルア》もアリ……コントロール相手なら《剛厳の使徒シュライバー》とかも効く」

青葉
「たくさん候補があるんですねぇ……それだけ構築の自由度が高いということですか。色々チューンできて楽しそうですね」


「小型クリーチャーを重視するなら《冒険の翼 アドベンチュオ》とか、少し重めに《協奏の翼 メダロ・アンドロム》とか……除去耐性を考えるなら《ポッピ・ラッキー》、パワーを高めたいなら《光陣の使徒ムルムル》、展開力を維持したいなら《不屈の翼 サジトリオ》……」

青葉
「これだけ選択肢が多いと迷いますね」


「あと、大型ブロッカーの方も変える余地はある……《ティグヌス》の代わりのハンデス対策と、ドローソースを兼ねて《提督の精霊龍 ボンソワール》とか……ブロッカーを寝かせて総攻撃するための《天団の精霊龍 エスポワール》とか……手出しを考えたら《天運の精霊龍 ヴァールハイト》とか、《聖霊龍王 アルカディアスD》とかもアリ……」

青葉
「ブロッカーなら《勝利の女神ジャンヌ・ダルク》や《奇跡の精霊ミルザム》あたりを入れても防御力が高くなりそうですね。いやさ、本当に色々入れられそうです」


「でも、単純に光単色の天門とか、コントロールって言っても、どこに主眼をおくかで軸はかわるから……本当は軸をもっとしぼった方がいい……」

青葉
「多い選択肢に惑わされず、どれが一番適切であるかを見極める必要がある、ということですね。勉強になります」


「……言うことなくなった」

青葉
「いえいえ、本当はもっともっと語ってほしいところなんですが、もう時間なんですよねぇ……残念至極」


「やっと終わった……帰ってアニメ観たい……たまってるし……」

青葉
「そうですね、青葉もそうしましょう。というわけで、今回の放送はここまでです。今回のゲストは烏ヶ森学園中等部一年の日向恋さんでした。ではでは、またの放送をお楽しみに!」