二次創作小説(紙ほか)

Act4:躙られた思い ( No.376 )
日時: 2016/09/16 03:56
名前: タク ◆K8cyYJxmSM (ID: y0p55S3d)

革命天王 ミラクルスター SR 光文明 (7)
進化クリーチャー:エンジェル・コマンド・ドラゴン/革命軍 9500
進化−自分の光のクリーチャー1体の上に置く。
このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、カードを1枚引く。その後、進化ではない光の、コスト6以下のクリーチャーを1体、自分の手札からバトルゾーンに出してもよい。
革命2−このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、自分のシールドが2つ以下なら、バトルゾーンにある自分の光のコマンド1体につき、山札の上から1枚目を裏向きのまま、新しいシールドとして自分のシールドゾーンに置いてもよい。
W・ブレイカー



 現れたのは、光文明の国の王にして革命を会得した奇跡の龍。
 その祈りは歴史さえも変える——

「その効果で、カードを1枚引いて《潜守の精霊龍 フロマイラム》をバトルゾーンへ!」
「無駄です。《ハーシェル・ブランデ》の効果で、踏み倒されたクリーチャーは場に出たとたんに破壊されます」
「——いえ、これだけじゃ終わりません!! 《フロマイラム》は破壊されるとき、代わりにシールドへ送られます!」

 《ハーシェル・ブランデ》の槍が《フロマイラム》を刺し貫くも、それは盾となってホタルを守る1つとなった。
 これにより、彼女のシールドは1枚増加したことになる。
 
「ターンエンドです」
「……まあいいでしょう」

 カードを引く偽ホタル。
 
「……貴方如きが、この私に勝とうと思っているとは……とんだお笑い話です。武装も使えないくせに——ドロー」

 そのまま——1枚のカードを掲げた。

「《真・龍覇 ヘブンズロージア》召喚。そして、その効果で超次元より《不滅槍 パーフェクト》をバトルゾーンへ!」



不滅槍 パーフェクト  ≡V≡  光文明 (4)
ドラグハート・ウエポン
これを装備したクリーチャーがバトルゾーンから墓地以外のどこかに離れる時、離れるかわりにバトルゾーンにとどまる。
龍解:自分のターンの終わりに、バトルゾーンに自分のクリーチャーが5体以上あれば、このドラグハートをクリーチャー側に裏返し、アンタップする。




 天空を突き破り、現れたのは聖光のドラグハート。
 正義と秩序、そして不変を司る伝説の龍槍は、今《エバーローズ》の手に渡ったのである。 
 そして——

「《パーフェクト》の龍解条件は、ターン終了時に場に5体の光、または闇のクリーチャーが場にあること——私の場には《ハーシェル》、《ドラドルイン》、《カイザルバーラ》そして——《ロードリエス》の5体がいるため、龍解条件成立です」

 ——多くの賛美を得て、伝説の龍槍は勝利の聖霊龍へと姿を変える。
 
「——天命の王よ、不滅と正義と勝利を与え、賛美のもとに降り立ちなさい——龍解」

 それは、天命を司る支配の天使。
 それは、不変を司る無敵の聖龍。
 《エバーローズ》が天空へ投げ飛ばしたそれが今、確かに顕現した。




「——《天命王 エバーラスト》!」



天命王 エバーラスト  ≡V≡  光文明 (7)
ドラグハート・クリーチャー:エンジェル・コマンド・ドラゴン 13500
ブロッカー
T・ブレイカー
自分の光のドラゴンがバトルゾーンから墓地以外のどこかに離れる時、離れるかわりにバトルゾーンにとどまる。
自分の「ブロッカー」を持つクリーチャーの、攻撃できない能力を無効にする。ただし、そのクリーチャーの召喚酔いは無効にならない。 



 ホタルは戦慄した。
 これにより、彼女の場の光と闇のクリーチャーの合計は6体。
 このままでは、《ドラドルイン》の武装も次のターンに許してしまうことになる。

「ターンエンド」

 しかも——光のドラゴンが墓地以外の何処かに離れるとき、《エバーラスト》の効果で場にとどまるようになっているのだ。
 ——U・コアを持つ《ハーシェル・ブランデ》と《ドラドルイン》は選べない、《エバーラスト》と《カイザルバーラ》と《ヘブンズロージア》はそもそもドラゴンで破壊以外で場を離れない。除去できるのは、せいぜい《ロードリエス》くらいじゃないですか——!
 残り頼れるのはせいぜい全体タップのカードくらいなものであるが——手札に、ないのだ。
 カードを引くも、結局目当てのカードは来なかった。しかし——

「——いや、此処は貴方に頼りましょう! 《麟英雄 一角のハーシェル》を召喚!」
『むう……!! これは少々厳しいぞ……!!』
「でも、次のターンまで《ハーシェル》のマナ武装でシールドは全てS・トリガーを得ています! 更に、《ハーシェル》の効果で私のクリーチャーはシールドを——」
『やめておけ、ホタル! どのみち今使っても、《ブランデ》の効果で皆殺しにされるぞ!』
「うっ……!」

 ——《ミラダンテ》が手札に来ればよかったですけど——仕方ないです!
 歯ぎしりするホタル。この場では、一先ず武装を許してしまうことになる。
 しかし。彼女達は後悔することになる。
 余りにもあの武装を甘くみていたことを——

「私のターン——フフフッ……アハハハハハハ!! では、そろそろ始めましょう!! 死の饗宴を!!」
 
 《ドラドルイン》の門が大きく開いた。そこに、《ハーシェル》が駆け込んでいく。
 そして、それを閉じ込めるように、門が閉まった。同時に、そこから真っ赤な血が吹き出るように流れていく。まさに、命を取り込む死の武装だ。
 女体像が崩れ落ち、門は鎧となり、腕が生え、巨大な甲冑が現れる。そして暗黒の騎士としての姿を象っていく——それは、破滅の騎士の光臨を意味していた。



「数多の屍を食らいし破滅の一角獣よ。
冥界の騎士として昇華し、咎人を裁け。
《串刺しの騎士(レイニーズデイ) ハーシェル・ディストーション》、武装完了」 



 再び、現れてしまった邪悪なる騎士。
 その姿を前に——ホタルは竦んでしまっていた。
 偽ホタルは、笑みを浮かべると指揮するように手を払う。

「効果発動」

 次の瞬間——ホタルのクリーチャーが全て、串刺しにされた。
 天から現れた槍に脳天を貫かれ、脳漿をぶちまけて一瞬で命を奪われたのだ。
 見れば、彼女のシールドが全て無くなっている。

「あ、ああ——!! 私のクリーチャーが!! ハ、ハーシェルが!!」
『ば、馬鹿な——ゴフッ』

 息絶えるようにして、《ハーシェル》も爆散する。
 ホタルの場からクリーチャーは消滅したのだ。

「《ディストーション》の効果その1。私のシールドを全て墓地に置き、その中からクリーチャーを回収。そして、その数だけ相手のクリーチャーを破壊します。私のシールドには、全てクリーチャーが入っていたので、5体破壊」
「そ、そんな——」

 圧倒的な除去能力。
 しかし、それだけでは飽き足らず、彼女はさらに6枚のマナをタップする。

「そして私は、《ロードリエス》を進化——《聖鎧亜 クイーン・アルカディアス》に」
「!!」
「これであなたはもう、多色以外の呪文が使えません。でも、そのデッキに果たして多色の呪文が入っているでしょうか」
「た、ただの天門だと思っていたのに——!!」

 

聖鎧亜クイーン・アルカディアス VR 光/闇文明 (6)
進化クリーチャー:ロスト・クルセイダー/エンジェル・コマンド 9000
マナゾーンに置く時、このカードはタップして置く。
進化−自分の多色クリーチャー1体の上に置く。
相手は多色ではない呪文を唱えることができない。
W・ブレイカー




 現れたのは鎧亜の女王。先だった夫に代わり、淡泊な世界を支配する。
 その呪術を前に、ホタルは一切の詠唱は封じられたのだ。

「そして、効果2つ目。貴方がクリーチャーを踏み倒して場に出したとき、即座に破壊して、何も効果は発動しない」
「あ、ああ——!!」

 これにより、S・トリガークリーチャーによる逆転も絶望的となった。
 そして最後は——




「効果3つ目。私のクリーチャーの召喚酔いを含む”攻撃できない”という効果は全て無効化される——貴方の負けです」





 クリーチャーの召喚も、呪文も封じられ——一気に聖邪の軍勢がホタルへ雪崩込む。
 シールドは次々に割られ——最後に見えたのは《ハーシェル・ディストーション》の大槍であった。
 ——私じゃ——勝てない——!? 何で、なんで——!!
 無慈悲に、残酷に、凄惨に。最悪の騎士による突撃が彼女を襲った。もう、何も守るものは無かった。




「《ハーシェル・ディストーション》でダイレクトアタック」