二次創作小説(紙ほか)
- Act3:賢王の邪悪龍 ( No.428 )
- 日時: 2016/10/26 17:46
- 名前: タク ◆K8cyYJxmSM (ID: y0p55S3d)
しかし、破壊は連鎖する。
これだけでは終わらないのだ。
《ミガワリ》が《ニンジャリバン》の身代わりとなり、その悪意を食らって要塞となる。
「自身の持ち主が破壊されるとき、《ミガワリ》が代わりに龍解する!! 2D龍解、《忍者屋敷 カラクリガエシ》!!」
悪夢卍(まんじ) ミガワリ P 闇文明 (2)
ドラグハート・ウエポン
龍解:これを装備したクリーチャーが破壊される時、墓地に置くかわりにこのドラグハートをフォートレス側に裏返す。
忍者屋敷 カラクリガエシ P 闇文明 (4)
ドラグハート・フォートレス
自分のターンのはじめに、自分の山札の上から2枚を墓地に置いてもよい。
龍解:自分の闇のクリーチャーが破壊された時、このドラグハートをクリーチャー側に裏返し、アンタップしてもよい。
しかし、これでもまだ死の連鎖は止まらなかった。
絡繰り屋敷は、死んでいった他のクリーチャーの怨嗟と怨念を食らい、今度は幻惑の悪魔龍として現実へ現れる——
「今度は自分の闇のクリーチャーが破壊されたので、《カラクリガエシ》の龍解条件達成!! 自分のクリーチャーが同時に破壊された時、《ミガワリ》はフォートレス形態を飛ばし、一気にドラグハート・クリーチャーへと昇華する——」
《カラクリガエシ》が、カタカタと音を立て、揺れ動いた。
その内に秘められるは、悪夢の絡繰り、そして破壊のシナリオ。それが今、解き放たれた。
「——3D龍解、《絡繰りの悪魔龍 ウツセミヘンゲ》!!」
絡繰の悪魔龍 ウツセミヘンゲ P 闇文明 (7)
ドラグハート・クリーチャー:デーモン・コマンド・ドラゴン 7000
W・ブレイカー
このクリーチャーが破壊される時、かわりにカードを4枚、自分の墓地から山札の一番下に好きな順序で置いてもよい。
現れたのは、現実と幻想の狭間を彷徨う悪夢の龍。
それらは虚実綯い交ぜ、攻撃しても決してそれを食らうことはない。
これにより、一気に2体のドラグハート・クリーチャーがレンの場に並んだのである。
「さて。効果の解決を行おうか!! 《デスゴロス》の効果で、貴様の《ドラム・ポール》と《ティグヌス》を破壊!!」
一気に巨大な鎌が、2体の命を奪う。
まさに、悪夢を見る暇も与えなかった。
レン:山札19 手札2 マナ0/6 墓地6
しかし。
それでも尚、キングは薄ら笑みを浮かべていた。
場には2体の大型クリーチャー、墓地にはドラグナー。超次元ゾーンには《龍魂城郭 レッドゥル》まである。下手すれば、次のターンにワンショットを決められてしまう状況だ。
だが、王者は尚も余裕を見せていた。
「——黒鳥レン。お前には少し、痛い目を見て貰おうか!! 呪文、《ヘブンズ・ゲート》!!」
天上に開く巨大な門。
そこから——2つの強大なる影が降り立つ。
「我が出すのは、光のブロッカー2体。《魔光大帝 ネロ・グリフィス》。そして——《英霊晃星 ケフェウス・ウィズ》だ!!」
1体は暗黒に手を染めた、ナイトの皇帝。
そして——もう1体は、英霊の名を冠す、賢者の王。
刹那、場に激しい風が吹いた。
これは、魔力の風だ。
余りの力の強大さに、衝撃が場に迸っているのである。
それは、黄金の鎧に身を固めていた。
右手には光り輝く三又の槍、左手には碇のように湾曲した槍を掲げた巨漢だ。その体は、機械のように複雑で、入り組んでおりながら、その表情は生きている生物のようにうねっている。
「ケフェウス座の力を持つ龍の力、特と見るが良いわ! 超次元ゾーンより、M(マギカ)・コアを持つステラアームド・クリーチャーを1体、バトルゾーンへ!! 《機改衛星 クラブスター・エラキス》をバトルゾーンに!!」
超次元の門が開く。
現れるのは、機械の星のようなクリーチャー。中核には不気味に笑んだ顔が浮かんでおり、キャキャキャ、と笑い声を上げていた。
「《クラブスター・エラキス》の効果により、山札の上から4枚を見て、その中から呪文を手札に加えても良い! 我が加えるのは、《魔弾 アルカディア・エッグ》だ!」
「チッ……!」
にい、と笑ったキングは、更に《ケフェウス》の効果を発動させた。
「——そして、《ケフェウス》の効果発動!! ターン終了時に我の手札の枚数がお前を上回っていれば、手札よりコスト5以下の呪文を唱えられる!! 呪文、《魔弾 アルカディア・エッグ》!!」
英霊晃星 ケフェウス・ウィズ 水/光文明 (7)
クリーチャー:サイバー・コマンド・ドラゴン/コラプサー 7000
M・コア
このクリーチャーがバトルゾーンに出たとき、または自分のシールドゾーンにカードが置かれたとき、超次元ゾーンからM・コアを持つステラアームド・クリーチャーを1体バトルゾーンに出す。
自分の手札の枚数が相手の手札の枚数より多ければ、ターンの終わりに自分の手札からコスト5以下の呪文を唱えてもよい。その後、自分の手札が5枚より少なければ、自分はカードを1枚引く。
呪文の効果で山札のカードを見た時、または表向きにした時、このクリーチャーを相手に見せる。そうした場合、このクリーチャーを手札に加えてもよい。
ブロッカー
W・ブレイカー
魔弾アルカディア・エッグ P 闇文明 (5)
呪文:ナイト
S・トリガー
相手のタップされていないクリーチャーを1体破壊する。
《魔弾グローリー・ゲート》が自分の墓地にあれば、《魔光大帝ネロ・グリフィス》を1体、自分の手札からバトルゾーンに出してもよい。
「その効果で、アンタップしてる《デスゴロス》を破壊!!」
「龍回避する!!」
展開される漆黒の球。
それが回転していき——《デスゴロス》を取り込んでいく。何とか、要塞形態に戻ることで陥落は阻止したが——漆黒の卵は皇帝を再び生み出した。
「出でよ、2体目の《ネロ・グリフィス》!!」
魔光大帝ネロ・グリフィス P 光/闇文明 (8)
クリーチャー:エンジェル・コマンド/ダークロード/ナイト 7000
マナゾーンに置く時、このカードはタップして置く。
ブロッカー
自分のナイト・クリーチャーが破壊された時、自分の手札から光または闇の、コスト6以下のナイト呪文または「S・トリガー」付き呪文を1枚、コストを支払わずに唱えてもよい。
W・ブレイカー
《ネロ・グリフィス》は非常に良くない相手だった。
処理しなければ打点が増えるのは勿論だが、処理すれば手札から呪文を唱えられてしまう厄介な敵だ。
「そして、手札が5枚より少ない時、《ケフェウス》の効果で1枚カードを山札から引ける。ターンエンドだ」
キング:山札18 手札4 マナ0/6 墓地6
レンは思案する。
逆に言えば、《ネロ・グリフィス》を割と安全に処理できるのも今しかないのである。
しかし。処理すれば、どんな呪文が飛んでくるか分からない。
打点を止め、尚且つ《グリフィス》を止めるには——足元から断つしかない、と彼は判断した。
「——《ブラッディ・メアリー》召喚。そして——《爆霊魔 タイガニトロ》を召喚」
現れた2体のクリーチャー。
方や逆スレイヤー持ちのブロッカー、方や——《ネロ・グリフィス》の脅威の根源である呪文を、吐き出させるために出した《タイガニトロ》だ。
「——ターン終了時に《タイガニトロ》の効果発動。手札を1枚選び、それ以外を全て捨てろ!!」
手札から落ちていく、ナイト・マジック呪文。
やはり、相当ため込んでいたらしい。何であれ、これで手札に大打撃を与えることには成功した。
しかも、処理しない限りこれがずっと続くのだ。
「——その程度か?」
だが。不穏を感じたのはその時だった。
まだ、彼は余裕を残している。
——馬鹿な——! 何処にそんな余裕とリソースがあるというのだ! 呪文さえ断ってしまえばもう——
じりっ、と後退する。賢王の瞳が、レンを捉えた。
「忘れてないか? 《ケフェウス・ウィズ》の事を——!! 教えてやろう、我らが死の星、コラプサーの力を!!」
「コラプサー——!?」
まだ、まだやる気だ。
確かにこのターンでリーサル圏内ではあるが——それでもまだ、こちらには手がある。
しかし。《ケフェウス・ウィズ》が2本の槍を掲げ、ずん、ずん、と歩んでいく——
「《ケフェウス・ウィズ》で攻撃——する時、《クラブスター・エラキス》の効果で、墓地の呪文を5枚、山札へ戻す」
「!!」
「これで、武装条件は達成だ」
次の瞬間——星の核が《ケフェウス・ウィズ》へ取り込まれていく。
そして、スートのクラブのマークが浮かび上がった。
機鋼の王は、歩みを止めず——次々と、その体に悪意と知識を武装していく。
「——溢れ出ん知識よ——集積し、武装し、死を連鎖させる星となれ!!」
その腕の機械が剥離していく。
生体パーツが本当の生命となり、意思を持って動いていく。
「——星芒武装、《皇帝の滅機龍 クラベリオンCep(ケフェウス)》!!」