二次創作小説(紙ほか)
- 短編3:文化祭(と言えば聞こえは良いが要は唯のスクランブル) ( No.126 )
- 日時: 2015/07/14 21:55
- 名前: タク ◆K8cyYJxmSM (ID: oLjmDXls)
超絶奇跡(グレイト・ミラクル) 鬼羅丸 ≡V≡ 無色 (12)
クリーチャー:ヒューマノイド/ハンター/エイリアン/ゼニス 17000
このクリーチャーを召喚してバトルゾーンに出した時、相手と3回ガチンコ・ジャッジする。クリーチャーを見せて自分が勝つたび、そのクリーチャーを山札の一番下に置くかわりにバトルゾーンに出す。呪文を見せて自分が勝つたび、その呪文を山札の一番下に置くかわりにコストを支払わずに唱える。
バトルゾーンにある自分のクリーチャーはすべて「スピードアタッカー」を得る。
T・ブレイカー
エターナル・Ω
現れたのは、鬼丸と修羅丸、2つの力が合わさった存在、《鬼羅丸》だった。
その力はまさに逆転と奇跡を呼び、どんな劣勢でも引っ繰り返す力を持つのだ。
「こいつの効果で、相手と3回ガチンコジャッジを行う!!」
「あ、有り得ない---------!! なんつーデッキだ!!」
「俺様のデッキの半分はゼニスで占められている。しかも《ゼニス・スクラッチ》4枚積みだ。お前がコレに勝てる確率は単純に考えても2分の1未満!!」
「くそ、そこまで見通しているか!!」
テツヤのデッキの殆どは、コスト6のカード。残りは、《フェアリー・ライフ》と《フェアリー・ギフト》しかないのだ。
「ガチンコ・ジャッジ三連発!!」
---------一度目、フジは2体目の《「武」の頂 マキシマム・ザ・マックス》、テツヤは《アクア・サーファー》でフジの勝利。
---------二度目、フジは《「祝」の頂 ウェディング》、テツヤは《フェアリー・ギフト》でフジの勝利。
---------三度目、フジは《天頂秘伝 ゼニス・レクイエム》、テツヤは《メタルアベンジャー》。
つまり、フジの全勝だ。
「そして、《鬼羅丸》の効果発動!! ガチンコ・ジャッジで捲った《マキシマム・ザ・マックス》に《ウェディング》を出すぜ!! そして、《ゼニス・レクイエム》を《ウェディング》に使用する!!」
「祝(いわい)」の頂 ウェディング SR 無色 (11)
クリーチャー:アンノウン/ゼニス 13000
このクリーチャーを召喚してバトルゾーンに出した時、相手はバトルゾーンの自分のクリーチャーまたは自身の手札から合計4枚を選び、新しいシールドとして裏向きにし、自身のシールドゾーンに加える。
このクリーチャーがシールドをブレイクする時、相手はそのシールドを自身の手札に加えるかわりに墓地に置く。
T・ブレイカー
エターナル・Ω
天頂秘伝ゼニス・レクイエム 秘 無色 (12)
呪文
アタック・チャンス−ゼニス
このターン、バトルゾーンにある自分のクリーチャー1体のパワーは+50000され、「ワールド・ブレイカー」を得、「このクリーチャーがバトルに勝った時、このクリーチャーをアンタップしてもよい」を得る。(「ワールド・ブレイカー」を得たクリーチャーは、相手のシールドをすべてブレイクする)
《ゼニス・レクイエム》の効果により、ウェディングのパワーは+5万され、さらにバトルに勝てばアンタップし、ワールドブレイカーを得る。
まさに、《マキシマム・ザ・マックス》が編み出したとみて間違いない秘伝呪文だ。
そして、《ウェディング》は《鬼羅丸》の効果でスピードアタッカーになっており、更に元々ブレイクしたシールドを直接墓地に送る効果を持っている。
つまり------------
「てめぇがS・トリガーで逆転する可能性は0だ!!」
「んな、馬鹿なっ……!!」
刹那、テツヤのシールドが全て墓地へ置かれた。
《ウェディング》の効果だ。
最早、逆転の手立ては無い。
高らかにフジは宣言した。
「《「武」の頂 マキシマム・ザ・マックス》でダイレクトアタック!!」
***
こうして、2人の対決はフジの勝利に終わった-----------と思われた。
「ふ、ふふふ……まだだ、フジ……俺にはイメンループとシューゲイザーと切札のラララオプティマスフォーミュラエクストラウィンがあるんだ、てめぇを無限ループの恐ろしさに引きずり込んで-----------」
「おいいいい、誰かこいつを引きずり出せぇぇぇ!!」
テツヤのコンボの被害にあったことがあるであろう、恐怖した生徒の1人が叫んだ。そんなものを大勢の観客がいる前で使われたら、全員がドン引き間違いないだろう。
彼の諦めと性格の悪さも大概であるが----------
「受けて立とう」
「フジ先輩ぃぃぃーっ!?」
こいつもである。
流石に、まずいと感じたのか。放送がかかった。
『あー、会場の皆様……ド畜生共が再びやばいデュエルをおっぱじめそうですので、今日の公開試合は此処までとさせていただきます』
***
文化祭は終わりを告げた。フジとテツヤはあの後、ずっとデュエマをしていたんだとか。
アイドル喫茶が盛り上がったり、ド畜生2人のデュエマで危うく観客全員がドン引きしそうになったりしたが、まあそれ以外は何の問題も無く告げた。
ニャンクスの方はアイドル(的なもの)を1日だけでもやれて、大満足の様子であった。
これで全て解決と、思われたが、問題はその後に起こった。あの後、ヒナタとレンとコトハの3人組は他愛の無い話をしていたが、そこにホタルに引っ張られる形でノゾムがやってきたのである。
「ん? 遅かったな?」
「い、いや、ホタルが最後、先輩達に挨拶してから帰ろうって言うから」
はぁ、気を使わなくていいのに、とヒナタは言いかけた。
だが、その直前にあることに気付いた。
「あれ? ノゾムどうしたんだ? そのパックの束」
「え!? こ、これは自分で買ったんですよ?」
「あー、成る程。お前見かけないと思ってたけど、カード買ってたのか-----------」
しかし。傍にいたコトハとレンは、半分察していた。
そして-----------ホタルは完全に確信犯であった。
何より、不幸だったのは---------
「んあ? そいつ”チキチキ女装コンテスト”で1位になってだな」
--------突然現れたフジであろうか。
「……マジで? 結局出たんだお前」
「……」
「おー、大盛況だったぞ。ダントツで1位だ」
「……」
ぷるぷると羞恥で顔を真っ赤にし、震えるノゾム。
「だ、大丈夫……だってよ、フジ先輩に無理矢理出されたんだろ?」
ノゾムの名誉のために言おう。あの後、連戦でぶっ倒れたテツヤを尻目にフジは取り巻きと一緒にノゾムを浚い、女装コンテストに無理矢理参加させたのだった。
「いや、途中からノリノリだったぞコイツ」
「いや、ヤケクソの間違いじゃないですか武闘先輩」
「ノ、ノゾム君……大丈夫?」
「大丈夫です! ノゾミちゃん可愛かったですよ! ほら、これが優勝記念写真です!」
「やっぱりヤケクソじゃねえか! 表情が死んでるよ!」
『ノゾム、とっても可愛かったよ!』
ぷるぷると震えていたノゾムは空に向かって吼えた。
「うわああああ、アンタらなんか、だいっきらいだあああああ!!」
こうして、文化祭は終わりを完全に告げた。
ノゾミちゃんの女装大会の優勝記念写真を残して。
ついでに、しばらくの間、ノゾムは誰とも口を利かなかったのだった。
短編3(完)
※この後、ノゾミちゃんの優勝記念写真は本人の意思により、処分されたのであったがコピーされまくっていた所為で無駄だったことは言うまでも無く。それだけファンが多かったと言う事か。