二次創作小説(紙ほか)

Re: ポケモン 〜空を照らすは小さな星の子〜 ( No.6 )
日時: 2014/08/10 16:05
名前: シャルティン (ID: /QNZT8rQ)

プロローグ・A

ぼくはいつからかここにいた。
一面緑の自然豊かな世界。

だけど、ぼくの親って誰?

分からない、分からない。
何にも、覚えてない。

気付いたらポケモンのみんなが傍にいた。
みんな家族の様に接してくれる。ぼくの家族はポケモンだ。

何年、何年、ここにいたのかは分からない。多分、9年近く。

外の世界、ってどんなところ?
そうみんなに問い掛けたら、「危ないところだよ」って返ってきた。

たまにここには人が来る。そしてポケモンたちを戦わせるんだ。

「やめて」、「痛い」、「怖い」、「嫌だ」。

拒絶する声がいくつもいくつも交差する。

—————もう、やめてよ。みんな、痛がってるじゃん。どうしてやめないの?
どうして—————傷つけるの?

ぼくには分からない。止める力もなく、ただ見ていることしか出来ない。

ぼくは————ただの、傍観者。見ていることしか出来ない。

「助けて」、「誰か」。

ごめんね、ごめんね、ごめんね。

ぼくには何も出来ないんだ。

どうして、ぼくは。
こんなにも弱いのだろうか。

—————強くなりたい。

少年は、願った。