二次創作小説(紙ほか)

Act5:決闘と駆け引き ( No.15 )
日時: 2016/02/07 13:42
名前: タク ◆K8cyYJxmSM (ID: S0f.hgkS)

「はくよう……」
『グルルルル、グガアアアア!!』

 獰猛で野獣のような声を上げる白陽。不自然に紅く光る瞳、九つに輝いた黄金の尾が揺れる。
 クレセントの心配そうな声を他所に、ノゾムは叫んだ。

「へっ、そいつがどうしたっていうんだ!」
「俺の今のマナゾーンでは、マナ武装は発動できない。だが、《「白陽」》は自身の固有能力を持つ」

 次の瞬間、《アヴァルスペーラ》の体が炎の輪によって締め付けられる。
 


「能力発動、お前のドラゴン、またはドラグナーは、攻撃もブロックも出来ない!!」


 非常に厄介なことになった。これでは、《ロココ》が格好の餌食である。

「はははは、《スピア・ルピア》で《ロココ》を攻撃。効果で、《コッコ・ルピア》はパワー+3000される! 《ロココ》を破壊!」
「くっ!!」
「ふははは、ターンエンドだ」

 高笑いを上げる男。しかも、次のターンノゾムは《メタルアベンジャー》で殴り返すことも出来ない。
 しかし、奴を除去してしまえば話は別だ。

「くそっ、とにかく除去だ! 俺のターンだ! 《アクア・ガード》2体を召喚! さらに呪文、《幾何学艦隊ピタゴラス》で《「白陽」》をバウンス! そして、マナ武装5で《コッコ・ルピア》もバウンス! 《メタルアベンジャー》でシールドブレイク!」
「クク、クカカカ!! S・トリガー、《フェアリー・ライフ》でマナを加速」
「まだだ! ターンの終わりに龍解!! 正義の龍程式、証明完了! 今こそ龍の力を解き放て! 行くぜ、《エビデンス》を《龍素王 Q.E.D.》に!!」

 《エビデンス》が天に向かって打ち出され、空中でどんどん龍の体をなすかのように、変形していく。
 これが、ドラグハートなのだ。

龍素王 Q.E.D.  ≡V≡  水文明 (7)
ドラグハート・クリーチャー:クリスタル・コマンド・ドラゴン 11000
呪文の効果で相手がバトルゾーンにあるクリーチャーを選ぶ時、このクリーチャーを選ぶことはできない。
各ターン、自分の水のクリーチャー1体目を、コストを支払わずに召喚してもよい。
各ターン、自分の水の呪文1枚目を、コストを支払わずに唱えてもよい。
W・ブレイカー 

 そして、男のターンだ。

「俺のターン。呪文、《キリモミ・ヤマアラシ》で《薫風妖精 コートニー》召喚」

キリモミ・ヤマアラシ R 火文明 (1)
呪文
このターン、次に召喚する自分のクリーチャーの召喚コストを1少なくしてもよい。ただし、コストは1より少なくならない。そのクリーチャーをバトルゾーンに出した時、このターンの終わりまでそのクリーチャーは「スピードアタッカー」を得る。


「そして、《「白陽」》を再び召喚!」
「っ!」
「今度は、《コートニー》の効果でマナが全色になっているから、マナ武装7発動!」

 バチバチ、と音がしたかと思うと、《「白陽」》の胸に近代的な装甲が取り付けられる。

「俺のクリーチャー1体は、このターン……バトルゾーンにいる相手クリーチャー1体のコスト、パワーとシールドブレイクする数と同じになる!」


尾英雄 開闢の「白陽」 火文明(7)
クリーチャー:フレイム・コマンド/アーマード・ドラゴン 7000
相手のドラゴン及びドラグナーは攻撃もブロックもできない。
W・ブレイカー
マナ武装7:このクリーチャーがバトルゾーンに出たとき、マナゾーンに火文明のカードが7枚以上あれば、このターン、自分のクリーチャー1体のパワー、コスト、シールドをブレイクする数は、バトルゾーンにいる相手のクリーチャー1体と同じになる。

「さあ行け! 《コートニー》はこのターン、コスト7、パワー11000、そしてW・ブレイカーになる!! W・ブレイク!!」

 シールドが2枚、叩き割られた。さらに次のターン、殴り返そうと思っても殴り返せない。
 しかも、手札は今ブレイクされた2枚しかない。。

「やばい……」
「あたしを信じて! あたし知ってるよ! ノゾムがいっつも自分のデッキのカードを信じてるのを! 強く願って、勝利を!」
「勝利を------------願う-----------」

 ---------勝負の基本はまず、弱き己を斬る事にあり。

「そうだ、弱気になっちゃ駄目だ!! 弱い俺を斬るんだ!!」

 カードを引くノゾム--------そして。

「来ったぜー!! これで勝つ!! 俺のターン! 呪文、《龍素開放》を《Q.E.D.》の効果でコストゼロで唱える! 場にいる《メタルアベンジャー》、《ゾロル》2体を破壊!!」

龍素開放(ドラグメント・フォーメーション) R 水文明 (10)
呪文
シンパシー:リキッド・ピープル
自分のリキッド・ピープルをすべて破壊する。その後、山札の上から、進化ではないクリスタル・コマンド・ドラゴンが、破壊したリキッド・ピープルと同じ枚数出るまでカードをすべてのプレイヤーに見せる。こうして見せた進化ではないクリスタル・コマンド・ドラゴンをすべてバトルゾーンに出し、その後、山札をシャッフルする。

「ま、まさか----------」
「破壊したリキッド・ピープルの数だけ、山札から進化ではないクリスタル・コマンド・ドラゴンを出せる! いっけえええ!! 《龍素記号 iQサイクロペディア》、《龍素記号 Srスペルサイクリカ》、そして《月英雄 碧鎧のルーン・ツールC》をバトルゾーンに!」
「ッ---------!!」
「《サイクロペディア》の効果で3枚ドロー、《スペルサイクリカ》の効果で《ピタゴラス》をもう1回使って《「白陽」》をバウンス! んでもって、《ルーン・ツール》のマナ武装で山札から2枚を手札に加える!」

 怒涛の連続効果。さらに、《ピタゴラス》の効果で男の場はまっさらに。

「《「白陽」》がいなくなったってことは、俺のドラゴンは攻撃できるんだよな?」
「貴様ァ!!」
「さあ、行くぜ! まだまだヒーローの快進撃は止まらない! 《アクア・ビークル》3体召喚! 能力なしが場に3体いるから、G・ゼロ発動!」

 水色の結晶が空中に浮かぶ。

「龍素抽出完了。勝利の連立龍程式は成立した! これより、証明に掛かる----------《零次龍程式トライグラマ》!」

 これにより、一斉攻撃が始まる。

「行くぜ! 《トライグラマ》でT・ブレイク!!」

 ずががががとシールドが次々にブレイクされ-------------2枚目で止まった。

「図に乗るなクズがああああ!! S・トリガー、《終末の時計 ザ・クロック》で時間を止める!!」
「時間を止める!?」

 ターンがスキップされ、一気に男のターンに。最早、このカードは有名すぎて説明するまでもあるまい。
 よく考えてみれば、こいつのデッキには水が入っていた。そして、水のデッキには大概コイツが入っているのである。

「俺のターン、《アクア・スーパーエメラル》に《龍覇 サソリス》召喚!! そして、こいつを超次元ゾーンから出すぜ!!」

 超次元の門が開いた。同時に、武器が《サソリス》に装備される。


「不死鳥のドラグハート、《破天焔矛 ソウルハート》を装備だ!!」