二次創作小説(紙ほか)
- Act3:龍は何度連鎖するか? ( No.37 )
- 日時: 2014/06/19 00:44
- 名前: タク ◆K8cyYJxmSM (ID: sEySjxoq)
「くそっ、俺のターンだ! 《鬼カイザー「滅」》、来い!」
鬼カイザー 「滅」 SR 火文明 (6)
クリーチャー:レッド・コマンド・ドラゴン/ハンター/エイリアン 7000
スピードアタッカー
このクリーチャーが攻撃する時、バトルゾーンにある相手のサイキック・クリーチャーを1体選び、破壊する。
W・ブレイカー
ヒナタがバトルゾーンへ繰り出したのは、レッド・コマンド・ドラゴンの中でも特に突破力の高いクリーチャーだ。
何より、コスト6でパワー7000、W・ブレイカーは勿論のこと、さらにアタックトリガー能力付きという破格のスペック。(《GENJI》もスペックは同じだが、効果と種族が違うので使い分けは必須)
他のコスト6パワー6000獣が泣いている。
「さあ行け! 《「滅」》でW・ブレイク!」
ドドドドドド、と物凄い勢いでシールドが割られていく。
コトハのシールドはこれで2枚になったが------------
「アンタの敗因はまさしく、その直ぐに攻撃するイケイケ戦法じゃないかしら?」
「あ?」
「今まではアウトレイジの馬鹿みたいなスペックとカードパワーに任せてガンガン殴れたかもしれないわ。特に、あいつらは出せさえすれば放っておいても仕事をするような輩がいるからね。でも、ドラゴンはアウトレイジと違う意味で、”持ち主を選ぶ”わ」
「どういうことだよ」
コトハは未だに理解が出来ていない目の前のババロアブレーンを心底哀れに思った。
「分かって無いわね! ドラゴンの扱いは、アウトレイジ程容易くない! まず、《「滅」》の攻撃によるシールド・トリガー、《フェアリー・ライフ》でマナを1枚増やすわ」
「ここで殴らなきゃいつ殴る! 《バクアドルガン》でシールドブレイク!」
「本当に馬鹿ね!! S・トリガー、《王龍ショパン》で《バクアドルガン》を返り討ち!」
「だけど、《熱血龍 バトクロス・バトル》を手札に加えたぜ!」
「あんた、アタシの手札とマナを見てみなさいよ」
「……え?」
見れば、コトハのマナは8。次のターン、9になる。
しかも、自分が割った分のシールドで手札も大量に肥やされている。
デュエマとは、単純にシールドを割って勝てるゲームではない。
シールドを割る行為は即ち、相手に逆転手段を与えることになる。
今までは、ドロン・ゴーや《5000GT》のロックによるS・トリガー獣封じ、そして《ザ・クロック》による一発逆転でヒナタは勝ってきたが、火単のドラゴンデッキを使う以上、それらに頼るわけにはいかないし、まして多くのアウトレイジがドラポンに超獣界へ持ってかれてる以上、アウトレイジを使おうにも使えないのである。
「……これじゃ負けるのも無理ないわ。逆転手段が少ないドラゴンは、”本当に勝てるときに一気に殴りきらないと勝てないし、一気に殴り勝てるのがドラゴンの強さ”だと思うの」
一撃必殺。それがドラゴンの強さ。
--------それを見せてあげる。
と微笑んでコトハはカードを引く。
そして--------------
「吼えろ大地、目覚めよ、恐竜のD・N・A!! 連鎖開始、《帝王類増殖目 トリプレックス》っ!」
帝王類増殖目 トリプレックス P 自然文明 (9)
クリーチャー:ジュラシック・コマンド・ドラゴン 12000
このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、自分のマナゾーンから進化ではない自然のクリーチャーを、コストの合計が7以下になるように2体まで選び、バトルゾーンに出してもよい。
T・ブレイカー
ジュラシック・コマンド・ドラゴン。それは、古代の化石から蘇った新たな龍だった。
さらに、《トリプレックス》の咆哮で、新たなる古代龍が目覚める。
「《トリプレックス》の効果発動! マナからコスト7以下になるよう、2体までクリーチャーを呼び出す! 《牙英雄 オトマ・クット》召喚!」
《オトマ・クット》はマナ武装でマナゾーンのカードを7枚までアンタップできる英雄だ。
再び肥大した大地から、今度は何が生まれるのか?
「7マナで、今度は《連鎖類覇王目 ティラノヴェノム》を出すわ。効果で、《龍覇サソリス》召喚」
連鎖類覇王目 ティラノヴェノム VR 自然文明 (8)
クリーチャー:ジュラシック・コマンド・ドラゴン 7000
このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、またはこのクリーチャーが攻撃する時、コスト6以下の、進化でも多色でもない自然のクリーチャーを1体、自分のマナゾーンからバトルゾーンに出してもよい。
W・ブレイカー
このクリーチャーが、このクリーチャーよりパワーの大きいクリーチャーとのバトルに負けた時、相手クリーチャーを持ち主のマナゾーンに置く。
「さらに、《サソリス》に《始原塊 ジュダイナ》を装備!」
ドラグハート・ウェポン、《ジュダイナ》が《サソリス》に装備された。
さらに、コトハの場にいるドラゴンは、5体。
「はぁ、全くこんなに増やす必要あったのかしらね?」
「どういう意味だ!?」
「このターンはまだアンタに止めを刺さないわ。だけど、《ジュダイナ》の龍解が発動するけどね!」
「龍……解?!」
思い出せば、5月の半ば頃。丁度、『龍解ガイギンガ』の発売日だった。
ノゾムが当たったレアカードを見せてきた。
『先輩! オレ、SRで《聖霊龍王 ジーク・キャバリエ》とビクトリー・カードで《龍素王 Q.E.D.》が当たったんですよ!』
『ノゾム……前者は明らかにハズレだぞ?』
『えっ、でもエクストラターン能力が……あ(察し)』
龍解にはあまり興味を示していなかった。少しだけ、《銀河剣プロトハート》を使っていた時期もあるが、出した次のターンに除去されるのがうざったくなって、使うのをやめた。
その龍解を彼女が使うというのだ。
始原塊(ジュラシック・ハンマー) ジュダイナ ≡V≡ 自然文明 (4)
ドラグハート・ウエポン
自分のターン中、ドラゴンを1体、自分のマナゾーンから召喚してもよい。
龍解:自分のターンの終わりに、バトルゾーンに自分のドラゴンが3体以上あれば、このドラグハートをクリーチャー側に裏返し、アンタップする。
「《ジュダイナ》龍解条件クリア!」
使ってこそいないが、情報は調べていたので分かる。
《ジュダイナ》の龍解条件は、自分のドラゴン3体以上が場にいること。
先ほども述べたが、コトハの場にいるドラゴンは5体。
古代の王が今、怒りの咆哮を上げんと鉄槌を下すときが来たのだ。
首に嫌な汗が伝う。
そして、ビリビリとした覇気とともに、《ジュダイナ》が裏返され、その本来の姿を現した。
「爆・誕!! 古代の力をその鉄槌に! 今、ここに現われなさい! 目覚めて、《古代王 ザウルピオ》!!」