二次創作小説(紙ほか)
- 短編2:てめーが不幸なのは義務なのであって ( No.102 )
- 日時: 2015/06/22 04:14
- 名前: タク ◆K8cyYJxmSM (ID: oLjmDXls)
***
レンとカッツイレルのデュエル。現在、レンの場には《一撃奪取 ブラッドレイン》、一方のカッツイレルの場には《預言者 クルト》が1体。
まさに、ビート対速攻の勝負だ。
----------墓地進化がテーマの僕としては、次のターンにこいつを《ダースレイン》に進化させたいところだ。さあ、どう来る?
「私のターン! 《制御の翼 オリオティス》召喚だ!」
制御の翼 オリオティス R 光文明 (2)
クリーチャー:ジャスティス・ウイング 2500
ブロッカー
このクリーチャーは、相手プレイヤーを攻撃できない。
相手が、自身のマナゾーンにあるカードの枚数よりコストの大きいクリーチャーを出した時、相手はそのクリーチャーを自身の山札の一番下に置く。
《オリオティス》は、相手のコスト軽減やコスト踏み倒しを制限するカードだ。相手がクリーチャーを出したとき、それが相手のマナゾーンのカードよりコストの大きいクリーチャーだったとき、それを山札の下へ強制送還すう能力を持つのである。
これにより、次のターンに進化というレンの作戦は潰えた。
---------畜生!! 光文明らしい、嫌な能力だ!」
「さらに、《預言者 クルト》で攻撃!」
レンのシールドが1枚、叩き割られた。相手の方が同じ速攻でも、速い。
シールドでアドバンテージを取られてしまうとは。
「くっ、僕のターン!」
----------まずいな。早速劣勢ではあるが----------!
とにかく、此処は自分も守りを固めるしかない、という結論に至ったレンは、クリーチャーを召喚した。
「《埋葬虫 ベリアル・ワーム》召喚! ターンエンドだ!」
埋葬虫ベリアル・ワーム UC 闇文明 (3)
クリーチャー:パラサイトワーム 3000
E・ソウル
ブロッカー
このクリーチャーは、攻撃することができない。
自分のターンのはじめに、自分の山札の上から2枚を墓地に置く。
《ベリアル・ワーム》。それは、ターンの始めに自分の山札から2枚を墓地に置くという効果を持った、パラサイト・ワームだ。
地獄の住人は、屍を好む。故に、さらに屍を見つけるために山札を掘り進めて行くのだ。
「では、私のターン。《超過の守護者 イカ・イカガ》を召喚」
超過の守護者イカ・イカガ UC 光文明 (3)
クリーチャー:ガーディアン 1000
ブロッカー
このクリーチャーは、相手プレイヤーを攻撃できない。
このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、コスト3以下の「ブロッカー」を持つクリーチャーを1体、自分の手札からバトルゾーンに出してもよい。
「そして効果により、《時空の守護者 ジル・ワーカ》も召喚。ターンエンドだ」
くっ、とレンは声を漏らした。一瞬で、ブロッカーが2体も現れてしまった。
これにより、より攻めづらくなったと言っても過言ではない。
レンのターン。最初に山札からカードを2枚置く。墓地に置かれたのは、《悪魔龍王 キラー・ザ・キル》、《地獄門 デス・ゲート》。
余り、墓地の中身は芳しくは無い。
「とりあえず、《ブラッドレイン》を《夢幻騎士 ダースレイン》に進化! 効果で山札の上から3枚を墓地に送り込み、《暗黒鎧 キラード・アイ》を回収する。そして、シールドをW・ブレイク!」
「ふん。《ジル・ワーカ》でブロック。破壊はされるが、効果で、《ベリアル・ワーム》をタップする」
《ダースレイン》の槍が、《ジル・ワーカ》を刺し貫くも、光の輪が《ベリアル・ワーム》を拘束した。
「くっ、だが厄介なクリーチャーは潰した! ターンエンドだ!」
「では、私のターンだ」
にやり、とカッツイレルは嫌な笑みを浮かべた。
「くくく、全ての生物は平等で無ければいけない。そのためには、”散幸ペンダント”で全ての生物を不幸にしなければいけないのだよ! 幸せになる? 下等生物のゴミが!! 粋がるな!! 貴様らに幸運になる権利は無い!」
叫んだ彼は、そのまま4枚のマナをタップする。
「私は、シンパシーでコストを軽減し、《共鳴の精霊龍 サザン・ルネッサンス》を召喚だ!」
次の瞬間、《オリオティス》、《クルト》、《イカ・イカガ》の光のエネルギーが収束し、空中に光の天使龍が光臨する。
共鳴の精霊龍 サザン・ルネッサンス VR 光文明 (7)
クリーチャー:エンジェル・コマンド・ドラゴン 7000
ブロッカー
シンパシー:光のコスト3以下のクリーチャー(このクリーチャーの召喚する時支払うコストは、バトルゾーンにある自分の光のコスト3以下のクリーチャー1体につき1少なくなる。ただし、コストは1より少なくならない)
このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、バトルゾーンにある自分の光のコスト3以下のクリーチャー1体につき、カードを1枚引いてもよい。
W・ブレイカー
「馬鹿な、シンパシーだと!?」
「効果により、私のコスト3以下のクリーチャーの分だけ、カードをドローする! 手札は枯渇しない!」
さらに、とカッツイレルは手駒を進めた。
「《クルト》で《ベリアル・ワーム》を攻撃! そして!」
次の瞬間、攻撃中の《クルト》の体が光り輝いた。
そして、更なる存在へ進化する。
「侵略進化、この私《三界 カッツイレル》を召喚だ!! 渇!!」
侵略。それは、特定のクリーチャーが攻撃するときに発動し、手札から”そのまま進化できる”という能力。
さらに、《カッツイレル》の侵略対象は、光のクリーチャーととても緩いのだ。
三界 カッツイレル UC 光文明 (2)
進化クリーチャー:ジャスティス・ウイング/侵略者
進化--自分の光のクリーチャーの上に置く。
侵略—光のクリーチャー(自分の光のクリーチャーが攻撃する時、自分の手札にあるこのクリーチャーをその上に重ねてもよい)
自分のターンの終わりに、このクリーチャーをアンタップする。
「ターン終了時に、私はアンタップする。ターンエンドだ!」
「くっ、僕のターン……!」
相手のブロッカーが邪魔だ。除去に手間取っている間に、やられかねない。そして何より、相手の《サザン・ルネッサンス》が鬼門である。
「《不吉の悪魔龍 テンザン》召喚! こいつは、攻撃するときに山札から13枚を墓地に置かねばならないが、T・ブレイカーだ!!」
デメリット付とはいえ、《テンザン》は、場で一番火力の高いクリーチャーだ。
「ほう。ならば、そろそろ行かせて貰うぞ!!」
カッツエルが、にやり、と笑った。
「《サザン・ルネッサンス》をもう1体召喚! 効果で3枚をドロー!」
「くっ、まずい!!」
「《カッツイレル》でシールドをブレイク!」
シールドが更に割れ飛んだ。加えて、そこに《サザン・ルネッサンス》が追い討ちをかけるように、一撃を与える。
これで、レンのシールドは残り一枚。ブロッカーに阻まれ、このままではレンに勝機は無いと思われた。
---------このままでは、このままでは----------!!
---------俺の代わりによ、暁ヒナタに引けを取らない強えヤツになってくれ。じゃねえと、許さねえぞ----------相棒
---------ありがとうございます、せんぱい……こんな私を最後まで……
---------また、僕は無様に負けるのか!?
そんなのは、もう嫌だ。消えていった2人がその感情を昂ぶらせる。
自分が傷つくのは、どうだって良い。
だが、こんな奴のために、こんな奴のために-----------
「これ以上、仲間に迷惑を掛けるわけには、いかないんだああああああああああ!!」
次の瞬間、レンの中で何かが弾けた。そして、激しい闇のオーラが溢れ出る。
「S・トリガー発動!! 《地獄門 デス・ゲート》で《サザン・ルネッサンス》を破壊する!」
地獄からの門が開き、《サザン・ルネッサンス》がそこから現れた手に引きずり込まれて破壊される。
さらに、そこから、《暗黒鎧 キラード・アイ》が姿を現した。同時に、山札の上から4枚が墓地に置かれる。
「くっ! おのれい! 散幸ペンダントの効果で、運が発散されているはずなのに---------!!」
「まだ分からないのか?」
ビキッ、とレンの胸にぶら下げられたペンダントにヒビが入った。まるで、レンの闇を拒絶するように。
「馬鹿な!! 貴様の闇は、普通の人間の比では無い----------何者だ!」
そんなこと、知るか。
「シールド・トリガー、2枚目。《インフェルノ・サイン》発動だ!!」
どんなに壊そうとしても壊れなかったペンダントは----------
「効果により、《希望の親衛隊 ファンク》を墓地から復活させる!! 効果で、《イカ・イカガ》を破壊!」
「ば、馬鹿な、こんなことが--------有り得ない!!」
パリン
---------今、いとも容易く砕け散った。そして、もうカッツイレルに攻撃できるクリーチャーは居ない。
「僕のターン! 《暗黒鎧 キラード・アイ》を進化! 墓地より、現れよ! 僕の切札!!」
《キラード・アイ》は、墓地から進化クリーチャーを召喚できるという効果を持つ。よって、おどろおどろしい咆哮が響くと同時に、破滅の魔王が現れるのだった。
「殲滅せよ、魔界の王よ!! その眼に醜き悪を映し出し、滅ぼしたまえ!! 《悪魔龍王 キラー・ザ・キル》!!」
悪魔龍王 キラー・ザ・キル P 闇文明 (6)
進化クリーチャー:デーモン・コマンド・ドラゴン 12000
進化−自分の闇のクリーチャー1体の上に置く。
このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、相手のクリーチャーを1体破壊する。
T・ブレイカー
「効果で、《オリオティス》を破壊!! ブロックできるブロッカーはこれで、全て滅した!!」
次の瞬間、今度は《オリオティス》が破壊された。これによって、カッツイレルを守るクリーチャーは1体も居なくなった。
「行け!! 我が美しき下僕よ!! 全てを食らい尽くせ!! 《テンザン》でシールドをT・ブレイク!!」
「ぐ、馬鹿な!!」
レンの山札が13枚、墓地に置かれる。しかし、最早そんなことレンには関係無かった。
「《ダースレイン》でW・ブレイク!!」
「そ、そんな、馬鹿な-----------!!」
「覚悟しろ。僕をよくも、散々な目に遭わせてくれたな!! 悪魔を弄んだ罪、重いぞ!!」
そして。偽りの光を放つ天使は。
「----------《悪魔龍王 キラー・ザ・キル》で、ダイレクトアタック!!」
真実の深淵を持つ悪魔によって、一瞬で消し飛ばされたのだった。その、巨大な禍々しい邪眼によって。
「あああああああ-----------ブッディ様---------お許し、下さい----------!!」