二次創作小説(紙ほか)

Act3:賢王の邪悪龍 ( No.427 )
日時: 2016/10/26 17:31
名前: タク ◆K8cyYJxmSM (ID: y0p55S3d)

 レンとキングのデュエル。
 現在、キングは《魔光ドラム・ポール》を出して、ナイト・マジックを持つ呪文のコストを下げている。
 一方のレンは《一撃奪取 ブラッドレイン》を出しており、次のターンにコスト4のクリーチャーを出す準備は出来ていた。

「闇使い、黒鳥レン。貴様は此処で終わりだ! 俺のターン、《聖鐘の翼 ティグヌス》を召喚!」

キング:山札28 手札3 マナ0/3 墓地0

 現れたのは、黄金の鎧に身を包んだ天翼の使徒。
 それにより、レンのハンデス戦法は封じられてしまう。

「——まあいい。僕は僕のムーブで進めるとしよう。4マナで、《白骨の守護者 ホネンビー》を召喚。その効果で、山札の上から3枚を墓地へ送り、その中からクリーチャーを回収する」

 現れた、骨面の守護者は現れるなり雄たけびを上げる。 
 そこから地獄への門が開き、カードが1枚、レンの手元へ入った。

「——《龍覇 ニンジャリバン》を回収だ。ターンエンド」

レン:山札24 手札4 マナ0/3 墓地2

「ふっ、では我のターンだな」

 カードを引くキング。
 間違いなく、このターンで何かの呪文を唱えてくる。
 相手のマナは4枚。それを全てをタップし、キングは宣言した。

「《ドラム・ポール》がいるので、呪文・《魔弾 オープン・ブレイン》! その効果で、手札を2枚ドローしたのち、ナイト・マジックで再度この効果を使う!」



魔光ドラム・トレボール C 闇文明 (2)
クリーチャー:ガーゴイル/ナイト 1000
自分の「ナイト・マジック」を持つ呪文を唱えるコストを1少なくしてもよい。ただし、コストは1より少なくならない。



魔弾オープン・ブレイン C 水文明 (5)
呪文:ナイト
S・トリガー
KM−カードを2枚まで引く。
ナイト・マジック
 


 増えるキングの手札。
 それも、ナイトの必殺技、ナイト・マジックによって一気に4枚も、だ。
 ナイト・マジックとは、呪文の解決の際に場にナイトクリーチャーがあれば、KM(ナイト・マジックアイコン)以下の呪文能力をもう一度実行するというキーワード能力だ。
 ナイトである《ドラム・ポール》がいるため、《オープン・ブレイン》の効果をもう1度使ったのだ。

「ククク、更にG・ゼロで《魔光騎聖 ブラッディ・シャドウ》をバトルゾーンへ!」



魔光騎聖ブラッディ・シャドウ P(C) 光/闇文明 (2)
クリーチャー:イニシエート/ゴースト/ナイト 4500
マナゾーンに置く時、このカードはタップして置く。
ブロッカー
G・ゼロ−このターンに自分が呪文を唱えていれば、このクリーチャーをコストを支払わずに召喚してもよい。
このクリーチャーは攻撃することができない。
このクリーチャーはバトルに勝っても、バトルの後、破壊される。




 現れたのは、騎馬に乗った幽霊のようなクリーチャー。
 逆スレイヤーブロッカーの系譜、”ブラッディ”の名を持つクリーチャーの1体、《ブラッディ・シャドウ》だ。
 これにより、盤面も固められていく。

キング:山札23 手札5 マナ0/4 墓地1

 ——ナイト軸デッキだったか……! 何だ? このムーブは大方推測できるが……!
 ナイト・マジック呪文を使っているということは、デッキの中のクリーチャーもナイトで固められているはずだ。
 それらのバリエーションは、除去、手札補充、果てには踏み倒しと幅広い。警戒は必須だろう。

「僕のターン、4マナで《龍覇 ニンジャリバン》を召喚!」

 影を纏って現れたのは、シノビを姿をしたファンキー・ナイトメア。
 相手がナイトを使ってくるならば、こちらもナイトで対抗してやる、という彼なりの心意気だ。

「その効果で《龍魂遺跡 グリーネ》をバトルゾーンに出して、マナゾーンにカードを1枚置き、ターンエンドだ」

レン:山札22 手札3 マナ1/5 墓地2

 聳え立つ龍の遺跡。
 そこから、大地に恵みが齎された。
 《ブラッドレイン》と合わさり、レンは次のターンにコスト7のクリーチャーを召喚することが可能となる。

「ほう。もうそこまで溜めたか。だが——上手なのは我の方よ。まずは、《ティグヌス》を召喚。呪文、《魔弾 グローリー・ゲート》!!」



魔弾グローリー・ゲート P 光文明 (3)
呪文:ナイト
KM−自分の山札の上から3枚を表向きにする。その中からナイトを1枚手札に加え、残りを好きな順序で山札の一番下に戻す。
ナイト・マジック(バトルゾーンに自分のナイトがあれば、この呪文のKM能力をもう一度使ってもよい)



「《グローリー・ゲート》——! サーチ呪文か!」
「そうだ! その効果で、山札の上から3枚を表向きに!」

 現れたのは、偉大なる栄光への門。
 それが開き——更なる騎士の魔弾が装填されていく。
 展開されたのは、《ブラッディ・シャドウ》、《魔光ドラム・ポール》、そして《魔弾 ストリーム・サークル》の3枚だ。

「——そして、ナイトである《魔弾 ストリーム・サークル》を手札に! そして、KM(ナイト・マジック)でもう1度、この効果を使う!」

 再び魔弾によって展開される山札。
 表向きになるのは、《デーモン・ハンド》、《魔光死聖 グレゴリアス》、そして——見たこともないカードであった。光と水のカードであることは間違いないが、とてつもなく邪悪な覇気を放っている。

「まずは、効果で《グレゴリアス》を手札に! そして——この、《英霊晃星 ケフェウス・ウィズ》の効果発動!」
「《ケフェウス・ウィズ》——そいつが貴様の切札か」
「左様!! 《ケフェウス・ウィズ》は、呪文の効果で山札のカードを見たとき、または表向きにした時、このカードを相手に見せれば、手札に加えることが出来る! よって、《ケフェウス・ウィズ》を手札へ! ターンエンド!」

キング:手札19 手札6 マナ2/5 墓地2

 ——ナイトではないようだが——サーチが容易だから入れていたのか。だとすれば、呪文関連の能力も持っているということか——
 ごくり、とレンは息を呑む。
 相手の切札が見えたことで、武者震いした。
 同時に、あれがヒナタやノゾムの言っていた、凶悪なカード・邪悪龍とするならば。今までの敵とは比にならない強さを持っているはずだ。

「僕のターン!! 《極・龍覇 ヘルボロフ》を召喚! その効果で、超次元ゾーンより《極魔王殿 ウェルカム・ヘル》をバトルゾーンへ!」
『黒鳥レン。臆することはありません。この私が。そして、貴方自身の手で選び取った精鋭達が貴方を守るでしょう』
「貴様の言う通りだ。アヴィオール!」

 地獄の鎌を振り回し、冥府より帰還した飢狼が現れた。
 そして、それを大地に突き刺せば、溢れんばかりの怨恨が場を支配する。
 
「《ヘルボロフ》の効果で、山札の上から2枚を墓地へ送る。そして——《ウェルカム・ヘル》の効果で、墓地より《龍覇 ニンジャリバン》をバトルゾーンへ。その効果で《悪夢卍 ミガワリ》を装備!」

 再び現れた影を纏いし忍の縫い包み。
 それが、超次元の穴を突っ切って現れた卍を手に取る。オオオオ、と怨嗟の声が決闘空間に響き渡った——

「そして——僕の場には、闇のクリーチャーが合計4体。全て、冥府の主の糧と成る!!」

 ガバァ、と《ウェルカム・ヘル》の巨大な門が開いた。
 レンの場のクリーチャー達が、それに吸い込まれ、消えていく——
 
「——裁きの門は開かれた。愚かなる罪人に死の祝福を」

 それは死を齎す最強の悪魔龍。
 そして、レンの最強のドラグハートとなるカード。
 見せつけるように、彼は宣告する。
 その切札の登場を。



「龍解——《極・魔界王 デスゴロス》」