二次創作小説(紙ほか)

Act9:伝説/始祖VS偽龍/偽神 ( No.341 )
日時: 2016/08/24 08:09
名前: タク ◆K8cyYJxmSM (ID: y0p55S3d)

戒・神聖輝 G(ガイアール)・サファイア 火文明 (10)
クリーチャー:オラクリオン零式 11000+
このクリーチャーは相手のタップされていないクリーチャーを攻撃することが出来る。
このクリーチャーがバトルに勝ったとき、相手のシールドを2枚選び、持ち主の墓地に置く。
パワーアタッカー+3000
スピードアタッカー
山札、バトルゾーン、マナゾーンにあるこのクリーチャーを無色クリーチャーとして扱っても良い。
T・ブレイカー



「バカな……! 鎧龍の伝説の龍が……!」

 その姿を見て、一番驚いたのは自身が取り込まれた事があり、今も尚オリジナルを所持しているレンであった。
 その龍の頭には、まるで帽子のようにして拘束具が取り付けられている。それによって瞳を見ることは出来ないが、相当凶暴化しているということになっているのだろう。
 
「おのれ、美しくない……! 何でもかんでもくっつければいいと言うものではないのだぞ!」
「そこかよ。だが、スペック的にはやべーな。敵を焼き払いながらシールド焼却か……! 間違いねえ、《ニュークリア・デイ》に並ぶ零央の切札だ——!!」
「ちょっ、武闘先輩!?」

 冷や汗を垂らしながら、フジは答えた。握っている紙コップをジュースごと震えた手で握り潰している程動揺している。
 いや、少しは落ち着けよと方々から突っ込まれていた。敢えて口には皆出さなかったが。

「何動揺ししししししてんすか、ヒナタ先輩が、如月先輩が、こんな奴に負けるわけがありません! 武闘先輩は、落ち着いてくださいいい」

 おめーもか、とレンとホタルは突っ込む。
 しっかりしろ常識人枠。

「べ、別に動揺とかオレはしてないから! うん!」
「ノゾムさんも何でジュース握り潰してるんですか、芸ですかもうそれは」
「ち、ちげーし! これは武者震いだし!」
「てか、戦ってない皆さんの方が緊張してどうするんですか! ああ、こんな時に如月先輩がいてくれれば……」
「こうもヤバいの続け様に出されたら胃も痛くなるがな」
「だが——実際、そうでもないみてーだな。あいつら」

 え? と全員はホログラムパネルでヒナタとコトハの顔を見る。
 その表情は——闘志で燃えていた。

「とにかく、私達も応援しないと!」
「そうだな。奴らはまだ諦めていないのに、僕たちが諦めてはあいつらに悪い」
「せんぱぁぁぁい!! がんばってくださぁぁぁい!!」
 


 ***



 真胴のターンは終わり、コトハへと移った。
 


 真胴
 手札2
 マナ0/10
 墓地4
 next turn:コトハ

 鎧龍シールド8:コトハ(3) ヒナタ(5)



 ブロッカーを削られたばかりか、シールドも2枚墓地へ叩き落された。
 仕込んでいたS・トリガー諸共。つまり、奴にはもうトリガー等という甘い希望は通用しない。
 しかも、エターナル・Ωを付与されたがために手札以外の場所へ送ることも出来ない。
 ——ならば、上等!!

「あたしのターン、《イメン=ブーゴ》をもう1体召喚! その効果で、超次元から《ボアロアックス》を出すわ! そして、効果で《ボアロジー》をマナから召喚! そして、その効果でマナを2枚チャージ!」

 再びクリーチャーを展開していくコトハ。
 そして——多くの命の声に反応し、《ボアロアックス》が二度目の龍解を果たした。

「龍解——《邪帝遺跡 ボアロパゴス》!!」

 轟!! という音を上げて、コトハの背後から巨大な遺跡が聳え立つ。
 そして、巨大な咆哮を上げるのだった。

 コトハ
 手札4
 マナ2/9
 墓地4
 next turn:ツグミ

「——わたしのターン、かも」

 再びコトハは《ボアロパゴス》の龍解に成功するも、油断はできない。先ほどのような除去や、クリーチャーの全体除去は何時でも有り得ることだ。
 彼女がカードをタップすると次の瞬間、今度は闇の布陣が敷かれる。
 混濁とした漆黒のマナがあふれ出し、祭壇の魔物を呼び出した。

「それは破滅から生み出される新たな命。降臨せよ、《戒・神聖斬 アシドミラ》」 

 次の瞬間、力士像のような神が姿を現す。
 そして、長刀で《プロメテウス》と自身の首を撥ねた。
 よりによってその2体——と思ったヒナタとコトハであったが、思い出す。
 《ニュークリア・デイ》の効果で他の無色クリーチャーは全て「エターナル・Ω」を持っているのだから。

「《プロメテウス》と自身を破壊して——山札から《オルタクティス》2体を召喚かも。その効果で《ドン・ドドフェル》をパワーマイナス6000×2して破壊。でも、《アシドミラ》はエターナル・Ωで手札に戻るかも」
「ッ……!!」

 再び現れたのは、戒めの神聖騎。
 それにより、2体のクリーチャーが雷に打たれて破壊される。

「ターンエンドかも」

 ツグミ
 手札2
 マナ0/8
 墓地1
 next turn:ヒナタ

「成程ね……エターナル・Ωの使い方がこんなところにもあるなんて——!!」
「そうだな、コトハ。だけど——活路はもう拓いた!!」

 ヒナタはカードを引く。

「おい、コトハ。この程度の逆境なら、今まで何度も一緒に潜り抜けてきたよな!!」
「……そうね。あんたとなら、何処までも行ける気がする」
「こっからは本格的に、俺達の無双だ!! 置きドローの《ドドフェル》は破壊されたけど、このまま攻め勝つ!!」

 そして——5枚のマナをタップした。

「呪文、《英雄奥義 バーニング・銀河》!! その効果でコスト5以下のカードを1枚、そしてマナ武装7でコスト12以下のカードをそれぞれ破壊する!!」

 次の瞬間、カードから《ドギラゴン》が姿を現す。そして、その剣を振り下ろし、《オルタクティス》1体を薙ぎ払った。
 エターナル・Ωで手札には戻されるが——

「今度は《怒英雄 ガイムソウ》召喚!! そのマナ武装で——手札から《王・龍覇 グレンモルト「刃」》をバトルゾーンに出す!!」
「《グレンモルト「刃」》——!?」



王・龍覇 グレンモルト「刃(やいば)」 R 火文明 (9)
クリーチャー:ガイアール・コマンド・ドラゴン/ヒューマノイド爆/ドラグナー 9000
このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、コスト3以下のドラグハート・フォートレスを2枚まで、または、コスト5以下の火のドラグハートを1枚、自分の超次元ゾーンからバトルゾーンに出す。(それがウエポンであれば、このクリーチャーに装備して出す
スピードアタッカー
W・ブレイカー




「その効果で俺が出すのは、《爆熱天守 バトライ閣》だ!!」

 次の瞬間、ヒナタの背後に巨大な龍の顔を携えた天守閣が聳え立つ。
 有り余る龍魂を封じ込めるため作られた要塞、ドラグハート・フォートレス。しかし、それはその中でも有数の存在感を放っていた。

「スピードアタッカーの《グレンモルト「刃」》で有栖川、お前のシールドへ攻撃だ!! そして《バトライ閣》の効果で——山札の一番上のカードを表向きにし、それがドラゴンなら——バトルゾーンに出せるんだ!!」

 コオオオオ、と低い音を立てて龍の天守からドラゴンが姿を現す。

「俺が出すのは——《永遠のリュウセイ・カイザー》だ!!」

 現れたのは、何よりも速き流星の如き龍。

「そしてこのターン、俺はドラゴンを出すのが初めてではないから——そのまま《バトライ閣》は龍解する!!」

 カッ、と龍の瞳が光った。
 《バトライ閣》を背にして、火柱が上がる。
 城郭は龍の胴を成し、最強の武神へと昇華した。

「時は加速する、新たな明日の太陽が昇るまでに——3D龍解!!」

 ——轟!! と、炎が爆ぜ、彼の者は立ち上がった。
 そして、今此処に。熱き魂と、時空をも切り裂く大太刀を手にした最強の龍が現れた。王を超えた、武神へと成るべくして成った龍が現れた。
 その名は——




「《爆熱DX バトライ武神》!!」