二次創作小説(紙ほか)

Act7:鎧龍頂上決戦 ( No.248 )
日時: 2016/03/21 00:03
名前: タク ◆K8cyYJxmSM (ID: AfTzDSaa)

 現れたのは、2本のサイリウムを掲げ、飛行機のような武装を身に纏い、胸にはプロペラを装備した龍だった。
 そして、背中からは火焔の翼をはやしており、まるで全身が炎に包まれているかのように見える。
 青いスカーフと相まって、まさに時代を切り裂く革命の司と言えるクリーチャーだった。

「《ドラッケン》で攻撃! この時、俺のシールドが2枚以下ならば、こいつの革命を発動する!」

 ピンチの時。それに抗うため、生物とは、クリーチャーとは残る闘争本能と共に本来のそれを遥かに超えた力を発揮する。
 革命軍のクリーチャーは、それを”革命”とし、使いこなすことが出来るのだ。
 《ドラッケン》が咆哮を上げ、背中の炎が更に大きくなり、両手のサイリウムが大きなビームサーベルと化した。
 
「燃え上がれ、炎の翼! 新たな時代の扉をこの手で開け! 革命2、発動!」

 山札から2枚を表向きにしながら、ヒナタは叫ぶ。
 そこには《イフリート・ハンド》と《勝利天帝 G・メビウス》があった——!

「こいつの革命2で、俺は今表向きにした2枚から火のドラゴンを1枚選び、バトルゾーンに出せる! 残りは山札の下に置くぜ」
「な、馬鹿な——! 2枚から表向きにして選べるのか!?」
「そうだ! これが《ドラッケン》の革命だ! 《勝利天帝 Gメビウス》をバトルゾーンに!」

 ガイアール・コマンド・ドラゴン、《Gメビウス》が数多を武器を掲げて現れた。キング・コマンド・ドラゴンを前にしても張り合える程の威厳を誇っており、むしろ王龍達の方がじりじりと押されているようにさえ見える。
 話を戻すが、この手の連ドラパーツは運任せになるため、どうしても成功と失敗のムラが激しい。しかし、《ドラッケン》の力はそれに革命を起こした。2枚表向きにし、その中から選ぶのとでは、成功率は大違いなのだ。
 だが、これだけでは終わらなかった。

「まだこれだけじゃ終わらねえぞ! 《ドラッケン》はもともと、攻撃時に山札の一番上を捲って、それが火のドラゴンだったらバトルゾーンに出せる、という効果を持っているんだ!」
「なっ——!?」

 ジェイコフは驚きの声を上げた。
 ただの一端の進化クリーチャーが、此処までの爆発力を持っていることも珍しいからだ。
 コストも6と軽いうえに、火のクリーチャーからの文明進化とかなり召喚条件も緩い。
 そのうえで、この爆発力を限定された条件下で発揮する。
 これこそが、革命軍に共通する力だった。




革命龍 ドラッケン SR 火文明 (6)
進化クリーチャー:メガ・コマンド・ドラゴン/革命軍 11000
進化−自分の火のクリーチャー1体の上に置く。
W・ブレイカー
このクリーチャーが攻撃する時、自分の山札の上から1枚目を表向きにする。それが火のドラゴンなら、バトルゾーンに出してもよい。
革命2−このクリーチャーが攻撃する時、自分のシールドが2つ以下なら、自分の山札の上から2枚を表向きにする。その中から火のドラゴンを1体、バトルゾーンに出してもよい。残りを好きな順序で山札の一番下に置く。




「そして山札1枚を表向きにして——よし、来た!! 《ドラッケン》、進化!」

 そして、《ドラッケン》の頂きに更なる切札をたたきつける。
 同時に、《ドラッケン》の身体に飛行機の装甲が纏われる。そして、翼は更に大きく、まるで天を舞う鳳のようになり、肩には巨大なガトリング砲が二門、現れた。
 新たなる進化。
 新たなる革命。
 それは、その先に待つ勝利のため——




「革命の司よ、今こそ更なる進化の時! 暁の戦場に勝利を刻め! 
《爆ぜる革命 ドラッケンA(アサルト)》!!」




 ——昇華した。
 


『おーっと、暁選手! まさかの二重進化をやってのけたぁぁぁーっ!! これが、革命の力だと言うのかぁぁぁーっ!!』



 会場は最高潮に盛り上がる。
 そして、ジェイコフは言い知れない不安を抱き始めていた。

「な、何だ、そいつは——!」
「見てりゃ分かるぜ! しっかりと焼き付けな!」

 《ドラッケンA》の二門のガトリング砲が炎に包まれる。
 それが、星型の《アサルト》を想起させるものに変わる。
 そして、それが一気に撃ち放たれた——




「大いなる鳳龍よ、俺に力を貸せ! 俺の魂に従い、絶望に抗って革命せよ! 革命2、発動!」



 一瞬だった。
 回転するガトリング砲からジェイコフの場のクリーチャー達に向けて、機銃が掃射された。

「その効果で、お前のパワー13000以下のクリーチャーを全て破壊する! 鎧も、盾も、全部意味はねぇ!! お前の言うダイチごと、皆耕してやるぜ!」
「意趣返し——! 上手くなったじゃないか……!」



爆ぜる革命 ドラッケンA(アサルト) SR 火文明 (7)
進化クリーチャー:メガ・コマンド・ドラゴン/革命軍 13000
進化−自分の火のクリーチャー1体の上に置く。
T・ブレイカー
バトル中、このクリーチャーは破壊されない。
革命2−このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、自分のシールドが2つ以下なら、相手のパワー13000以下のクリーチャーをすべて破壊する。



 ジェイコフの場のクリーチャーの屈強な鎧など意味は無かった。
 一瞬で全てが文字通り蹂躙され、破壊されていく。
 彼の場にはもう、クリーチャーが居ない——!

「シールドを、T・ブレイクだ!」

 ジェイコフ、残りシールド2枚。
 そして、更に《Gメビウス》が一気に残るシールドへ躍りかかる。

「《Gメビウス》の効果発動! こいつが初めて攻撃する時、アンタップする! W・ブレイク!」
「くっ——トリガーは——無いか——!!」

 風穴は開けた。
 後は貫くだけだ。
 拳を突き上げ、ヒナタはその名を呼ぶ——




「《勝利天帝 Gメビウス》でダイレクトアタック!!」