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二次創作小説(紙ほか)
- Re: 魔天使マテリアル 【鳴神のケータイ伝説】 ( No.1 )
- 日時: 2014/04/20 20:48
- 名前: 遥瓶 ◆8DJG7S.Zq. (ID: ysgYTWxo)
「行ってきます」
わざと聞こえるように声を強めて、俺は外へ出た。
薄々と真紀子の「言ってらっしゃい」の声も聞こえるけど。
このまま俺は暫くあるいて、徹平の家まで向かう。
本当は学校に行くのに遠回りになってしまうけれど、その分、家に居る時間が短くなるし、外に居るのも苦じゃなかった。
「おはよー鳴神」
「あ、ああ。おはよう」
クラスの男子に話しかけられて、身をすぼめながら返した。
わりとクラスには慣れてきたけど、人見知りが改善するのとは話が違う。
周りと反対方向に歩くのも、気が引けるがそうでなければ徹平の家に向かえない。
ちょっと歩くとまるっきり住宅街にはいりこんだ。
同じ学区内なのでそう遠くはない。
(ついた)
表札に稲城と書かれた一軒家
お洒落というわけでもないが、暖かみがある木造りの家で、鳴神の住むマンションとは違った。
鳴神にとって、インターフォンはあまり押したくないものだが、徹平はそうでないと出てこない可能性が高い。
ピーンポーン
押すと、自分の家より一オクターブ音が高い音が鳴った。
「…はーい!!」
元気そうな徹平の母親であろう声が聞こえた。
「鳴神です。」
そう言うと、暫し、ガチャりとドアが開いて、徹平が出てきた。
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