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ブンゴside

いつだったかは忘れた。

でも確か7月の下旬だったか、俺は山下家の近くを通った。
もちろん山下家に用はなかった。

そのとき、＊＊が山下家に入っていくところを見たんだ。

話しかけようと足を伸ばしたときにはすでに＊＊はいなくて、不思議に思いながらもそのまま俺は山下家を通りすぎた。

そして帰るときにも＊＊を見かけた。でも行きのように直接じゃなく、大きな窓の向こう側だった
誰かと話している。大人数名と＊＊…それに××もいた。

××は偶然居合わせただけみたいで焦って逃げ出したけど＊＊は当たり前のように大人たちと話していた

庭には車が数台、××が裏口から出ていくのが見えた

は、…車？

そう思ったとき、なにか不快感を感じた。
でも俺は気にしないでそのまま帰ったんだ。

その２週間後ぐらいなのか？
ドアがいきなりたたかれたのは。××は「アレのことか」みたいな焦ったかおをして＊＊は嫌な顔をするフリをした。

サトミがドアを開け、マスコミだと知るまで俺はこの不可解な件がこの事に繋がってるなんてしらなかったんだ。

うわ。やばいことになっちゃったね。いい意味で。
続き気になる！めっちゃ。
だからガンバ！

ブンゴside

それからも俺は度々＊＊の後をつけた。
もしかすると＊＊がマスコミにバラしたのか、そんな嫌な予想が脳内を埋め尽くした。

それがある日、予想が確信に変わった。

いつものように＊＊の後をつけていくと山下家に入っていったんだ。
俺はメイドさんに頭を下げて頼んで、フネ叔母さんにも＊＊にもも内緒で山下家に入った。


すると＊＊はある部屋の中でPCを打ってた。
俺はわりと目がいい方だったから、文字を読むことができた。

今思えば見ない方が良かったのかもしれない。

PCには俺たちの情報がモロモロと乗っている提示板のページで……
更新してたのが＊＊自身だった。

俺は音を建てないように走って帰った
しばらく頭の整理がつかなくて訳がわからなかった。


何度も＊＊に言おうとした。

何度も皆に言おうとした、でも……


そんな勇気持ってなかったんだな、俺。

現実から目をそらしてたんだ。
俺が現実逃避とか、俺らしくねぇとか思うけどやっぱそうすんなり信じるなんて難しかったんだ。

信じていたかったんだ。