二次創作小説(紙ほか)
- 烏ヶ森編 3話「焦土の語り手」 ( No.99 )
- 日時: 2014/05/24 17:40
- 名前: モノクロ ◆QpSaO9ekaY (ID: hF19FRKd)
一騎とオニナグリのデュエル。
現在場は、一騎のシールドが四枚。オニナグリのシールドも四枚。
そして一騎の場には《氷牙フランツⅠ世》と《時空の戦猫ヤヌスグレンオー》がいる。
一方オニナグリの場には《爆裂B—BOY》《火焔タイガーグレンオー》《爆槍 ヘーゼル・バーン》。
オニナグリのターン。遂に、彼の切り札が現れる。
「グウゥゥ……ウォオオオオゥッ!」
涙の終撃オニナグリ 火文明 (5)
進化クリーチャー:ヒューマノイド/ハンター/エイリアン 7000
進化—自分のヒューマノイド1体の上に置く。
このクリーチャーが攻撃する時、コストの合計が6以下になるように相手のクリーチャーを好きな数選び、破壊する。
W・ブレイカー
「出た……!」
『ウォオオオオオゥッ!』
《オニナグリ》は拳を構えて突貫。同時に、《フランツ》を殴り飛ばした。
「《フランツ》! っ、ぐぅ……!」
一騎のシールドが砕け散り、その破片が一騎を切り刻む。さらに、その後に続いて《タイガーグレンオー》と《ヘーゼル・バーン》も突っ込んで来る。
「っ、ぐぅ……!」
クリーチャーによる一斉攻撃を喰らい、あっという間に一騎のシールドはゼロになってしまった。
「もうシールドはない……だけど、相手の場には三体のクリーチャー……!」
対する一騎の場には《ヤヌスグレンオー》が一体。二回ループ覚醒させることができれば、アタッカーが二体になるが、それでも《オニナグリ》のクリーチャーを全滅させることはできない。
「今の手札じゃ、どうしようもない……どうすれば——」
「信じるんだ」
「テイン……?」
一騎の言葉に被せるように、テインが口を添える。
「この世界は、君らの世界とは違う力が流れている……だから念じて、信じるんだ、君の仲間たちを。そうすればその気持ちに、仲間たちも応えてくれる」
「…………」
いまいちテインの言いたいことが伝わらないが、一騎は目を瞑る。
(テインの言いたいことは分からないけど、諦めるなってことなのかな……)
一騎は考える。この状況、どうすれば切り抜けられるのかを。そしてそのために必要なカードを思い浮かべる。
「……あれしかないか。テイン」
「なに?」
「俺は君の言葉を信じるよ。そして、このデッキも信じる」
「……うん」
山札に指を添える一騎。ゆっくりと、そのカードを引いていく。
「そうだよ……それでいい」
それだけで君の仲間は応えてくれる、とテインは胸中で呟く。
そして、
「来た……! 《蒼狼の始祖アマテラス》召喚!」
蒼狼(せいろう)の始祖アマテラス 水文明 (6)
クリーチャー:ナイト/サムライ/オリジン 5000
このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、次のうちいずれかひとつを選んでもよい。
▼自分の山札を見る。その中からコストが4以下の呪文を1枚選び、山札をシャッフルしてからその呪文をコストを支払わずに唱える。
▼自分の山札を見る。その中からコストが4以下のクロスギアを1枚選び、山札をシャッフルしてからそのクロスギアをコストを支払わずにジェネレートする。
「《アマテラス》がバトルゾーンに出たことで、《ヤヌスグレンオー》が《シンカイヤヌス》にループ覚醒! その時、カードを一枚引ける!」
そして次に《アマテラス》の能力が処理される。
「《アマテラス》の能力発動! 山札からコスト4以下の呪文を唱える! 唱えるのは《緊急再誕》だ!」
『ウゥッ!?』
驚きを見せる《オニナグリ》。それもそのはず、今まで一騎は光のカードなど使っていなかった。マナゾーンに見えるのも、すべて水と火の文明だけ。
「《緊急再誕》の効果で、《アマテラス》を破壊! そして手札から、コスト6以下のクリーチャーをバトルゾーンに出すよ!」
一騎がこの時に繰り出すのは、《シンカイヤヌス》の能力で引き入れたクリーチャー。龍と心を通わせる、熱血の戦士。
「《龍覇 グレンモルト》をバトルゾーンに!」
龍覇 グレンモルト 火文明 (6)
クリーチャー:ヒューマノイド爆/ドラグナー 4000+
このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、コスト2以下のドラグハート1枚、または、コスト4以下の火のドラグハートを1枚、自分の超次元ゾーンからバトルゾーンに出す。(それがウエポンであれば、このクリーチャーに装備して出す)
バトル中、このクリーチャーのパワーは+3000される。
現れたのは、龍の力を宿せし武器を振るうことのできるクリーチャー、ドラグナー。その一体である《グレンモルト》。
「《グレンモルト》がバトルゾーンに出た時、超次元ゾーンからコスト4以下の火のドラグハートを呼び出す! 来るんだ《銀河剣 プロトハート》!」
超次元ゾーンを貫き、一振りの剣が飛来する。鍔が龍の顔のようになっているその剣は地面に突き刺さり、《グレンモルト》が引き抜く。
「この《プロトハート》はウエポンだから、そのまま《グレンモルト》に装備! そして火のクリーチャーがバトルゾーンに出たことで、《シンカイヤヌス》を《ヤヌスグレンオー》にループ覚醒! 《グレンモルト》にパワーアタッカー+2000と、スピードアタッカーを与えるよ! そして《グレンモルト》で《オニナグリ》を攻撃!」
《グレンモルト》はバトル時にパワーが3000足され、7000となる。このままでは相打ちだが、そこに《ヤヌスグレンオー》のパワーアタッカーが付加され、パワー9000。《オニナグリ》を上回る。
『グアァァァァッ!』
《グレンモルト》の剣が《オニナグリ》を切り裂く。
そして、これだけでは終わらない。
「《グレンモルト》がこのターン初めてタップしたから《プロトハート》の能力発動! 《グレンモルト》をアンタップ!」
銀河剣 プロトハート 火文明 (4)
ドラグハート・ウエポン
これを装備したクリーチャーが各ターンはじめてタップした時、アンタップする。
龍解:自分のターンの終わりに、そのターン、これを装備したクリーチャーが2度攻撃していた場合、このドラグハートをクリーチャー側に裏返し、アンタップする。
「そしてもう一度攻撃! 《ヘーゼル・バーン》を破壊! 《ヤヌスグレンオー》も《タイガーグレンオー》に攻撃して破壊!」
一瞬にして、《オニナグリ》の場が全滅する。
だが、それだけではなかった。
「これで俺のターンは終わり。だけどこのターン《プロトハート》を装備した《グレンモルト》は二回攻撃した。それにより、“龍解”条件を満たしたよ」
刹那、《グレンモルト》の携える《プロトハート》が小刻みに震える。
その意味を理解している《グレンモルト》は、《プロトハート》を天高くへと投げ飛ばす。そう、正に銀河に届くほど、高く。
「宇宙の星々、熱き血潮を漲らせ、銀河の鼓動を解放せよ。龍解——」
そして広大なる宇宙の中で、龍の魂が、解き放たれる——
「——《星龍解 ガイギンガ・ソウル》!」
星龍解 ガイギンガ・ソウル 火文明 (7)
ドラグハート・クリーチャー:ガイアール・コマンド・ドラゴン 8000
各ターン、このクリーチャーがはじめてタップした時、アンタップする。
W・ブレイカー
遥か上空、銀河の果てより地上へと降り立ったのは、剣を携えし一体の龍。《プロトハート》にその魂を封じていたドラグハート・クリーチャー。その名も《ガイギンガ・ソウル》。
「グウゥ……!」
《ガイギンガ・ソウル》が現れるのはターンの終わりなので、オニナグリのターンがやって来るが、オニナグリの手札はゼロ。スピードアタッカーもいないようで、《爆斬刀 ダルモア》を召喚して終わった。
「俺のターン! 《ドスコイ・イチバンボシ》を召喚して、《グレンモルト》のシールドブレイク数を追加! 《グレンモルト》でWブレイク!」
「グオォォゥッ!」
S・トリガー《ドリル・トラップ》。その能力で《シンカイヤヌス》が破壊されるが、
「関係ないよ。《ガイギンガ・ソウル》でWブレイク!」
《ガイギンガ・ソウル》の刃がオニナグリのシールドをすべて切り裂く。一騎の場にアタッカーはもう残っていないので、とどめまでは行けないように見えるが、
「《ガイギンガ・ソウル》は、各ターン初めてタップした時、アンタップする! だからもう一度攻撃ができるよ!」
起き上がる《ガイギンガ・ソウル》。
そして、
「《星龍解 ガイギンガ・ソウル》で、ダイレクトアタック——」