二次創作小説(紙ほか)
- Act5:対決・一角獣対玉兎 ( No.224 )
- 日時: 2016/01/07 21:04
- 名前: タク ◆K8cyYJxmSM (ID: S0f.hgkS)
現在。ノゾムとホタルのシールドは互いに5枚。
そして、場にはホタルの《一撃奪取 アクロアイト》。チャージャーでマナゾーンのカードを増やしていた。
一方のノゾムは、呪文を中心にして手札を整えており、場には《アクア鳥人ロココ》の姿が。
——問題は、ここからさらにどうやって展開してくるか。水は光に対して、バウンスやアンブロッカブルで守りを貫通してくる厄介な相手……。それだけじゃなくて、手札も削ってくる——ハッ!
此処までの流れ。
ほぼ、似たようなデッキをD・コクーンの中で相手したときと同じだ。
——そうだ……! ハンデス対策……! それも水なら——!
「私のターン! 《フリーズ・チャージャー》! 効果で《ロココ》をフリーズです!」
マナを貯めつつ、ノゾムのクリーチャーを凍結していくホタル。
此処から、次のターンに強力なクリーチャーが来る、とノゾムは踏んだ。
「オレのターン! 《パクリオ》召喚! 手札を見せな!」
展開される手札。ここから切札をシールドに叩き落してしまえば何の問題は無い。
しかし。
そこには《聖霊龍王 ミラクルスター》、《麟英雄 一角のハーシェル》、《閃光の守護者 ホーリー》があった——!
——!! しまった!!
「闇のデッキの時は、シールドからの回収が難しかったですけど……! これならどうですか? 《ミラクルスター》を落とせば、《ハーシェル》の効果で踏み倒せばいいし、《ハーシェル》が落とされても強烈なT・ブレイカーの大型が出ることには変わりない。S・トリガー獣の《ホーリー》は流石に落としませんよね?」
「くっ……!」
選択肢が無い。
しかし、それでもどれかを落とさなければ《パクリオ》を出した意味が無い。シールドへのハンデスは任意とはいえ、一番マシな選択は——
「《ハーシェル》をシールドに!」
——これしか無かった。
「……《パクリオ》までは、予想済みですよノゾムさん……!」
「D・コクーンでの特訓……成程な、フジ先輩の言っていた対応力っつーのはそういうことか!!」
「やっとわかった気がします……! 色々なデッキを実戦を持って知ること……! そのためにはとにかく対戦をこなさなければいけなかったということ! 私のターン、《エンジェル・フェザー》を唱えます!」
エンジェル・フェザー P 光文明 (3)
呪文
自分の山札の上から3枚を表向きにする。その中から光のコマンド1体と光の呪文1枚を手札に加える。その後、残りを好きな順序で山札の一番下に置く。
3枚のマナがタップされて、呪文が詠唱された。捲られた3枚のカードの中から、ホタルは迷わずに2枚、《赤薔薇の精霊龍ジェネラローズ》と《ドラゴンズ・サイン》を手札に加えた。
——だけど、まだ分からない——! 武闘先輩が私たちにあのデッキを使わせた意図が——!
「ターン終了です……!」
「オレのターン! 何なら、こいつの出番だ! 《龍覇 M・A・S》召喚! 効果で、《エビデゴラス》をバトルゾーンに!」
浮沈の要塞・ドラグハート・フォートレスがその場に姿を現した。
これはもう、ホタルのデッキでは除去することが出来ない。
しかし。
手数ならこちらも負けてはいなかった。
「私のターン! 《アクロアイト》でコストを1下げて、《赤薔薇の精霊龍 ジェネラローズ》を召喚!」
赤薔薇の精霊龍 ジェネラローズ P 光文明 (7)
クリーチャー:エンジェル・コマンド・ドラゴン/革命軍 7500
W・ブレイカー
このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、カードを1枚引く。その後、進化ではない光のコスト6以下のクリーチャーを1体、自分の手札からバトルゾーンに出してもよい。
現れたのは、コスト7の天使龍だった。
現れたのがこれだけならば良かったのだが——!
「効果によってカードを1枚引き、進化ではない光のコスト6以下のクリーチャーの《指令の精霊龍 コマンデュオ》を召喚!」
「っ! 2体並びやがった!?」
「それだけじゃないです! 《コマンデュオ》の効果で更に1枚ドロー! そして今度は、《音感の精霊龍 エメラルーダ》を召喚します! 《エメラルーダ》の効果で、さっき《ハーシェル》が置かれたシールドを回収し、手札から1枚をシールドに!」
音感の精霊龍 エメラルーダ P(R) 光文明 (5)
クリーチャー:エンジェル・コマンド・ドラゴン 5500
ブロッカー
このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、自分のシールドをひとつ、手札に加えてもよい。その後、自分の手札を1枚、裏向きのまま、新しいシールドとして自分のシールドゾーンに置いてもよい。(こうして自分の手札に加えたシールド・カードの「S・トリガー」を使ってもよい)
まずいことになった。
いよいよさっきのハンデスが無駄であったことになる。
さっさと龍解して、ノゾムとしては場を固めて正面突撃の勝負に出たいところだった。
「オレのターン! 《エビデゴラス》の効果でドロー! さらにドロー! そして、《理英雄 デカルトQ》召喚だ!」
理英雄 デカルトQ(キュー) VR 水文明 (7)
クリーチャー:クリスタル・コマンド・ドラゴン 7000
ブロッカー
マナ武装 7:このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、自分のマナゾーンに水のカードが7枚以上あれば、カードを5枚まで引いてもよい。
このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、手札を1枚、新しいシールドとして、自分のシールドゾーンに裏向きにして加えてもよい。そうした場合、自分のシールドをひとつ選び、手札に戻す。ただし、その「S・トリガー」は使えない。
W・ブレイカー
「マナ武装7でカードを5枚ドロー! そして、手札から1枚、新しいシールドとしてカードを裏向きして加える! そして、1枚を手札に戻す! 《エメラルーダ》と違って、S・トリガーが使えねえのが残念だが——!」
次の瞬間、ノゾムの要塞の龍解条件は満たされた。
「《エビデゴラス》は《Q.E.D+》に龍解だ! ターンエンド!」
これにより、ノゾムの場はほぼ整った。
しかし。
まだ、ノゾムは知らない。
彼女のデッキの真の力を——
「私のターン——《麟英雄 一角のハーシェル》召喚! マナ武装7で私の光のドラゴンはこのターン、全てS・トリガーを得ます!」